オンラインの学術データベースにはPubMed, Scopus, Web of Science(WoS),他がある.Impact Factor(IF)や,論文数と被引用回数を一つの数字で示す
h-indexを用いて雑誌の評価を行うことが可能である.国内外の胸部心臓血管外科系雑誌の評価および投稿雑誌の選択方法を検討した.現在,日本発でPubMedに収載されている外科雑誌は6誌,WoSにはSurgery Today(ST)と脳神経外科の2誌,ScopusのAnalyticsでSurgeryのリストに収載されていた胸部心臓血管外科系ではST, Ann. Thorac. Cardiovasc. Surg.(ATCVS), Gen. Thorac. Cardiovasc. Surg.,胸部外科の4誌で,
h-indexが最も高かったのはSTの27で,被引用回数が増加しており,しかもトレンドが上昇傾向であった.IFのある国内外の胸部心臓血管外科系雑誌は8誌あり,IFと
h-indexには相関関係があった(
p=0.0002).J. Thorac. Cardiovasc. Surg., Ann. Thorac. Surg., J. Vasc. Surg.の3誌の
h-indexは近似しており119以上あったが,Eur. J. Cardiothorac. Surg.は59であった.J. Cardiovasc. Surg.(JCVS), Thorac. Cardiovasc. Surg., J. Card. Surg., Heart Surg. ForumおよびSTの中ではJCVSに勢いがあった.ATCVSの
h-index 17から仮想のIFを計算すると0.3であった.投稿時には雑誌のIFばかりでなく分析機能を活用し勢いがあり将来に期待できる雑誌を選択することが肝要である.
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