日本心臓血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1883-4108
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27 巻, 1 号
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  • 梅澤 久輝, 根岸 七雄, 石井 良幸, 新野 成隆, 前田 英明, 河野 秀雄, 知久 信明, 長 伸介, 瀬在 幸安
    1998 年 27 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    Systemic inflammatory response syndrome (SIRS) の概念を導入し, 1987年1月から1996年4月までに当科で入院加療した下肢急性動脈閉塞症の89例を対象とし, 来院時より経時的にSIRSの有無を調べ, 来院時SIRSを呈していた群 (SIRS群) 46例とSIRSを呈していなかった群 (Non-SIRS群) 43例に分類し, 両群を比較検討した. SIRS群では, 死亡率23.9%, MNMS発症率15.2%であったのに対し, Non-SIRS群では, 死亡率2.3%, MNMS発症率2.3%と有意に低かった. 下肢急性動脈閉塞症における, 生命予後, MNMS発症予測にとってSIRSの有無は有用な指標の可能性があると思われた. また, 最近経験した急性動脈閉塞症12例に対し来院時にSIRSの有無で分類し, 経時的に interleukin 8 (IL-8) を測定したところ, どの時相においてもSIRS群では Non-SIRS群と比較し, 有意に高値を示した.
  • 宮本 正樹, 白澤 文吾, 林 由浩, 河内 康博, 宮下 洋, 瀬山 厚司, 江里 健輔
    1998 年 27 巻 1 号 p. 6-10
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    CABG症例56例を対象とし, cold (4℃) crystalloid cardioplegia を使用した28例 (ice slush 使用) をCOLD群, tepid (32℃) blood cardioplegia を使用した28例をTEPID群とした. 心筋保護液は順行性, 間欠的に投与された. 術前のNYHA心機能分類, 年齢, 性, 病変枝数に両群間の差はなかった. TEPID群の体外循環時間はCOLD群と比べて有意に短く, ほぼ全例で大動脈遮断解除後自然に洞調律に戻った. 術後早期の心拍出量はTEPID群では術前値と比べて有意に増加したが, COLD群では変化しなかった. 術後のCKMB最高値 (IU/l) はCOLD群で70±8, TEPID群では31±5とCOLD群で有意に高かった. TEPID群でPMI, 術後IABP使用はなかった. intermittent tepid blood cardioplegia はCABGに際して安全で優れた心筋保護効果をもつことが示唆された.
  • 山崎 一也, 相馬 民太郎, 小菅 宇之
    1998 年 27 巻 1 号 p. 11-18
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    Continuous warm blood cardioplegia (CWBC) が術中心筋好気性代謝に与える影響について cold crystalloid cardioplegia (CCC) を対照として比較検討した. 36例のCABG患者を2群に分けた. CWBC群 (21例) とCCC群 (15例) で術中に動脈血と冠静脈洞血を採取して心筋嫌気性代謝の指標を測定し, 乳酸摂取率, 過剰乳酸値, 酸化還元位較差を算出した. 心筋酸素代謝の指標として大動脈遮断解除後から体外循環離脱後5分までの冠静脈洞血中酸素飽和度 (ScsO2) を持続モニタリングした. 両群で術後第2病日までのCK, CKMBを測定した. ScsO2値はCWBC群のほうが高値であった. 嫌気性代謝の指標では乳酸摂取率, 過剰乳酸値, 酸化還元電位較差は両群間に差はなかった. CK, CKMB値はCWBC群のほうが低値であった. これよりCWBC群は心筋酸素代謝や心筋逸脱酵素においてCCC群より優れた結果を示し, 嫌気性代謝ではCCC群と同等の結果を残した.
  • 手術成績向上因子の検討
    坂本 貴彦, 青見 茂之, 高沢 有史, 今牧 瑞浦, 小柳 仁, 橋本 明政
    1998 年 27 巻 1 号 p. 19-23
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    1980年1月から1995年12月までの16年間に当施設にて外科治療を施行した腹部大動脈瘤236例のうち破裂例44例を対象とし, これらをI群 (1980~1984) 11例, II群 (1985~1989) 15例, III群 (1990~1995) 18例に分類し手術成績, 術前状態, 出血/輸血量等について比較・検討した. 手術時年齢はI群: 65.4±14.7歳, II群: 67.9±11.8歳, III群: 71.3±10.5歳, 性別はI群/男性9例女性2例, II群/男性14例女性1例, III群/男性15例女性3例であった. 手術成績は, I群で生存4例, 死亡7例, II群で生存11例, 死亡4例, III群で生存18例, 死亡0例であり, 死亡原因としてはDIC (4例) あるいはそれを契機とした腎不全 (3例) が多かった. I群, II群, III群と手術成績は向上し, 最近7年間は連続23例死亡例がなく, また術後DICの合併を認めていない. 術前状態は3群とも shock 状態あるいは pre-shock 状態であったが, 各群間に差を認めなかった. 術中出血量はI群: 7227.3±3293.4ml, II群: 4176.0±2577.9ml, III群: 1781.9±1877.0ml, 術中輸血量はI群: 6975.5±2711.6ml, II群: 4826.7±2596.6ml, III群: 3542.4±1561.5mlであり, ともに減少傾向にあった. 特に自己血回収システム (cell savor) の導入後のIII群では有意に術中輸血量の軽減化をはかることが可能であった. また手術開始から大動脈遮断までの時間も有意差はないが, 減少傾向にあった. 生存例と死亡例を比較すると, 術中出血量, 輸血量ともに5000~6000mlが生命予後を左右する一つの臨界点であると考えられた. 手術待機時間および大動脈遮断までの時間の短縮や cell saver の導入による出血量と輸血量の減少により手術成績は著しく向上したが, DICや腎不全対策, 呼吸管理などの術後管理技術も成績向上に寄与したと考えられた.
  • 渡辺 泰徳, 平松 祐司, 服部 隆司, 中村 勝利, 五味 聖吾, 金本 真也
    1998 年 27 巻 1 号 p. 24-29
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    赤十字血液センターの協力を得て, 保存期限の長い冷凍赤血球やMAP赤血球として開心術術前自己血貯血を行い, その有用性について検討した. 貯血109例の同種血無輸血率は93.6%であり (非貯血68例35.3%), 大量出血が予想される再手術や大動脈手術症例でも冷凍赤血球として1600~2000mlの貯血を行うことで75%で同種血輸血を要しなかった. 貯血期間が4週間以上の症例では貯血によるヘモグロビン値の低下はなく安全な貯血が可能であり, 保存期限に余裕があるため手術日決定前から貯血が始められ, 手術延期時にも対処可能であった. 血液センターとの連携による自己血の処理・保管・搬送の面で安全性について問題はなく, 中小規模の病院での術前貯血に有用な方法であると考える. しかし自己血採血後に症状の悪化した症例が2例あり, 貯血に際しては適応症例の吟味が必要であるとともに, 貯血の必要性を加味した貯血計画をたてるのが望ましい.
  • 緊急CABGの役割について
    岡本 浩, 森田 伸, 藤本 和朗
    1998 年 27 巻 1 号 p. 30-36
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    対象は1990年4月より95年12月までに acute coronary syndrome に対し緊急CABGを行った32例で, 術前IABPで安定した27例 (A群), IABPに加えPCPSを要した重症心原性ショック5例 (B群) に分類した. さらに重症心原性ショックに対しIABP+PCPS下にPTCAのみを行った6例 (C群) も対象に加えた. AおよびB群は病変技数が多く (平均2.6技), 約半数 (17/32) がLMT病変であったが, C群は平均1.7技でLMT病変はなかった. A群の平均バイパス技数は3本 (SVG1.8, 動脈1.3) で手術死亡率は7.4% (2/27) であったが, B群はSVGのみ (平均2.4技) を使用し, 5例中1例のみPCPSから離脱生存した. C群 (PTCA) は6例中5例がPCPSより離脱できたが生存は1例であった. PCPSを要したB, C群はA群より有意に peak CPK値が高く梗塞範囲が大きいと考えられた. AMI症例で再灌流に要した時間はPTCAのみのC群が3.8hで, CABGを行ったB群9.4h, A-AMI群19.3hより有意に短かった (p<0.01). 梗塞範囲が限局したLMT病変, 多技病変が緊急CABGの対象となり, すでに広範囲梗塞に陥った症例は急性期は catheter intervention で対処し, その後に残存心筋 viability を評価してCABGの是非を決めるべきと考えられる.
  • 榎本 直史, 福永 周司, 米須 功, 尾田 毅, 友枝 博, 青柳 成明, 大内田 昌直
    1998 年 27 巻 1 号 p. 37-40
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    完全房室ブロックで発症した活動期感染性心内膜炎に対し, 広範囲の郭清, 弁輪再建を伴う人工弁置換を行い, 根治せしめた1例を経験した. 症例は44歳, 男性で意識消失発作を主訴とし, 完全房室ブロックおよび心エコー図で大動脈弁, 僧帽弁, 三尖弁に付着する疣贅を認めた. 進行性の心不全のため手術を施行した. 手術では, 大動脈弁無冠尖全体に疣贅が付着しており, 無冠洞は巨大な細菌性動脈瘤を形成し, 三尖弁へ波及していた. また, 僧帽弁前尖にも疣贅が付着していた. 手術は大動脈弁, 動脈瘤を切除し, 完全に大動脈, 右房間を開放して十分な郭清を行った. 再建は, 動脈瘤入口部はウシ心膜で閉鎖し, Hemashield® graft を用い弁輪拡大を行い人工弁を縫着した. 僧帽弁, 三尖弁は形成術を行った. 広範な感染巣の完全除去と十分な郭清, 動脈瘤入口部の閉鎖, 組織欠損部の修復で治癒させることができた感染性心内膜炎の1例を報告した.
  • 馬場 雅人, 村木 里誌, 印宮 朗, 泉山 修, 長谷川 正
    1998 年 27 巻 1 号 p. 41-43
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    腹腔動脈直上に entry を有する胸腹部限局型解離性大動脈瘤の症例に対し瘤切除, entry のパッチ閉鎖を施行した1例を報告した. 症例は55歳男性で, 主訴は, 腹痛および背部痛であった. CTおよび大動脈造影にて胸部下行大動脈から腹腔動脈直上に限局した解離性大動脈瘤を認めた. 手術は部分体外循環下に瘤切除, entry のパッチ閉鎖を行った. 術後対マヒの発生もなく良好に経過した. 本邦において文献上, 腹部大動脈に entry を有する腹部限局型解離性大動脈瘤は30例報告されているが, 腎動脈上に entry を有する症例は, 自験例を含め5例であり極めて稀であった.
  • 吉田 正人, 岡田 昌義
    1998 年 27 巻 1 号 p. 44-47
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    遺残静脈弁や静脈損傷を予防するために, 今回, われわれは血管内視鏡と一体化した新しい valvulotome を使用して大伏在静脈の valvulotomy を行い in situ 法にて閉塞性動脈硬化症の1例に大腿-膝窩動脈バイパス術を施行したので報告する. 本システムの使用によって短時間に確実な静脈弁の切開と静脈分枝の確認が可能となった. さらに, saphenous vein graft の遺残静脈弁や内膜損傷の予防ひいては広範な皮膚切開の回避にもつながる事実から, 本法は, 今後 in situ で血行再建術を行う上で有用な手段になるものと考えられた.
  • 石川 雅彦, 森本 典雄, 笹嶋 唯博, 久保 良彦
    1998 年 27 巻 1 号 p. 48-50
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    症例は70歳, 男性. 早期胃癌の診断にて術前検査中に, 腹部CT, 超音波検査にて, 最大径6cmの腎動脈下腹部大動脈瘤および両側総腸骨動脈瘤を認めた. 全身状態良好で二期的, 分割手術に耐えられると判断し, 早期胃癌に対する手術を先行させ, 術後33日目に, 腹膜外経路により腹部大動脈瘤の手術 (瘤切除, 人工血管置換術) を施行し, 良好な結果を得た. 消化管悪性腫瘍と腹部大動脈瘤の合併例では, 同時手術例も報告されているが, 二度の全身麻酔に耐えられない poor risk の症例を除いては, 人工血管感染の危惧がない二期的, 分割手術がよい適応であり, また腹膜外径路による大動脈瘤手術の利点が確認された.
  • 長谷川 剛, 川嶋 隆久, 上沢 修, 大木 伸一, 布施 勝生
    1998 年 27 巻 1 号 p. 51-55
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    感染性腹部大動脈瘤は稀な疾患で, その予後は不良とされている. われわれは, 肺炎桿菌を起因菌とする非常に稀な腹部限局解離を呈した感染性腹部大動脈瘤を経験し, 長期抗生剤投与と血行再建術を行い治癒せしめたので報告する. 症例は48歳男性で, 管理不良の糖尿病であった. 発熱と腹痛で発症し, 血液培養で肺炎桿菌が検出された. 腹部CTおよび腹部超音波検査の結果, 肥厚した壁をもつ大動脈瘤で解離腔血流が認められ, 限局解離を呈した感染性腹部大動脈瘤と診断した. 発症後約1か月間の抗生剤投与を行い炎症反応の消退を待ち手術を施行した. 感染瘤を完全に切除し, Y型人工血管を用いた解剖学的血行再建術を施行し, 大網の被覆を加えた. 術後も抗生剤を3か月間投与した. 病理組織学的に, 切除瘤壁で化膿性炎症と中膜の解離が確認された.
  • 田淵 篤, 稲田 洋, 村上 泰治, 正木 久男, 森田 一郎, 福廣 吉晃, 石田 敦久, 菊川 大樹, 遠藤 浩一, 藤原 巍
    1998 年 27 巻 1 号 p. 56-58
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    患者は27歳男性で, 4年前に Marfan 症候群に伴う annuloaortic ectasia に対して Bentall 手術を受けた. 今回突然の腹痛, 腰痛をきたし当科を受診した. 腹部に圧痛を伴う拍動性腫瘤を認め, 腹部超音波検査にて腹部大動脈の拡張を認めた. 腹部大動脈瘤破裂を疑い, 緊急手術を施行した. 開腹すると最大径6cmの紡錘状の腎動脈下腹部大動脈瘤を認めた. 瘤を切開すると壁在血栓はなく, 瘤壁は薄く, 後壁に約2cmの破裂孔を認めた. Knitted Dacron 製人工血管を用いて腎動脈下腹部大動脈と両側総腸骨動脈間で置換し, 吻合部は wrapping 補強し, 下腸間膜動脈も再建した. 大動脈瘤壁の病理組織学的所見は中膜壊死, 変性が観察され, Marfan 症候群に一致するものであった. Marfan 症候群に伴う腹部大動脈瘤はまれなものであるが, 急速に増大し, 破裂の危険性が高く, 厳重な外来経過観察と迅速な診断のもとに早期手術を行うことが重要であると考えられた.
  • 村井 則之, 金子 達夫, 大林 民幸, 佐藤 泰史, 尾形 敏郎
    1998 年 27 巻 1 号 p. 59-62
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    先天性X III因子欠乏症を伴った腹部大動脈瘤に対して人工血管置換術を施行した. 症例は66歳男性で既往歴としてX III因子欠乏症によると思われる大量出血と創傷治癒遅延があった. 経過観察中に腹部大動脈瘤の拡大を認め手術を施行した. 迅速なXIII因子測定のため, 院内で定量を行い, 必要に応じてヒト胎盤由来濃縮X III因子製剤 (フィブロガミン®) を補充投与した. 術中・術後に異常な出血はなく, 安全に手術を施行でき, また創傷治癒遅延もみられず退院した.
  • 落合 亮, 石川 進, 坂田 一宏, 佐藤 泰史, 大滝 章男, 城下 尚, 清水 和彦, 金澤 紀雄, 佐々木 豊志, 森下 靖雄
    1998 年 27 巻 1 号 p. 63-66
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    患者は61歳男性で, 狭心症の経過観察中に腹部大動脈瘤 (AAA) が発見された. 腹部超音波検査およびCT像で特異的なマントルサインを認め, “炎症性”AAAと診断した. 術前動脈造影では右前大脳動脈と右内頸動脈に狭窄を認め, 冠動脈にも多枝病変を伴っていた. 手術では肥厚した動脈瘤壁が周囲組織へ浸潤, 癒着していたため, 剥離を最小限にとどめて副損傷を防止しつつY型人工血管置換術を行った. 術中の収縮期血圧を100mmHg以上に保った. 自験例では種々の動脈硬化性病変を伴っており, 炎症性AAAの発生機序として動脈硬化との関連性が示唆された.
  • 上行大動脈瘤への到達法と体外循環の工夫
    津久井 宏行, 青見 茂之, 栗原 寿夫, 大塚 吾郎, 北村 昌也, 小柳 仁, 橋本 明政
    1998 年 27 巻 1 号 p. 67-70
    発行日: 1998/01/15
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル フリー
    症例は, 29歳男性, 生後6か月時に純型肺動脈狭窄症にて, 肺動脈弁切開術を施行された. 29歳時, 径14cm大の上行大動脈瘤と大動脈弁拡張症が認められた. 瘤は巨大で胸骨裏面に癒着し, 胸骨正中切開は危険であると考えられた. また, 大動脈弁閉鎖不全症のため大腿動脈バイパスによる冷却は, 左室の過伸展をきたすと考えられたため, 左側開胸を行い, 上行大動脈から近位弓部まで剥離し大動脈を遮断可能とし, 左心系の減圧として肺動脈脱血を加えた上で胸骨正中切開を行った. 循環停止後, 逆行性脳灌流を併用しながら composite graft による大動脈基部置換術を施行し良好な結果を得た.
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