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原稿種別: 表紙
1994 年 30 巻 1 号 p.
Cover1-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 表紙
1994 年 30 巻 1 号 p.
Cover2-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App1-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App2-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App3-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App4-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App5-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App6-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App7-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App8-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App9-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App10-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App11-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App12-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App13-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App14-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App15-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App16-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App17-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App18-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App19-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App20-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App21-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App22-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1994 年 30 巻 1 号 p.
App23-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 目次
1994 年 30 巻 1 号 p.
Toc1-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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内藤 泰顯
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
1-4
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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池田 恵一
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
5-12
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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川島 康生
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
13-16
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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駿河 敬次郎
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
17-22
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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大井 龍司, 吉田 茂彦, 仁尾 正記, 遠藤 尚文, 後藤 真, M.Ibrahim , 浜田 千枝, 岩見 大二
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
23-28
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
過去2年間,肝門部腸吻合術の術後胆管炎防止術式として,胆道閉鎖症20例に対して腸重積弁と spur-valve とを併設した double-valved hepatic portojejunostomy を施行した. うち15例で術後の胆汁排泄が良好で黄疸が消失,4例では胆汁排泄は見られたものの減黄不十分 (うち1例は再根治手術で黄疸消失),1例は胆汁排泄なく肝臓移植手術を受けた. 術後胆汁排泄の得られた19例中6例,32%で胆管炎の発生が見られたが,一旦黄疸消失例において保存的療法に反応せず,黄疸が再発持続したのは1例のみであった. 又胆管炎が原因で死亡した症例はない. この成績は必ずしも満足できるものとは言えないが,本法は胆道閉鎖症に対する胆管炎防止術式として,現時点では選択されるべき術式と言える.
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山崎 洋次, 吉澤 穣治, 安川 繁博, 吉田 和彦, 桜井 健司
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
29-34
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
マウス神経芽腫 C-1300 を A/J マウスの脾臓内に移植して肝転移モデルを作成した. この神経芽腫肝転移モデルを用いて以下の4群からなる実験を行った. 第1群 : 生理食塩水を0.1ml 腹腔内に連日7日間投与し,10日目に屠殺した. 第2群 : Etoposide,2 mg/kg/day を連日7日間投与して,10日目に屠殺した. 第3群 : Etoposide,2 mg/kg/day を連日7日間投与して,10日目に生理食塩水0.1ml を浸透圧ポンプを用いて7日間皮下投与し,18日目に屠殺した. 第4群 : 第3群で投与された生理食塩水の代わりに遺伝子組換えヒト顆粒球コロニー刺激因子 (rhG-CSF) を60μg/kg 投与した. その結果第2群においては組織学的にも明らかに肝転移が抑制されていたが,rhG-CSF を投与した第4群において,とくに肝転移の増幅は認められなかった. また各群の肝重量は第1群,3.3±1.04g,第2群,1.2±0.23g,第3群,5.9±0.64g,第4群,5.6±0.75g であり,第1群と第2群の間に統計学的有意差が認められた (p=0.0017). 第3群と第4群との間には,有意差はみられなかった (p=0.334). 従ってマウス神経芽腫肝転移モデルでみるかぎり,rhG-CSF は化学療法後の肝転移巣を増殖させる作用はないので,抗悪性腫瘍薬の副作用である骨髄抑制を軽減させる薬物として安全に使用できる.
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岡田 正, 鎌田 振吉, 福澤 正洋, 福井 雄一, 草深 竹志, 大植 孝治, 井村 賢治, 米田 光宏
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
35-42
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
教室において35年間に経験した小児肝腫瘍45例の治療経験について述べた. 悪性腫瘍36例のうち肝切除を受けなかった9例すべて (多くは初期の症例) が死亡しており,肝切除を受けた27例中15例に生存 (55.6%) を得た. これを肝芽腫・成人型肝癌に限ると,22例中3例が局所再発,8例が肺転移をきたしたが,13例 (59.1%) が生存している. 最長生存例は生後8ヵ月で肝3区域切除,その後2回にわたり肺転移病巣の切除を受け,現在20歳になる男児例である. その他の腫瘍のうち血管系腫瘍症例はすべてが短期間に死亡したが,yolk sac tumor 2例は再発をきたしながらも生存しており,これは化学療法の進歩によるところが大きい. 以上過去には不良であった小児期肝腫瘍の外科治療成績が著しく改善しつつあり,それは(1)血管撮影にはじまり,エコー,CT,MRI などの画像診断の進歩による早期診断,腫瘍の局在性診断,主要血管 (特に肝動脈・肝静脈) の走行の同定の進歩,(2)肝切除技術の向上,(3)Cisplatin と Adriamycin を中心とする化学療法の進歩によるところが大きいと考えられる.
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北谷 秀樹, Shepherd RW, Cleghorn GJ, Patrick MK, 清水 保延, Potter JM, 梶本 照穂
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
43-49
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
肝臓移植待機中の小児の胆汁鬱滞性肝疾患における ursodeoxycholic acid (UDCA) の有用性を知るために,2重盲験法を用いたプラセボ・試験薬交差法による検討を行なった. 対象は Royal Children's Hospital,Brisbane で管理されている14例 (胆道閉鎖症6例,Alagille 症候群5例,alpha 1-antitrypsin欠損症2例,胆管低形成症候群1例) で,年齢は0.6〜14歳 (中央値4.2歳) である. UDCA は12.5〜24.4mg/kg を経口投与した. 評価はかゆみスコア,身体計測,total body potassium (TBK),標準的肝機能検査,monoethylglycinexylidede (MEGX) 形成試験により行なった. UDCA 群と Placebo 群は8週間の試験投与の後交差した. その結果,UDCA によりかゆみスコア,栄養状態,標準的肝機能検査の改善は認められなかったが,MEGX の30分値は有意に改善された (UDCA vs Placebo ; 17.1±25.3ng/ml vs -5.3±13.4ng/ml,P < 0.05). MEGX の結果は肝ミクロゾーム機能の改善という意味からは好ましい効果であるが,少なくとも8週間の UDCA 投与では肝移植適応患児の栄養状態や標準的肝機能検査に現われる肝機能の改善は認められなかった. 今後患者を選び,より長期の投与の検討を行なう必要がある.
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松木 盛行
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
50-58
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
新生児胃破裂発症の手がかりを得る目的で,家兎胃虚血再灌流モデルを作成し,(1)虚血再灌流と胃粘膜障害,(2)I群 : 人工乳 (ミルク),II群 : McIlvain 緩衝液 (pH 8.0),III群 : McIlvain 緩衝液 (pH 2.5) が虚血再灌流後の胃粘膜に及ぼす影響について実験的検討を行い以下の結果を得た. 1.虚血再灌流後に活性酸素関連物質の上昇と ESR シグナルの増強が認められ,虚血再灌流後の組織障害にフリーラジカルが関与していると考えられた. 2.虚血再灌流後,胃粘膜の防御因子とされる上皮細胞や粘液産生細胞は消失したが,胃酸を産生する壁細胞や消化酵素を分泌する主細胞は残存した. 3.McIlvain 緩衝液 (pH 8.0) および14% ミルクを投与したときは,ガストリン値が上昇,胃酸分泌が亢進し,その結果病変も増悪した. とくにミルク投与群では,胃粘膜血流量の急激な増加がみられ,新たに生じた活性酸素により,より強い障害をきたしたと思われた. 4.McIlvain 緩衝液 (pH 2.5) を虚血再灌流後に投与したときは,ガストリン値,粘膜血流量,活性酸素関連物質などの変化を認めなかった. 以上より,周産期に低酸素状態にあった新生児は,その回復時に生じる虚血再灌流障害あるいは授乳が胃破裂発症の原因となる可能性がある.
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吉野 泰啓, 金沢 幸夫, 佐藤 志以樹, 菅野 智之, 大堀 剛男, 土屋 貴男, 鈴木 正雄, 宮沢 正紹, 井上 仁, 元木 良一
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
59-67
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
新生児用体外式模型人工肺 (ECMO) 装置を用いた長時間体外循環時の出血傾向防止を目的とし,抗凝固剤を,従来のヘパリンからメシル酸ナファモスタット (以下 FUT) 単独投与に代えた場合の効果を実験的に検討した.体重3〜5kg の雑種幼犬を用い呼吸不全状態を作製し,V-A バイパスにて50ml/kg/h. の流量で7時間潅流し以下の検討を行った. (1) 8, 4, 2mg/kg/h. の FUT をそれぞれ2頭ずつに投与し,活性化凝固時間 (以下 ACT) を指標にしてその至適投与量を決定. (2) (1)で得た至適 FUT 量を投与した5頭 (F 群) と,200〜400U/h. のヘパリンを投与し ACT 値を200〜250秒にコントロールした5頭 (H 群) とを比較検討した. 8及び4mg/kg/h. の FUT 投与では脱血側 ACT 値は1300秒以上となったが,創部よりの出血は認められなかった. 2mg/kg/h. の FUT 投与では脱血カニューレに凝血塊が認められたため,FUT の至適投与量は3mg/kg/h. と考えられた. F 群においては ACT 値,FUT 濃度はいずれも送血側において脱血側より高値であった. また,酸素運搬能,炭酸ガス除去能,血小板数,溶血量,フィブリノーゲン,肝機能,腎機能の推移において,F 群,H 群間に有意差を認めなかった. すなわち,抗凝固剤として FUT を用いた ECMO は出血傾向をきたしにくく,生体に大きな影響を与えず,優れた臨床効果が期待できる方法と考えられた.
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畠山 元, 永原 暹, 東 孝, 中村 哲郎, 河田 晴子, 辻 尚人, 川崎 史寛, 小林 庸次
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
68-75
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
我々は meconium disease (meconium ileus without mucoviscidosis) 症例5例を臨床的および病理学的に検討を行なった. 術前に立体単純 X 線写真を撮った症例では鏡面像は認めないか,わずかに認めるのみで,注腸検査を行なった症例では全例に microcolon 像と meconium による陰影欠損を認めた. 初回手術は2連銃式腸瘻と生検が3例,拡張部切除と生検,チューブ腸瘻と生検がそれぞれ1例ずつであった. 術後合併症は消化管穿孔,イレウスおよび腸炎であった. 腸管生検組織の検討では,全症例で初回手術時には Auerbach 神経叢の神経節細胞の核長径は対照例より有意に小さく,腸瘻閉鎖時の組織では全例核長径の増大を認めたがそのうちの1症例は神経節細胞の数が減少していた. 本症は術前診断可能と考えられるが,疾病の本態は同一ではなく,各症例に応じた術後管理が必要である. 疾患の病態には immaturity of ganglia や oligoganglionosis が関与している可能性が示唆された.
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飯沼 泰史
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
76-84
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
胆道閉鎖症 (以下本症) 術後症例に対し,ウルソデオキシコール酸 (以下 UDCA) 経口負荷試験を行ない,血清胆汁酸の変動から本症術後の胆汁酸代謝障害と利胆剤としての UDCA 投与について検討した. 対象は黄疸消失群12例,黄疸遷延群7例,コントロール群5例とした. 方法はウルソ5mg/kg を負荷し,負荷前と負荷後30,60,120,180分に採血し,高速液体クロマトグラフィーを用いて,血清胆汁酸15分画の測定を行ない,以下の結果を得た. 1) 黄疸消失群では,内因性胆汁酸の変化率 (負荷後180分値/負荷前値) は,血清総胆汁酸値の変化率と有意の相関を示し,また術後経過期間と内因性胆汁酸の変化率は,有意の相関を示した. 2) 黄疸消失群および黄疸遷延群では,Σ⊿ UDCA (胆汁酸吸収障害の指標) および Σ⊿ GUDCA (胆汁酸排泄障害の指標) は共にコントロール群より高値であった. Σ⊿ GUDCAは,黄疸遷延群が黄疸消失群に比し有意に高値であったが Σ⊿ UDCAは両群に差はなかった. 以上より以下の結論を得た. 1) 黄疸消失群でも長期経過症例では,内因性胆汁酸のクリアランス障害を伴っている可能性がある. 従って長期経過症例に対する UDCA 投与は肝に対して負荷となっている可能性があり,その投与は術後80ヵ月以内 (6歳以下) が望ましい. 2) UDCA 経口負荷試験における血清総胆汁酸値の変化率は,潜在的な胆汁酸代謝障害の有用な指標となり得ると考えられた. 3) 本症術後の肝細胞の胆汁酸排泄能は,黄疸の出現によりさらに障害されるが,胆汁酸吸収能は比較的保たれている可能性がある.
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川人 智久, 江川 善康, 大塩 猛人, 堀家 一哉, 松村 長生, 宮内 隆行, 桐野 有成, 石橋 広樹, 秋田 裕司, 太田 明
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
85-89
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
心不全にて発症した先天性腹壁動静脈瘻の1新生児例を報告した. 流入動脈は両側の下腹壁動脈とその分枝,流出静脈は臍静脈であった. 内科的治療では心不全の改善が見られず,大動脈造影にて診断確定後,外科的に流入動脈と流出静脈の結紮を行った. 手術にて心不全は著明に改善したが,動静脈瘻内の血液欝滞のため血漿漏出が起こり,高度の血液濃縮と肝逸脱酸素上昇を認めた. 再手術にて臍静脈の結紮解除を行うと,全身状態も改善し,この後軽快退院した. 術直後には動静脈瘻の残存を認めたが,術後3ヶ月目には,超音波検査でも臍静脈内の異常血流は認められなくなった. 腹壁に存在する先天性動静脈瘻は非常に稀で,これまで英文報告が3例のみ,本邦では初めての報告と思われる. 治療は,過度の侵襲を避け心不全を軽快させるため,完全切除はせずに流入動脈結紮のみとしたが,適切な術式であったと考えた.
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大塚 恭寛, 高橋 英世, 大沼 直躬, 田辺 政裕, 吉田 英生, 岩井 潤
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
90-94
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
症例は,在胎35過に帝王切開にて2040g で出生した日齢0の男児. 腹部腫瘤と呼吸困難を主訴に当科入院. 右季肋部に腫瘤を触知し,心不全と DIC 所見を認めた. 超音波検査・単純 CT にて肝の S-4,5,6を占拠する腫瘤を認め,超音波カラードプラ法 (CDUS) にて,腫瘤内の拍動性で点状の血流シグナル・動門脈短絡・動静脈短絡を認めた. 両葉多発型の新生児肝血管内皮腫と診断し,心不全・DIC 対策とステロイド剤投与による保存的療法を施行したが,症状改善が得られず,生後5日目に右肝動脈結紮術を施行. 術後,CDUS にて経過を観察したところ,残存した左葉の腫瘍血流の増加に伴って症状再燃を来したため,第1回術後9日目に固有肝動脈結紮術を施行. 濃縮胆汁症候群を併発したが,術後5ヵ月で退院し,現在腫瘍は著明に縮小している.
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村松 俊範, 高橋 英世, 大沼 直躬, 田辺 政裕, 吉田 英生, 岩井 潤
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
95-100
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
症例は7歳女児. 右上腹部痛及び灰白色便を主訴に来院した. 発作時一過性の肝機能異常を認めたが間歇期には正常であった. ERCP では膵胆管合流異常を認めず,エコー・PTC でも肝門部に何らかの異常の存在が疑われたが確定診断には至らなかった. PTC チューブよりシネ胆管造影を行ったところ,総肝管は造影されず,右側を迂回した後ラセン状に描出され,総胆管に続いていた. 総胆管走行異常または総肝管欠損症の術前診断で手術を行った. 胆嚢は炎症が強く,胆嚢床は肝床に深く潜り込んでいた. 肝内胆管は直接胆嚢に開口し,本来の総肝管の位置には管腔構造を認めなかった. 総肝管欠損症と診断し胆嚢及び下部総胆管を切除し,Roux-Y 脚にて肝管空腸吻合を行った. 術後経過は良好で,術後11日目に退院した. 術後2年の現在,症状の再発なく経過順調である. 非常に稀な奇形であるので文献的考察を加えて報告する.
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田中 芳明, 溝手 博義, 矢野 博道, 小村 順一, 知光, 荒木 恒敏
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
101-107
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
鈍的外傷後に発生した膵断裂症例を経験し,その保存的治療について検討した. 症例は9歳男児で,ブランコで腹部を打撲し膵体部損傷の疑いで当科を紹介された. 入院時画像診断にて膵体部断裂を強く疑ったが,腹部所見の限局化によって保存的治療を試みることとした. 経過観察中に膵仮性嚢胞が断裂部に形成され,28病日目に嚢胞の破裂のためドレナージ術を施行した. しかしながら,嚢胞の再発を認めたため,結果的にエコー下に経皮的外瘻術を行って治癒せしめた. 本症例の如く,膵仮性嚢胞か増大傾向にある場合は,まずエコー下に外瘻術を行うべきであると考えられた. また,主膵管損傷を伴う膵断裂を疑う症例においても,受傷後早期に腹膜炎症状が限局化し軽度の場合には,小児における臓器切除の将来的なデメリットを考えて,保存的療法も考慮されてよいと考えられた.
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中田 幸之介, 北川 博昭, 脇坂 宗親, 山手 昇, 田所 衛, 阿部 光文
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
108-113
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
幼小児期の長期にわたり脾機能亢進症の治療を受け,また巨脾のために著しい運動制限を強いられていた16歳の Gaucher 病男児に対し約90% の脾部分切除術を施行した. 脾切除に際し,頭側2本の短胃動脈のみに支配された脾上極の一部と,脾門部に存在した2個の副脾を温存した. 脾切除面からの出血はアルゴンレーザーコアグレーター,oxycellulose 綿貼布および吸収性合成糸を用いた断端結節縫合で完全に止血出来た. 残存脾はその切離縫合線上に大網を縫着しこれをさらに胃大彎に縫着固定し,捻転を予防した. 術後9か月時の脾シンチグラムで温存した脾組織の存在を確認,術後2年の現在も骨病変の悪化を示唆する所見は認めず,患児の Quality of life は著しく向上した.
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大塩 猛人, 松村 長生, 桐野 有成, 石橋 広樹, 藤井 正彦, 江川 善康, 堀家 一哉, 伊藤 健造
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
114-119
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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稀れである小児の歯および歯科に関連した気道異物の3例を経験した. 症例1 : 6歳男児. 下顎門歯が抜けたのを誤嚥した. 8日後以前より存在した喘鳴が増強し,12日後胸部 X 線写真にて異物を認めた. 右気管支に存在する歯牙を除去した. 症例2 : 3歳女児. 歯科にて治療中に充填物を誤嚥した.直後より咳嗽があり,胸部 X 線写真にて異物を認めた. 5時間後に右気管支に存在した歯科用充填物を除去した. 症例3 : 2歳女児. 食事中に上顎門歯が自然に抜けたのを誤嚥した. 直後より咳嗽があり,胸部 X 線写真にて異物を認めた. 7時間後に右気管支に存在した歯牙を除去した. 本邦にて,我々の症例を含めて12例の小児の歯および歯科に関連した気道異物の報告があった. 死亡例の報告が1例あり,適切な診断と治療が重要である.
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長尾 美津男, 金廣 裕道, 堀川 雅人, 中島 祥介, 中野 博重, 豊坂 昭弘
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
120-125
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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症例は2ヶ月の男児で,BA 根治術後6日目に大量の下血が出現し,保存的治療では対処できずに緊急開腹術を施行した. 術中所見では,十二指腸潰瘍からの出血を認め,潰瘍部縫合止血術により救命し得た. BA 術後の潰瘍発生には,閉塞性黄疸・biliary diversion・手術時のストレス等による防御因子の破綻と酸分泌の亢進が関与していると考えられる. 乳児酸分泌能は未熟と考えられ,乳児潰瘍の発生は稀とされている. したがって,本症例の様な BA 根治術後早期の潰瘍発生は防御因子の破綻が主因と考えられた. 一方,術後遠隔時には,biliary diversion による酸分泌亢進が影響し潰瘍を発生する可能性がある. したがって,BA 根治術後では胃十二指腸潰瘍が発生し易い病態にあることを考慮にいれ,その発生防止に努めなければならない.もし消化管出血を認めたならば,食道静脈瘤だけでなく胃十二指腸潰瘍も念頭においた検査治療が必要であろう.
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大塚 康吉, 池田 英二, 梅森 君樹, 辻 尚志
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
126-131
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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小児甲状腺癌の1例を経験したので,本邦小児甲状腺癌報告例の集計を加え報告する. 症例は2歳11ヵ月の男児で前頚部腫瘤を主訴とし入院. 甲状腺機能低下症を伴った甲状腺癌の診断で甲状腺亜全摘除術,保存的リンパ節廓清を行なった. 病理組織診断は甲状腺濾胞癌で,術後6年の現在健康である. 性別頻度は15歳以下では女 : 男 = 125 : 56,6歳以下では11 : 9と年齢が低い程男女差が少なくなっている. 年齢別頻度は15歳が38例で最も多く,年齢が低くなるにつれ頻度も低くなっている. 組線型別頻度は乳頭癌約70%,濾胞癌約20%と年齢による差は殆どない. 転移については乳頭癌の約20%に肺転移がみられ,濾胞癌より肺転移の率が高く,進行癌が多いにもかかわらず予後は良好である.
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本田 晴康, 清水 公男, 石曽根 新八
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
132-138
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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小児で1ヵ月以上の長期にわたり食道内に停滞した食道異物 (以下,陳旧性食道異物) は本邦では16例の報告がある. 症例は X 線透過性のプラスチック製玩具がほぼ2年間嵌入し縦隔腫瘤を形成して食道狭窄を来たした陳旧性食道異物の3歳児. 主症状は嘔吐で咳嗽・喘鳴を伴った. 体重増加不良と軽度貧血あり. CT・MRI 検査によりこの異物の介在部位および性状が明かとなり,異物穿孔により食道周囲に形成された炎症性腫瘤と診断して手術施行. 右第4肋間開胸,食道左側壁の癒着が強固で全周剥離は不可能,右側壁に縦切開を加え肉芽に埋没した19mm 大のプラスチック製吸盤を摘出. 術後食道造形・CT 検査では異物嵌入跡の食道壁は極めて不整であったが,徐々に固形物摂取が可能となった.
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江並 朝猛, 中田 幸之介, 金 義孝, 藤岡 照裕, 北川 博昭, 桑原 幹夫, 川口 文夫, 脇坂 宗親, 山手 昇, 山口 晋
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
139-143
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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肝外胆管全長にわたる胆管重複症の1例を経験した. 症例は13歳男児. 右上腹部仙痛発作にて発症し,画像診断および ERCP により胆管拡張症を伴った胆管重複症と診断した. 術中所見は,ERCP の所見同様左右の胆管が末梢側まで融合することなく走行することが確認された. 胆管空腸吻合は左右の胆管を別個に吻合した. 小児期に発症する重複胆管症は総胆管拡張症や胆道膵管合流異常を合併するため,それらの病態の治療を兼ねた肝外胆管摘除と胆道膵管分離手術が適応と考える.
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世良 好史, 橋都 浩平, 内藤 春彦, 林 富, 森川 康英, 田辺 政裕, 岩田 光正, 仁科 孝子, 連 利博, 檜山 英三, 高田 ...
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
144-166
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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堀川 大, 田宮 恵子, 山蔭 道明, 樽見 葉子, 小林 尚
原稿種別: 本文
1994 年 30 巻 1 号 p.
167-
発行日: 1994/02/20
公開日: 2017/01/01
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