臨床血液
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45 巻, 12 号
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第46回総会
教育講演1
教育講演21
臨床研究
  • Ph陽性白血病に対するmajor bcr/abl mRNA定量の有用性に関する検討
    高畑 むつみ, 橋野 聡, 藤澤 文絵, 近藤 健, 太田 秀一, 小林 寿美子, 田中 淳司, 今村 雅寛, 浅香 正博
    2004 年 45 巻 12 号 p. 1241-1246
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/07/28
    DOIhttps://doi.org/10.11406/rinketsu.45.1241
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    血液悪性疾患において微小残存病変の評価は臨床像，予後の推定に有用である。われわれは当院のフィラデルフィア染色体(Ph)陽性白血病21例におけるMajor bcr/ablについてreal-time quantitative PCR (RQ-PCR)を用いて検索し，その臨床的有用性を検討した。同種造血幹細胞移植前にimatinib mesilate（以下imatinib）を投与した7症例では，移植直後のRQ-PCRが0.002%以上であった2症例が再発・非寛解であり，陰性であった5例では移植直後にRT-PCRでも陰性であった。移植前にimatinibを投与しなかった5症例では移植直後にRQ-PCRは陰性であったが，RT-PCRは3例で陽性であり，graft-versus-host-diseaseの出現やdonor lymphocyte infusionなどにより陰性化した。移植前のimatinibの投与が移植後の速やかなmolecular remissionをもたらすことはRQ-PCRによる解析でも明らかであり，imatinib投与の有無および移植前後において経時的にbcr/abl mRNAの定量を検索することはMRDの評価や治療法の選択などで臨床上有用であることが示唆された。移植非施行群ではFISH陰性となった症例のMRDの評価にRQ-PCRが有効であり，再発早期予測や治療法選択の参考として重要であると考えられた。
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症例
  • 皮膚浸潤，巨大脾腫，高γ-グロブリン血症で発症したNSE陽性lymphoblastic lymphomaの男児例
    高橋 和也, 合井 久美子, 佐藤 広樹, 根本 篤, 宇野 佳奈子, 犬飼 岳史, 杉田 完爾, 中澤 眞平
    2004 年 45 巻 12 号 p. 1247-1251
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/07/28
    DOIhttps://doi.org/10.11406/rinketsu.45.1247
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    広範な皮膚症状，巨大脾腫，高γ-グロブリン血症を伴う多彩な症状で発症したNSE陽性リンパ芽球性リンパ腫の6歳男児例を報告する。1999年6月から頸部リンパ節腫脹，9月には不定型紅斑と肝脾腫を伴う発熱が出現した。骨髄にリンパ芽球様細胞が少数認められたが，頸部リンパ節生検で悪性所見が認められず，症状も軽快したため，経過を観察した。11月から再び発熱と紅斑が出現したため，プレドニゾロンの投与を開始したところすみやかに解熱した。しかし，皮疹が増悪し，全身表在リンパ節も増大したため，2000年1月に右鼠径部リンパ節の生検を施行した。病理診断はリンパ芽球性リンパ腫で，免疫組織染色ではCD3, CD5, NSEが陽性で，TCR-C β 1遺伝子の再構成を認めずTCR-J δ遺伝子再構成を認めた。多剤併用化学療法後に自家末梢血幹細胞移植を施行し，4年後の現在寛解を維持している。
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短報
  • 特発性血小板減少性紫斑病に対するHelicobacter pylori除菌療法
    —Helicobacter pyloriの活動性と血小板数との相関—
    佐藤 一也, 永井 正, 室井 一男, 小松 則夫, 小澤 敬也
    2004 年 45 巻 12 号 p. 1252-1254
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/07/28
    DOIhttps://doi.org/10.11406/rinketsu.45.1252
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    We investigated the prevalence of Helicobacter pylori infection and the effect of eradication therapy in patients with idiopathic thrombocytopenic purpura (ITP). H. pylori infection was found in 9 of 11 patients (81.8%). H. pylori eradication was obtained in all patients and significant platelet recovery was found in 5 of 9 patients (55.6%). One patient required reeradication therapy because the urea breath test remained positive after the first therapy. After complete eradication, long time remission was obtained. The results suggested that the platelet count might be correlated closely with the amount of H. pylori in some patients with H. pylori positive ITP.
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  • 中枢神経リンパ腫におけるrituximabの髄液移行の検討
    菊地 我子, 川田 浩志, 井脇 康宣, 町田 真一郎, 土屋 貴秀, 福田 竜基, 堀田 知光
    2004 年 45 巻 12 号 p. 1255-1257
    発行日: 2004年
    公開日: 2009/07/28
    DOIhttps://doi.org/10.11406/rinketsu.45.1255
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    We measured rituximab concentrations in the cerebrospinal fluid (CSF) in 2 patients with diffuse large B-cell lymphoma in whom central nervous system (CNS) invasion had developed. They received rituximab intravenously following irradiation therapy (patient no. 1) or along with chemotherapy (patient no. 2). The rituximab concentrations in the CSF were considered to be very low (0.2-0.6μg/ml), and could not be increased significantly by serial intravenous administrations of rituximab. The lymphoma relapsed in patient no. 1, and the combined therapy was not effective in patient no. 2. An alternative approach such as intrathecal administration of rituximab could be anticipated as a new therapeutic strategy for CNS lymphoma.
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