日本小児外科学会雑誌
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49 巻, 5 号
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おしらせ
原著
  • 桑原 強, 河野 美幸, 高橋 貞佳, 安井 良僚, 押切 貴博, 伊藤 順庸, 犀川 太
    2013 年 49 巻 5 号 p. 969-974
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    【目的】Y 染色体関連の性分化疾患(Y-chromosome-related disorders of sex development: 以下Y-DSD)の性腺にはgonadoblastoma が発症することがある.Gonadoblastoma 自体は良性腫瘍であるが,悪性腫瘍であるdysgerminoma を発症する危険性があるため,予防的性腺切除が勧められているが明確な推奨時期の設定はない.Y-DSD の性腺切除の時期について自験例と本邦報告例から考察した.
    【方法】Y-DSD で性腺切除を行った自験例6 例と本邦報告18 例について診断時期,切除時期,病理所見について検討した.
    【結果】自験例では6 例中手術時年齢8 歳,4 歳の2 例でgonadoblastoma を認め,3 歳以下の3 例では腫瘍性病変は認められなかった.Dysgerminoma を認めた症例はなかった.本邦報告例ではgonadoblastoma を17 例で,dysgerminoma を10 例で認めた(両者の重複9 例).自験例を含めgonadoblastoma を認めた症例の最少年齢は2 歳で,dysgerminoma は全例15 歳以上であった.
    【結論】Y-DSD を認めた場合,2 歳以上でgonadoblastoma を,15 歳以上ではdysgerminoma をも発症する可能性があり,2 歳以上では予防的性腺切除術を考慮する必要がある.
  • 古川 泰三, 木村 修, 樋口 恒司, 文野 誠久, 青井 重善, 田尻 達郎
    2013 年 49 巻 5 号 p. 975-980
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    【目的】先天性横隔膜ヘルニア(congenital diaphragmatic hernia: CDH)の中で生後30 日以降に診断される遅発性CDH は生後24 時間以内発症症例に比べ予後が良いとされているが発症後の診断が遅れることにより致死的な状態となることがある.今回,当科において経験した遅発性CDH について検討した.
    【方法】1987 年1 月から2010 年12 月までに当院にて治療したCDH(bochdalek hernia)86 例のうち遅発性CDH であった10 例(11.6%)を対象とし,発症時期,初発症状,発症から診断に至るまでの時間,脱出臓器,ヘルニア囊の有無,予後について検討した.
    【結果】遅発性CDH 10 例における診断時年齢の中央値は1 歳4 か月(生後76 日~15 歳)であった.初発症状は呼吸器症状が3 例(30%)であったのに対し消化器症状が6 例(60%)にみられた.発症から診断までの期間は平均4.2 日であった.脱出臓器は全例に消化管の脱出を認め,肝臓脱出は認められなかった.10 例中9 例は合併症なく救命しえたが,1 例は前医から当院へ搬送中に心肺停止をきたし死亡した.
    【結論】新生児症例と異なり遅発性CDH では消化器症状で発症することが多く,診断までに時間がかかる場合がある.重篤な症状をきたす症例は少ないが,中には診断されるまでに脱出臓器の穿孔から急激に胸腔内圧が上昇し,心肺が圧迫されることによりショック状態となるような症例もあるため,小児の消化器症状においても本疾患が疑われた場合は早急に胸部画像検査を施行し,経鼻胃管挿入を早急に行い,胃の減圧を図るべきである.
  • 児玉 匡, 飯干 泰彦, 位藤 俊一, 水野 均, 山村 憲幸, 西谷 暁子, 藤井 仁, 人羅 俊貴, 藤井 亮知, 伊豆蔵 正明
    2013 年 49 巻 5 号 p. 981-985
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    【目的】尿膜管洞は臍部の感染を契機とし,年長児,成人での発症が多い.炎症消退後に尿膜管洞摘出術の適応があるか否かについて検討した.
    【対象と方法】2008 年から5 年間に経験した尿膜管洞15 例を対象とし,診療録により治療経過などについて検討した.超音波検査などにて尿膜管遺残を,膀胱造影などにて膀胱との交通性を評価して尿膜管洞を診断した.
    【結果】症例は平均19.3 歳(5~31 歳),男性14 例,女性1 例.症状は臍部痛,臍の発赤・腫脹が15 例,排膿が12 例と多かった.超音波検査では索状構造を含めた尿膜管洞の長さが平均30.7 mm(14~75 mm)で,全例に炎症所見を認めた.治療は経口的に8 例,経静脈的に7 例に抗生剤投与を施行した.臍部の肉芽形成例3 例ではリンデロンVG 軟膏® 塗布により肉芽が改善して排膿可能となり,筋層下まで膿瘍のあった4 例で8Fr ネラトンチューブ挿入により排膿でき,7 例で切開排膿を行ない,全例軽快した.15 例中4 例で尿膜管洞摘出術を行ない経過良好である.残り11 例で平均28 か月観察中であるが,感染再発,癌の発症はない.尿膜管摘出術施行4 例の病理組織学的所見は,すべて重層扁平上皮または線維性結合組織であり,腺組織を認めなかった.
    【結論】尿膜管洞の全15 例とも排膿されて軽快し,感染の再発を認めず,ドレナージが可能であった症例における再感染防止目的での尿膜管洞摘出術は,検討の余地があると思われた.また,尿膜管洞摘出例の摘出標本には腺組織を認めず,報告されている尿膜管癌の多くは膀胱近傍に発症する腺癌であることから,癌予防目的での臍近傍を中心とした尿膜管洞摘出術の適応も症例を重ねて検討の余地があると思われた.
症例報告
  • 齋藤 江里子, 平本 龍吾, 照井 慶太
    2013 年 49 巻 5 号 p. 986-990
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    症例は12 歳の女児.主訴は右下腹部痛.朝食後に腹痛が出現し,次第に増強したため前医を受診し,急性虫垂炎疑いにて当科紹介となった.体温37.1°C,腹部は平坦で,下腹部全体に強い圧痛及び筋性防御を認めた.腹部超音波では膀胱右側に径50 mm の内部エコー不均一な腫瘤像と周囲のecho free space を認め,造影CT では一部に造影効果を伴う腫瘤として描出された.右卵巣茎稔転を否定できず,腹腔鏡下に緊急手術を施行した.手術所見では,右卵巣は腫大し,ほぼ断裂していたが,茎捻転,腫瘍性病変は認めなかった.手術所見から卵巣出血と診断し,卵巣割面を縫合閉鎖して手術を終了した.経過良好にて術後5 日で退院となった.
    卵巣出血は,婦人科領域の腹腔内出血の原因としては稀ではないが,小児例は少なく,念頭にないと診断は困難である.腹腔鏡は診断に有用であると思われた.
  • 小山 宏美, 寺倉 宏嗣, 吉元 和彦, 川端 誠一
    2013 年 49 巻 5 号 p. 991-995
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    乳幼児肝血管内皮腫(以下本症)は自然消失する症例がある一方,重篤な状態を来し外科処置を必要とすることも多い.今回外鼠径ヘルニアに対しlaparoscopic percutaneous extraperitoneal closure(以下LPEC)施行時に偶然発見し,自然消失した本症の1 例を経験したので報告する.症例は1 か月の女児.当科にて左卵巣脱出を伴う鼠径ヘルニアに対してLPEC 施行時に偶然,多発する肝腫瘤を発見した.腹部超音波検査,造影CT 検査およびMRI 検査より本症と診断した.発見時に無症状で血液検査でも異常を認めなかったこと,本症では自然退縮する場合があることより経過観察の方針とした.腹部超音波検査で6 か月後より腫瘤の不鮮明化・縮小化が確認され,腫瘤が描出困難となった2 年1 か月後には腹部MRI 検査で腫瘤の完全消失を認めた.
  • 西 明, 山本 英輝, 土岐 文彰, 鈴木 則夫, 京谷 琢冶, 関矢 亜矢子, 浜島 昭人, 平戸 純子
    2013 年 49 巻 5 号 p. 996-1002
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    出生当日に緊急手術を要した背部先天性線維肉腫の女児例を経験したので報告する.在胎24週5 日に胎児超音波検査にて右背部の多房性囊胞を含む7 cm 大の突出する腫瘤を指摘された.一部石灰化所見を有し奇形腫が疑われた.胎児貧血,胎児水腫および心不全徴候などは認めなかったが,腫瘤径が10 cm を超えたため在胎31 週1 日に予定帝王切開で出生した.出生体重2,199 g で右背部腫瘤径は10 cm,広基性で頂部の一部で皮膚欠損があった.出生後数時間で急激に進行する貧血,DIC,腫瘍径増大を認め日齢0 で緊急手術を施行した.腫瘍は被膜に包まれ,囊胞内容液のspillage を来したが肉眼的に完全切除した.腫瘍重量は373 g で,腫瘍内出血も認められた.病理組織診断は先天性線維肉腫であり完全切除であった.術後経過は良好で現在術後1 年経過し再発はない.出生前診断される先天性線維肉腫の治療成績は不良であり,周産期管理に当たっては他科との密接な連携のもと機を逃さず適切な外科的治療を行う必要がある.
  • 岡本 光正, 横井 暁子, 洲尾 昌伍, 園田 真理, 荒井 洋志, 尾藤 祐子, 中尾 真, 西島 栄治
    2013 年 49 巻 5 号 p. 1003-1007
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    症例は肝脱出を伴う巨大臍帯ヘルニアの男児.一期的閉鎖は不可能で日齢0 にヘルニア囊を開放しサイロを形成したが,還納が困難なため日齢11 に,Schuster 法に準じて筋層にゴアテックス® パッチを縫着して脱出した肝を覆い皮膚を縫合し腹壁を閉鎖した.日齢18 に縫合部の皮膚壊死,パッチ感染に対しデブリドメントと,J-VACTM ドレーンを用いたパッチ下ドレナージを施行し,パッチが露出したため感染防止にアクアセル®Ag をパッチ表面に被覆して管理した.腹部コンパートメント症候群の発症を懸念し段階的に閉鎖するため,日齢56 にパッチを縫縮した.日齢84 にパッチ部の感染を認めたが良好にコントロールでき日齢91 に腹壁を緊張なく閉鎖し得た.この経験より皮膚を閉鎖せずにゴアテックス® パッチを筋層閉鎖に用いる方法は,パッチが露出したままでもパッチを除去することなく感染のコントロールが可能であり,パッチを段階的に縫縮することで循環呼吸動態に負担をかけず安全に根治できる方法と考えられた.
  • 川久保 尚徳, 三浦 紫津, 高橋 由紀子, 財前 善雄
    2013 年 49 巻 5 号 p. 1008-1011
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    Mallory-Weiss 症候群は腹腔内圧の急激な上昇が原因となり食道胃接合部に裂創をきたす症候群である.今回,急性胃腸炎に伴う嘔吐で発症した本症の1 例を経験したので報告する.症例は6歳男児,頻回の嘔吐後の吐血を主訴に受診した.上部消化管出血を疑い,緊急で全身麻酔下に上部消化管内視鏡検査を行った.胃・十二指腸には病変を認めず,食道胃接合部に2 条の裂創を認め,Mallory-Weiss 症候群と診断した.検査終了後に発熱と多量の下痢便を認め,嘔吐の原因は急性胃腸炎であったと考えられた.保存的治療により軽快し,4 病日に退院となった.小児におけるMallory-Weiss 症候群の報告は少なく,若干の文献的考察を加えて報告する.
  • 安井 良僚, 河野 美幸, 桑原 強, 高橋 貞佳, 押切 貴博
    2013 年 49 巻 5 号 p. 1012-1017
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    直腸尿道瘻を伴う直腸肛門奇形の男児の3 例を経験した.いずれも直腸盲端はI 線を越えていた.これらに対し前方会陰式肛門形成術を行い良好な術後経過を得ている.症例1 は細く長い瘻孔が尿道と平行に走行し前部尿道に開口するanopenile urethral fistula,症例2 は直腸尿道瘻に加え陰囊縫線部の尿道皮膚瘻を伴うano-urethro-cutaneous fistula であった.これらは稀な分類不能型と思われた.症例3 は直腸尿道球部瘻であった.3 例に対し生後人工肛門を造設し,月齢4~6で前方会陰式肛門形成術を行った.人工肛門から内視鏡を挿入し,また瘻孔内にガイドワイヤーを留置して,これらを指標に瘻孔の処理を行った.本術式は骨盤神経叢および外肛門括約筋の損傷が最小限で,良好な視野で瘻孔処理が確実に行える事から,直腸盲端がI 線を越え,尿道瘻を伴う肛門直腸奇形の症例に対して有用な術式であると考えている.
  • 宗﨑 良太, 家入 里志, 近藤 琢也, 橋爪 誠, 田口 智章
    2013 年 49 巻 5 号 p. 1018-1021
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    胃石には柿胃石,繊維胃石などがあり,小児では毛髪胃石がもっとも多く,治療は外科的に摘出されることが多い.我々は,X ゲート®を用いた胃内手術および腹腔鏡補助下手術にて巨大毛髪胃石を摘出しえたので報告する.症例は13 歳,女児.腹部腫瘤と腹痛を主訴に来院.CT,上部消化管内視鏡で胃内に18 cm 大と空腸内に8 cm 大の毛髪胃石を認めた.内視鏡的摘出は困難であり,外科的摘出術を施行した.臍部より小開腹を行い,胃壁を切開し,X ゲート®を胃内に挿入した.5 mm カメラと5 mm 鉗子2 本を用いて,毛髪胃石をほぐしてはX ゲート®のカバーを外して摘出する操作を繰り返し摘出した.空腸の胃石は,X ゲート®を用いて単孔式内視鏡手術にて空腸を一部切開,毛髪胃石を袋に回収し,袋の中で破砕しながら臍の創から摘出した.胃内胃石は554 g,胃内手術のみでは1 時間47 分であった.毛髪胃石は,内視鏡による摘出や開腹手術,胃内手術の報告があるが,我々の術式は,手術時間も短く整容性に優れており,非常に有用であると考えられた.
  • 平山 裕, 飯沼 泰史, 飯田 久貴, 升井 大介, 内藤 真一, 新田 幸壽
    2013 年 49 巻 5 号 p. 1022-1026
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    腸間膜脂肪織炎は腸間膜脂肪組織における慢性非特異的炎症性疾患で,小児では非常に稀である.我々は腹膜炎の診断で開腹手術を余儀なくされた本症学童期例を経験した.患児は発熱と下痢で発症し,次第に腹痛が増強した.初診時には非常に憔悴し著明な筋性防禦を認め,画像所見でも腹水貯留と骨盤腔内の膿瘍形成が疑われたため,子宮付属器炎による汎発性腹膜炎と診断し緊急手術を施行した.開腹すると,S 状結腸間膜から骨盤腔内の腹膜は発赤・浮腫が著明で広範に散在する白色小結節も認めた.何らかの腫瘍性病変による腹膜播種を疑ったが,腸管・子宮付属器には異常を認めず生検とドレーン挿入のみで手術を終了した.術後,小結節の病理所見から本症と診断された.本症は術前診断が難しく診断を兼ねた手術治療が選択されることも多いが,診断さえ付けば保存的治療も可能であるため,小児腹膜炎の鑑別として念頭に置くべき病態の一つと考えられた.
  • 寺脇 幹, 古村 眞, 金森 豊, 杉山 正彦, 鈴木 完, 小西 健一郎, 上岡 克彦, 長谷川 雄一, 山崎 雄一郎, 岩中 督
    2013 年 49 巻 5 号 p. 1027-1031
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    下部尿路閉塞性障害の原因として前部尿道弁・前部尿道憩室が原因となることがある.我々は,3 例の前部尿道弁・前部尿道憩室症例を経験した.症例1:在胎31 週に,胎児診断にて下部尿路閉塞症を指摘された.出生後,左膀胱尿管逆流症および前部尿道弁・憩室と診断,膀胱皮膚瘻を造設後,1 歳時に尿道形成術を施行した.症例2:母親が排尿異常に気付いて,生後9 か月時に受診,前部尿道弁・憩室と診断された.1 歳時に経尿道的弁切開術を施行した.症例3:ダウン症男児.3 歳時に排尿困難が顕在化し,前部尿道弁・憩室と診断され,膀胱瘻を造設した.前部尿道弁・前部尿道憩室症は,本邦でこれまでに集計し得た限りで147 症例が報告されている.重症例では早期診断と治療によって,腎・膀胱機能を温存することが重要である.本邦報告例の診断時の症状について検討し,本症の診断について考察した.
  • 飯干 泰彦, 児玉 匡, 位藤 俊一, 水野 均, 山村 憲幸, 西谷 暁子, 藤井 仁, 人羅 俊貴, 藤井 亮知, 伊豆蔵 正明
    2013 年 49 巻 5 号 p. 1032-1036
    発行日: 2013/08/20
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
    甲状舌管囊胞に合併する小児期の癌は稀であり,確立した治療方針も明らかではない.乳頭癌を合併した甲状舌管囊胞の13 歳男児例を経験したので報告する.主訴は下顎部腫瘤.下顎正中に舌骨に接する弾性硬の腫瘤を触知した.超音波検査上,舌骨より正中頤に至り,内部に高エコー部の存在する30×17 mm の囊胞状腫瘤を認めた.甲状舌管囊胞の診断でSistrunk 法により囊胞摘出術を施行した.病理所見上,囊胞壁の乳頭癌と筋層への浸潤を認めた.術後に行なった超音波検査では,甲状腺の病巣やリンパ節転移を認めなかった.浸潤は舌骨に接する筋に限局し,癌は舌骨切除で摘出された可能性を考え,現在厳重なフォローアップ中である.術後経過良好で,2 年4 か月間再発を認めない.超音波上囊胞内に高エコー部のある甲状舌管囊胞においては,癌の存在を考慮し,慎重な診断,治療が必要である.
あとがき
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