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原稿種別: 表紙
1998 年 34 巻 4 号 p.
Cover1-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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原稿種別: 表紙
1998 年 34 巻 4 号 p.
Cover2-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App1-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App2-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App3-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App4-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App5-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App6-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App7-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App8-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App9-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App10-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App11-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App12-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App13-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App14-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App15-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App16-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App17-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App18-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App19-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App20-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App21-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App22-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App23-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App24-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App25-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App26-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App27-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
App28-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 目次
1998 年 34 巻 4 号 p.
Toc1-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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石原 通臣, 青木 信彦
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
753-757
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
本院小児外科において1996年12月までの9年2カ月間に手術した外鼠径ヘルニア434例のうちヘルニア門の外径を計測できた366例について, 性別, 年齢, 嵌頓の既往, 対側発症について検討し, 以下の結論を得た.1)6カ月未満では男児33例の平均が8.8±3.3mm, 女児10例が5.6±2.2mmであり, 有意に男児の方が太かった.これは女児ヘルニアの発症が遅く, 手術時期が遅れる要因のひとつと考えられた.2)嵌頓既往例の男児40例では9.4±4.6mmであり, 非嵌頓既往例の男児183例の7.4±3.4mmに比し, 有意に太かった.女児では差はなかった.男児で嵌頓既往例の方が太くなる理由として, 嵌頓時ヘルニア内容が陰嚢にまでに達することが多いためと考えられた.3)対側発症例は男女とも約5%であった.初回手術時と対側発症時の外径の比較では, 女児において初回手術の平均が9.3mmに対し, 対側発症時の平均が5.4mmであり, 初回時の方が有意に太かった.女児のヘルニア門の外径が9.0mm以上と太い症例では対側発症に注意する必要があると考えられた.
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吉澤 穣治, 真家 雅彦, 江東 孝夫, 東本 恭幸, 齋藤 武
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
758-763
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
胃食道逆流症を有する重症心身障害児の逆流防止手術前後のQOLを比較検討することを目的に, 術後6カ月以上を経過した35例中, 死亡した9例と追跡不能な2例を除く24例を対象に聞き取り調査をおこなった.術式はNissenのFundoplicationの変法を主体とし, 幽門形成, 胃瘻, 腸瘻造設を合わせて施行した.対象の年齢は4歳1カ月∿21歳5カ月(中央値11歳7カ月)で術後経過期間は6カ月∿7年6カ月(中央値3年4カ月)であった.調査項目は1)嘔吐の回数, 2)呼吸器症状, 3)栄養摂取法, 4)体重の変化, 5)入院の頻度, 6)介護の程度および親の主観的評価とした.その結果, 嘔吐は96%(24例中23例), 呼吸器症状も92%(24例中22例)で明らかに改善した.また, 胃瘻増設により十分な栄養摂取が可能となり, 88%で在宅介護が可能となった.親の主観的評価でも全例で改善を認め, 術後早期においてもQOLの向上が得られている症例を認めた.GERを有する重症心身障害児の外科的治療の有用性がQOLの面から裏付けられた.
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新美 教弘, 長屋 昌宏, 二村 真秀, 加藤 純爾, 田中 修一, 田中 敏博, 秋吉 建二郎, 福田 純男
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
764-768
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
私どもは新生児の呼吸循環補助としてextracorporeal membrane oxygenation(以下ECMO)を施行するにあたって, 右内頸静脈頭側にもカニュレーションし補助脱血路として用いるcephalic venous drainageを積極的に用いている.その有効性をcephalic venous drainageをしていなかった過去の症例と比較して検討した.その結果cephalic venous drainageを行った症例は行わなかった症例よりも確実にECMO流量が確保される点, 静脈静脈方式(VV-ECMO)における酸素化血の再循環が緩和される点で優れ, また頭蓋内出血の発生を減少させる可能性が示唆された.生存率はcephalic venous drainageを行った症例が79%に対し, 行わなかった症例では67.6%であり有意差は認められなかった.
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大塩 猛人, 倉橋 三穂, 日野 昌雄, 桐野 有成, 松村 長生
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
769-775
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
小児鼠径ヘルニアは成人例に比して再手術する機会はまれである.当院にて施行した小児鼠径ヘルニアの再手術例について検討した.1975年より1996年までの22年間にて, 鼠径ヘルニア2, 966件(含・両側ヘルニア同時手術224件)に手術を施行し, 初回外鼠径ヘルニア手術2, 948件, 初回外鼠径ヘルニア手術後の再手術時外鼠径ヘルニア14件(含・再々手術1件), 初回外鼠径ヘルニア手術後の再手術時内鼠径ヘルニア3件, 初回手術時に内鼠径ヘルニア1件を含んでいた.再手術17件(初回手術他施設6件)は, 全鼠径ヘルニア手術例の0.573%, 当院で初回手術を施行した症例に限れば0.373%であった.男児は1, 774件中13件(初回手術他施設5件), 女児は1, 192件中4件(初回手術他施設1件)の再手術であった.右鼠径ヘルニアは1, 680件中8件(初回手術他施設2件), 左鼠径ヘルニアは1, 286件中9件(初回手術他施設4件)の再手術であった.22年間を前期11年と後期11年に分けると, 当院の症例に限れば再手術例はそれぞれ2件(0.13%)・9件(0.641%)であり, 後期に有意に再手術例が多かった(p<0.05).再手術例17件において, 初回外鼠径ヘルニア手術後の再手術時に外鼠径ヘルニアであった14件と, 再手術時に内鼠径ヘルニアであった3件を比較検討した.外鼠径ヘルニアを初めて認めた時期, 初回手術施行時期, 再手術施行時期において, 外・内鼠径ヘルニアの間に有意差はなかった.一方, 再手術時に内鼠径ヘルニアであった症例は再出現時の年齢が遅く(p<0.05), 初回手術よりヘルニア再出現までの期間が長かった(p<0.01).
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浜田 吉則, 棚野 晃秀, 加藤 泰規, 高田 晃平, 佐藤 正人, 日置 紘士郎, 坂井田 紀子, 岡村 明治
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
776-781
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
胆道閉鎖症(本症)の肝門部胆管を病理組織学的に検索し, 本症の発生因論について考察した.対象は1994年から1995年の2年間に経験した4例で, 葛西手術または剖検から得られた肝門部組織のホルマリン固定材料を用いた.H&E染色のほか, 胆管上皮の粘液組成はPAS-Alcian blue染色で判定した.糖鎖抗原の検索にはCA 19-9とSLX, 細胞外マトリックスはcollagen type IV (CIV), laminin (LN), fibronectin (FN), tenascin (TN)について免疫染色を行った.吻合可能型では胆管上皮の粘液組成は酸性粘液が優勢で, CA 19-9は胆管上皮細胞の細胞質にびまん性に強く認められた.細胞外マトリックスのうちCIV, LN, FNはいずれも胆管上皮基底膜に強く認められたが, TNは基底膜, 胆管上皮とも陰性であった.一方, 吻合不能型では粘液組成は中性粘液も目だち, CA 19-9は胆管上皮細胞のapical borderにのみ弱く認められた.CIV, LN, FNは弱いながらも同様に基底膜に陽性であった.SLXは吻合可能型, 不能型とも全例で陰性を示した.4例の本症の肝門部胆管の糖鎖抗原は胎生12週以降でみられるCA19-9を共通して発現していた.また糖鎖抗原や細胞外マトリックスの発現は, 吻合可能型と不能型で多少の共通点もあったが明らかに異なる点が多かった.以上の免疫組織学的所見の解析から, 本症でみられる病型の差は生後の障害程度の差とも解釈できるが, むしろ胆管の発生過程における未熟性や胎生期の障害が関与しているのではないかと考えられた.
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高橋 篤, 友政 剛, 鈴木 則夫, 黒岩 実, 池田 均, 土田 嘉昭
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
782-786
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
肥厚性幽門狭窄症開腹術後の経口栄養投与方法の検討を行った.当科での手術症例(n=114)は術後の経口栄養開始(経口栄養開始は術後24時間前後)から輸液補助が不必要となる経口栄養が得られるまでの日数で, 2日群(n=43), 3日群(n=37), 4日群(n=34)に分けられた.これらの症例の術後経過(嘔吐の発生頻度と体重増加の程度)を調べて各群間で比較を行い, 術後経過に及ぼす経口栄養増量期間の影響を検討した.さらに, 術前後の胃排出量(gastric emptying)の測定をマーカー希釈法を用いて行った.その結果, (1)2日群, 3日群, 4日群の術後3∿4日の嘔吐はそれぞれ平均1.5回/日, 1.1回/日, 0.9回/日, 術後5∿7日の嘔吐はそれぞれ平均0.7回/日, 0.9回/日, 0.9回/日で, 各群間で差異はなかった.(2)術後の術前体重を越えるまでの日数(術後の体重増加の程度)は2日群が平均3.7日, 3日群が4.1日, 4日群が5.9日で, 2日群と3日群の日数は4日群と比べ有意に短かった(p<0.05).(3)各群の背景因子には出生体重を除き差異がなかった.(4)多変量データ解析において, 術後の体重増加には経口栄養増量期間が有意に関連した.(5)胃排出量の測定で, 術前値(5.4ml/h)と術後12時間値(9.3ml/h)は低かったが, 12時間から24時間にかけて上昇し(24時間値;17.6ml/h), 48時間値は24時間値とほぼ同様であった(48時間値;19.3ml/h).以上より, 術後12時間以後から経口栄養を開始し, 24∿48時間で充分量を投与する方法は臨床的, 生理的に可能と考えられた.
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寺島 和光
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
787-790
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
1985年から1996年までの12年間にnonpalpable testisの診断で143例に手術を行い, このうち101例は明らかな精巣が発見されなかった.患側は左側が72例, 右側が27例, 両側が2例であった.手術ではまず鼠径管を開いて血管, 精管あるいは小塊を探し, 何も発見されない時はさらに外鼠径輪から陰嚢上部付近を調べ, 次いで内鼠径輪よりすぐ上で腹腔内および後腹膜腔を丹念に調べた.その結果101例のうち97例は精巣血管, 精管または小塊nubbinのいずれかが存在したのでvanishing testisと診断したが, 4例はこれらすべてが発見されなかった.小塊は79例に発見され, すべて鼠径管から陰嚢内に存在した.血管と精管の大多数は末端が鼠径管内かさらに下にあったが, 9例のみ内鼠径輪より上で盲端に終わっていた.しかし盲端に終わっているにもかかわらず陰嚢上部に小塊が存在し, 鼠径管内にはきわめて細い索状の組織が両者をつないでいるような症例もあった.小塊は組織学的にはほとんどが結合織や石灰化の所見であったが, 6例に明らかな精巣組織が認められた.腹腔鏡検査で血管や精管が内鼠径輪より上で盲端に終わっていればそれ以上の検査や治療は不必要であるという意見もあるが, そのように見えても陰嚢内に小塊が存在することがある.そして小塊に明らかな精巣組織を認める症例があるので, 将来の悪性化防止という観点からもこれは摘出すべきであろうと思われる.
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角田 昭夫, 西 寿治
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
791-799
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
1小児外科医が, 1小児病院で, 22年間に手術した胆道閉鎖患児98人の治療成績報告である.1997年末現在53人(54.1%)が生存している.そのうち吻合可能I・II型の6人はすべて生存する.吻合不能(III)型は92人中47人が生存する(生存率 : 51.1%).以上の成績を手術年度・術式・再手術・手術日齢・病型分類等につき検討した.最も著しい差は年度別比較で, 1981年以前に比べ1982年以降は成績の飛躍的向上を見る.この中の5人に生体肝移植が施行され, 4人に成功した.残りの49人をその面から評価すると, 34人(70%)に現在肝移植の適応は考えられない.しかし3人には現時点において肝移植の適応があり, 6人はその可能性を含めて厳密な経過観察が必要な状態にある.
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安福 正男, 久野 克也, 岡田 昌義, 坂田 雅宏, 伊東 宏
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
800-807
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
胎児ECMO下における胎児肺の成熟について気管結紮による効果を検討した.在胎120∿130日(満150日)の山羊胎児を帝王切開して, 臍帯動・静脈を用いたA-V ECMOを開始し, 40℃に加温した恒温槽の中に胎児を移し, 10∿15cm沈め, 水中で保育した.ECMO施行の8例を気管結紮例の4例と気管開放例の4例とにわけ, ECMOを施行しなかった双胎児4例を非ECMO例(在胎125日のbaseline data)とし, この時点より肺の成長や成熟がどのように進むかを検討した.ECMO時間は気管開放例は107±41時間, 気管結紮例は139±67時間, ECMO終了後の体重は, 気管結紮例においてECMO開始時の体重より有意に増加した.肺組織中のレシチンおよび飽和レシチンは非ECMO例, 気管開放例, 気管結紮例の順に高い傾向を示したが, 非ECMO例と気管結紮例において有意差を認めた.湿肺重量, 乾燥肺重量, 乾燥肺体重比は気管結紮例が非ECMO例より有意に増加した.一方, 電子顕微鏡所見はII型細胞数/肺胞上皮細胞数(%)において非ECMO例より気管開放例, 気管結紮例が有意に増加した.また, コルチゾールは, 非ECMO例より気管結紮例が有意に高い値を示し, さらにT3は非ECMO例, 気管開放例, 気管結紮例の順に有意に上昇した.気管開放例, 気管結紮例では各々2例で胎児呼吸様運動が出現した.水中保育下の胎児ECMOにおいて, 気管結紮が, 肺重量, サーファクタント, 肺胞II型細胞の増加に有効に作用していることが呈示された.
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大谷 俊樹, 鈴木 徹也, 角田 晋, 駿河 敬次郎, 宮野 武
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
808-812
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
肝門部腸吻合術後, 黄疸の消失を得られた症例の中にも徐々に肝不全が進行し, 最終的には肝移植を必要とする症例が少なからず存在する.このような症例においては黄疸消失をもって経過良好とすることは適当でない.今回我々は, 黄疸消失後の肝障害の進行について検討するために, 術後10年以上生存している症例の総ビリルビン値, 肝機能(GOT, GPT, γ-GTP)の推移に注目した.対象は順天堂大学小児外科において駿河II法が施行され, 10年以上継続的に経過観察されている17例である.総ビリルビン値は1例を除き全例が5歳時, 10歳時とも1.0mg/dl以下であった.肝機能をみると, 10歳を過ぎて肝移植を受けた2例, また現在移植を考慮中の2例とも5歳時すでにGOT, GPT, γ-GTPのいずれかが100IU/l以上を呈していた.また5歳時, 10歳時においてGOT, GPT, γ-GTPのいずれかが100IU/l以上を呈していた場合, 現在すべて40IU/l未満に回復した症例は認めていない.これに対し, 5歳時にGOT, GPT, γ-GTPのすべてが40IU/l未満であった4例, およびGOT, GPT, γ-GTPすべてが100IU/l未満であった7例中の4例の計8例が現在すべて40IU/l未満で経過している.今回の検討より, 5歳時にGOT, GPT, γ-GTPのいずれかが100IU/l以上を呈している患児では, たとえ黄疸が消失していても潜在的, 持続的に肝障害が進行しており, 将来肝不全となる可能性が高いものと思われた.
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増本 幸二, 水田 祥代, 窪田 正幸, 田口 智章, 生野 猛, 山内 健, 梁井 桂子, 月森 清巳, 嘉村 敏治, 中野 仁雄
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
813-821
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
片側膣閉鎖を伴う重複膣, 重複子宮症(以下, 本症)は比較的まれな疾患で, 膣閉鎖側と同側の腎欠損を伴うことが多い.当科では, 同側の腎欠損を伴った本症3例を経験した.症例1は, 0生日女児で, 胎児超音波検査にて水子宮膣症, 左腎欠損を認められ, 生後の画像検査にて本症と確定診断され, 0生日, 外陰部に突出した膣閉鎖膜に対し, 穿刺吸引を施行した.症例2は, 12生日女児で, 胎児超音波検査にて腹腔内嚢腫を発見され, 生後卵巣嚢腫と診断されていた.嚢腫の増大傾向があり, 32生日の開腹時に本症と診断され, 内容の吸引を行った.嚢腫の再増大のため4カ月時に, 経腹的膣中隔切除を施行した.症例3は, 11歳女児で, 月経開始後1年目に, 下腹部痛にて発症し, 経膣的に膣中隔切除を施行した.3例ともに, 術後経過は順調である.
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浜田 吉則, 佐藤 正人, 棚野 晃秀, 加藤 泰規, 高田 晃平, 日置 紘士郎, 平川 昭彦, 山本 透, 田中 孝也
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
822-826
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
小児膵外傷の発生頻度は少ないが, なかでも膵管損傷は症状が重篤で, 迅速な診断と適切な手術的治療が必要である.今回われわれは, 5歳女児で機器による腹部鈍的外傷による主膵管断裂を伴う膵体部損傷(IIIa型)を経験した.腹腔内に他臓器損傷はなく, 尾側膵断端の挫滅が軽微であったため, 膵組織温存の目的でLetton-Wilson法(本法)に準じて膵空腸吻合術を施行した.術後合併症なく, 術後7か月の現在, 膵機能は正常で経過良好である.一般にIIIa型に対しては膵体尾部切除が推奨されているが, 残存膵が少なくなることが危惧される.本法は循環動態が安定しており, 安全な膵空腸吻合が可能と判断される小児例では, 術後長期にわたるquality of lifeが重要であることから試みてよい術式であると思われる.
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大塚 恭寛, 飯野 正敏
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
827-830
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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Mirizzi症候群を呈した小児胆石症の1例を経験したので報告する.症例は8歳の男児で, 発熱・黄疸を主訴に当科を受診した.血液検査上, 閉塞性黄疸と炎症反応を認め, 超音波検査上, 著明な胆嚢腫大と胆嚢管内の結石を認め, 経皮経肝胆道造影上, 胆嚢管内に嵌頓した結石による総肝管の右方よりの圧排狭窄所見を認めた.合流部結石型のMirizzi症候群と診断し, 経皮経肝胆道ドレナージにて減黄と解熱が得られた入院37日目に開腹したところ, 肝十二指腸靭帯に著明な炎症性肥厚を認め, 肝管空腸吻合を施行した.病理組織診断は慢性胆嚢炎であり, 結石はビリルビンカルシウム石であった.術後6年の現在, 経過良好である.
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田中 潔, 昌子 正實, 柏木 宏, 谷野 均
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
831-835
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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穿孔性虫垂炎術後に発症した右卵巣膿瘍の1例を経験した.症例は13歳女児.穿孔性虫垂炎による腹腔内膿瘍に対し開腹誘導術施行後24日目に虫垂切除術を施行した.術後, 繰り返す下腹痛及び発熱にて再入院, 精査にて骨盤内膿瘍あるいは卵巣嚢種が疑われた.抗生物質投与により一時症状は軽減するも, 再度増悪し手術に踏み切った.開腹すると, 右卵巣は7×6×5cmと腫脹, 内腔より膿の排出を認めた.右付属器切除術を施行し, 術後経過は良好であった.組織学的に卵巣には正常構造を認めず, すべてが膿瘍に置き換わっていた.卵巣膿瘍の多くは上行性感染であるが, 本症例は, 細菌の直接波及による播種状感染と思われる.虫垂炎術後の卵巣膿瘍はまれであるが, 起こりうる合併症として念頭に置く必要があると考える.
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河野 美幸, 嶋田 秀美, 北谷 秀樹, 梶本 照穂, 伊川 廣道, 高田 道明
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
836-841
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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小児では極めてまれな外傷性の遅発性小腸狭窄症(以下本症)を経験した.患児は11歳, 女児.自転車ハンドルで左下腹部を打撲.受傷5日目より間歇的腹痛が受傷9日目より嘔吐が出現し, 近医に入院.イレウスの診断で管理されたが, 急性虫垂炎も疑われ手術が行われた.虫垂に炎症はなく, 空腸に数カ所spasm様の所見が認められた.術後もイレウス症状が持続するため当科に紹介された.小腸造影で狭窄部が確認され, 小腸狭窄の診断で受傷1カ月目に手術を行った.回盲部から270cm口側の狭窄部を切除した.狭窄部には潰瘍が存在し, 粘膜下層の線維化を伴う虚血性変化が見られた.集計し得た本症の本邦報告例は自験例を含め44例で, 15歳以下は6例のみであった.本症は遅発性にイレウス症状が生じるのが特徴で, 不可逆性の線維化による狭窄であるため手術が必要である.
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高松 英夫
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
842-846
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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原稿種別: 付録等
1998 年 34 巻 4 号 p.
846-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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小沢 恵介, 宮本 和俊, 平澤 雅敏, 村木 専一, 笹嶋 唯博, 平野 至規, 伊藤 仁也, 室野 晃一
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
847-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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平澤 雅敏, 宮本 和俊, 小沢 恵介, 村木 専一, 笹嶋 唯博
原稿種別: 本文
1998 年 34 巻 4 号 p.
847-
発行日: 1998/06/20
公開日: 2017/01/01
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