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原稿種別: 表紙
2006 年 42 巻 2 号 p.
Cover1-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
App1-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
App2-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
App3-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
App4-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
App5-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
App6-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
App7-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
App8-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
App9-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
App10-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
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原稿種別: 付録等
2006 年 42 巻 2 号 p.
A1-A5
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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原稿種別: 目次
2006 年 42 巻 2 号 p.
Toc1-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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大沼 直躬
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
159-169
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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大川 治夫
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
170-180
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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河野 美幸, 福本 泰規, 増山 宏明, 岡本 晋弥, 小沼 邦男, 伊川 廣道
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
181-187
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
【目的】ヒルシュスプルング病根治術としてtransanal endorectal pull-through (TAEPT)が普及してきたが術後排便機能についての評価は十分でない.Soave法によるTAEPT術を行ったshort segment aganglionosis (SSA)症例の術後排便機能を,本法導入以前の開腹池田Z型吻合術症例と比較検討した.【対象および方法】対象は1998年から2003年にSSAでTAEPT術を行った17例(TAEPT群)とTAEPT術を導入以前の1990年から1998年にSSAで開腹池田Z型吻合法を行った10例(開腹群)で,1)浣腸・座薬の使用状況,2)排便回数(回/日),3)肛門周囲炎の有無,4)入院を要した腸炎の回数,5) RI-defecogramと排便スコアを検討した.【結果】1)浣腸・座薬:TAEPT群での使用は17例中2例(11.8%)で,開腹群では10例中6例(60.0%)に使用された.2)排便回数:TAEPT群は術後早期に4〜5回/日で次第に減少し,術後1年頃から2〜3回/日となった.開腹群は術後1年で2〜3回/日,術後3〜4年後で1回未満/日となった.3)肛門周囲炎:TAEPT群のみで17例中3例に認めたが2年後に消失.4)腸炎の頻度:TAEPT群で1例,開腹群で2例あった.5)RI-defecogramと排便スコア:RI-defecogramはTAEPT群5例と開腹群5例を測定.TAEPT群では開腹群と比べ最大耐容量が有意に小さく,排泄時間は短い傾向にあった.対照群の排泄パターンに近いTAEPT群3例,開腹群2例とも排便スコアは良好であった.排泄遅延を呈した開腹群3例での,排便スコアは低値であった.【結論】術後の排便機能は開腹群よりTAEPT群の方が良好と思われた.十分な評価をするには,更なる長期的観察が必要である.
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田中 圭一朗, 北野 良博, 森川 信行, 渕本 康史, 寺脇 幹, 川島 憲子, 町頭 成郎, 中川 聡, 伊藤 裕司, 中村 知夫, 黒 ...
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
188-192
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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【目的】横隔膜ヘルニア(congenital diaphragmatic hernia,以下CDH)の合併症としての胃食道逆流(gastroesophageal reflux,以下GER)が,どのような症例に合併しやすいか検討した.その結果を踏まえて,当院における急性期栄養管理の治療戦略を検討した.【対象】2002年3月〜2004年8月末までの2年6カ月間に当院で根治手術を施行した新生児CDH症例19例を対象とした.GERの判定が不能な3例を除外し16例をGERの有無により2群に分けて,出生前診断の有無・在胎週数・出生体重・左右・一酸化窒素(nitric oxide,以下NO)使用の有無・extracorporeal membrane oxygenation (ECMO)使用の有無・パッチ縫着か直接縫合か・胸腔への肝脱出の有無について統計学的検討を行った.【結果】CDH16例中5例(31%)にGERを認めた.NOを使用した症例と,パッチ縫着を要した症例では有意にGERの合併が多かった.その他の因子との関連は認めなかった.【考察】新生児のCDH症例において,GERの合併により,経管栄養にしばしば難渋することがある.当院においても,経鼻的幽門後栄養チューブ(以下 経腸栄養チューブ)を挿入しない限り,嘔吐により経菅栄養を開始できない症例を経験した.そこで,CDH全症例に対し術中に経腸栄養チューブを挿入することを始めた.挿入は容易で,合併症はなく,術後の栄養管理が有利に進められた.術前・術中にGERの診断は困難であるため,少なくとも合併が高率であったパッチ縫着症例には,術中に経腸栄養チューブを挿入すべきであると考えられた.
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内藤 美智子, 久光 正, 梅澤 輝泰, 土岐 彰, 八塚 正四, 鈴木 淳一, 鈴木 孝明, 渡邉 理江
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
193-198
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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フリー
【目的】Morphine投与で生じる便秘はmorphineが中枢あるいは末梢の交感神経系を活性化して大腸運動が抑制されることによることが示唆されている.本研究はmorphineによる大腸運動抑制において交感神経系,特にβアドレナリン受容体活性化が果たす役割について検討することを目的とした.【方法】Urethane+α-chloralose (ip)麻酔下でWistar系雄性ラット(体重250〜350g)の肛門から約4cmバルーン付きカテーテルを挿入し,圧トランスデューサーを介して腸管運動を記録した.薬剤は大腿静脈に留置したカテーテルを介して投与した.投与薬剤はmorphine,非選択的β受容体拮抗薬propranolol,β_1受容体拮抗薬atenolol,β_2受容体拮抗薬ICI 118,551 hydrochloride(以下ICI)である.β受容体拮抗薬はmorphine投与5分前にそれぞれ投与した.【結果】Morphine (100μg/kg)単独投与では大腸運動は平均33分間抑制された.Propranolol (20μg/kg)前投与後にmorphineを投与すると,大腸運動抑制時間は平均19分間と有意に短縮した.Atenolol (20μg/kg)前投与では平均18分間と有意に短縮したが,ICI (20μg/kg)前投与では大腸運動の抑制に影響を認めなかった.【結論】Morphineによる大腸運動抑制作用に交感神経系,特にβ_1受容体活性化が強く関与していることが示唆された.
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中村 成宏, 八木 誠, 保田 知生, 吉田 洋, 野上 隆司, 大柳 治正
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
199-207
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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【目的】血管新生阻害剤TNP-470は血中での半減期が短く,臨床応用に制限がある.この欠点を克服するためdrug delivery system (DDS)を用い,マウス血管内皮細胞腫モデルでの腫瘍増殖抑制効果について検討した.【対象および方法】4週齢のヌードマウスの腹膜にmouse hemangioendothelioma cellを移植した.TNP-470の投与量によりI, II, III, IV群70mg/kg, 100mg/kg, 150mg/kg,生理食塩水投与(各n=15)に分けた.更にV群(非治療群n=10)は死亡するまで観察した.薬剤投与後2日毎及び7, 21日目に体重,腫瘍径を,薬剤投与後7日毎に血小板数,Hb値を測定した.また21日後に屠殺し,血中VEGF濃度,TNP-470の血中濃度を測定した.【結果】1) 7日目のI, II, III, IV群の腫瘍体積は,29.0±12.4mm^3, 12.0±6.4mm^3, 4.6±2.0mm^3, 179.6±49.8mm^3であった(IV vs I, II, III (p<0.01); I vs II, III (p<0.01); II vs III (p<0.05)).14日目のI, II, III, IV群は,36.4±15.0mm^3, 30.4±15.0mm^3, 19.5±8.5mm^3, 299.8±92.6mm^3 (IV vs I, II, III (p<0.01); I vs II, III: II vs IIIいずれも有意差なし)であった.21日目のI, II, III, IV群は,56.4±18.2mm^3, 44.8±20,5mm^3, 19.5±15.0mm^3, 560.4±108.9mm^3 (IV vs I, II, III (p<0.01); I, II, III群間にはいずれも有意差なし)であった.TNP-470投与群では薬剤投与後7, 14, 21日目に腫瘍の増大が非投与群に比して有意に抑制された.2)薬剤投与後21日目のHb値はI, II, III, IV群では,14.0±11.5g/dl, 13.5±1.4g/dl, 14.0±1.2g/dl, 10.5±0.8g/dl (I, II, III vs IV (p<0.01); I, II, III群間では有意差なし)であり,血小板数はI, II, III, IV群では,14.5±2.0×10^4μl, 14.0±1.5×10^4μl, 15.0±1.4×10^4μl,13.0±0.83×10^4μl (I, II, III vs IV (p<0.01);I, II, III群間では有意差なし)であった.血小板数,Hb値は21日目に非投与群で減少したが,投与群は正常に保つことができた.3)血中VEGF濃度はI, II, III, IV群では,5.6±2.48pg/ml, 2.96±0.77pg/ml, 2.1±0.82pg/ml,7.20±1.98pg/ml (IV vs I, II, III (p<0.01); I vs II (p<0.01); II vs III (p<0.01))であった.血中VEGF濃度は非投与群に比して投与群では有意に低値を示した.4)体重はTNP-470投与群で減少し,薬剤投与2日目にI, II, III群の減少率は9.2%,26.2%,30.2%であった.その後体重は回復したが,投与量の増加に比例して回復までに時間を要した.5)TNP-470血中濃度は薬剤投与21日目にI, II, III群では15ng/ml, 20ng/ml, 26ng/mlであり,屠殺時においても有効血中濃度を維持できた.【結論】TNP-470はDDSを用いて投与することにより,マウス血管内皮細胞腫モデルに対して副作用を抑制しつつ腫瘍の増大を抑制できることが証明された.
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渡辺 理江, 川口 毅, 星山 佳治, 神山 吉輝, 本間 直, 土岐 彰, 八塚 正四, 鈴木 淳一, 鈴木 孝明, 内藤 美智子
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
208-214
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
【目的】近年,我が国では医療費削減政策の一環として診療報酬体系の改革が進行中であり,小児外科にとって少子化時代のなかで重要な課題となっている.これまで様々な医療費に関する報告がされてきたが,個別に算出・細分化した医療費を施設間で比較検討した研究はない.そこで小児外科における医療資源の効率的な利用および適正な医療費の確保を目的に,鼠径ヘルニアを対象に医療費の施設間較差を研究したので報告する.【方法】A施設(東京),B施設(京都),C施設(北海道)において2001年から2003年までに,片側小児鼠径ヘルニアの診断で手術を受けた症例の,外来と入院に要したすべての医療費を診療内容別に集計し,3施設間で比較検討した.【結果】平均診療日数はA施設が最も長く,入院3.7日,外来5.3日で有意な差を認めた.平均診療点数もA施設が最も高く,総診療点数27,001点(入院24,143点,外来2,858点)で有意差を認めた.B〜C施設間は有意差を認めず,総診療点数はB施設24,051点,C施設24,924点であった.A施設の診療内容は,B施設に比し,手術料が有意に低く,入院は入院料,投薬,検査,処置が,外来は血液・画像検査,再診料が有意に高かった.【結論】小児鼠径ヘルニアにおける医療費は入院,外来ともに施設間較差を認め,診療日数,検査,投薬内容を設定したクリニカルパスが影響していた.包括医療導入に伴う医療費削減のためにクリニカルパスの再検討が必要であり,適正な医療費確保のために入院料や加算内容を再評価すべきである.
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阿曽沼 克弘, 猪股 裕紀洋
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
215-221
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
【目的】小児リンパ管腫の最近の臨床像,治療戦略,その予後を探るため,九州・沖縄地区で治療された小児リンパ管腫症例についてのアンケート調査を施行した.【対象と方法】九州・沖縄地区の小児外科疾患診療施設にアンケートを依頼し,過去5年間に診断,治療された15歳以下のリンパ管腫症例について発生部位,治療方法,予後などを調査した.【結果】23施設から合計217例についての回答があった.発生部位は頸部87例,体幹50例,腋窩34例,四肢27例で,次いで,顔面13例,縦隔10例,腸間膜8例,後腹膜7例の順であった.治療法としては,硬化療法のみ施行されたものが102例(47.0%),硬化療法と手術の併用が40例(18.4%),手術のみ施行が35例(16.1%)であったが,無治療で経過観察された症例も39例(18%)あった.また,穿刺ドレナージのみ施行された症例が1例あった.硬化療法の薬剤としてはOK-432の単独使用が94.2%を占めた.腫瘍の転帰としては,全体では,消失が88例(40.6%),著明に縮小が64例(29.5%),やや縮小が27例(12.4%)であったが,不変ないしは増大した症例も合計26例(12.0%)あった.硬化療法のみ,硬化療法と手術の併用,手術のみの3群において,消失ないしは著明に縮小効果が得られたものは,それぞれ72.5%,82.5%,88.6%であった.【結論】小児リンパ管腫に対しては,OK-432を使用した硬化療法が第一選択として用いられる傾向が強かったが,手術との併用も施行されていた.全体として約7割に満足する結果を得られていたが,治療に難渋する症例も少なからず存在していた.
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高田 晃平, 濱田 吉則, 徳原 克治, 棚野 晃秀, 辰巳 貴美子, 野田 幸弘, 中野 崇秀, 上山 泰男
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
222-228
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
肝芽腫の主症状は腹部腫瘤や腹部膨満であり,腫瘍破裂はまれである.今回われわれは破裂肝芽腫の1症例を経験した.症例は日齢4の男児で在胎37週5日,自然分娩で出生し,腹部膨満を主訴に当院NICUに収容された.左上腹部に腫瘤を触知し,腹部超音波,MRIなどの諸検査より肝左葉から肝外性に発育した肝芽腫と診断した.手術待機中,腫瘍破裂および腹腔内出血によるショックを来たし,緊急手術にて肝左外側区切除術を行った.術後,JPLT-91A2プロトコール1/2量で化学療法を6コース行い,術後1年7カ月の現在,成長発育に問題なく,再発を認めていない.文献的に検索しえた本邦における破裂肝芽腫は19例で,破裂症例と非破裂症例の間で年齢分布,腫瘍径に差はなかった.19例中9例が開腹・肝切除術により,5例が肝動脈塞栓療法により止血・救命されていた.死亡例のうち4例は開腹術,肝動脈塞栓術に至らず,1例では塞栓療法が施行されたが止血を得られなかった.
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河合 泰宏, 青山 興司, 岩村 喜信, 中原 康雄, 浅井 武, 東田 正陽
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
229-231
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
症例は日齢0日の女児.生直後より胆汁様嘔吐をきたした.腹部単純レントゲン検査で小腸閉鎖症を疑われたため当科紹介となる.入院後行った腹部超音波検査でtarget signを認め,子宮内腸重積症による腸閉鎖症と診断した.閉鎖部位,及び周囲腸管の状況がはっきりと理解できたため,上腹部正中切開を行った.腸閉鎖症において生後の超音波検査は有用と考え報告した.なお,文献上,子宮内腸重積症による腸閉鎖症の状況を新生児期に診断した報告はない.
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生野 久美子, 長嵜 彰, 高畑 靖, 飯田 浩一
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
232-235
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
臍輪から腸管が脱出するという稀な合併症により発見されたメッケル憩室の1例を経験した.症例は15生日男児である.出生時は臍帯に明らかな異常なく,6生日に臍帯脱落を認めた.臍から出血が続くため近医産科を受診した.産科医が臍部の肉芽組織を結紮し糸を牽引したところ,臍輪より腸管が脱出したため,当院新生児科緊急入院となった.脱出腸管は臍輪に絞扼され壊死しており,緊急手術施行した.絞扼を解除しても色調が回復しなかった壊死腸管を切除し,一期的吻合術を施行した.臍肉芽様組織にメッケル憩室が付着しており,腸管脱出の原因と考えられた.メッケル憩室の合併症としては,報告例のようなケースは稀である.臍病変には卵黄腸管遺残・尿膜管遺残による合併症の可能性があり,診療上注意を要すると考えられた.
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皆川 のぞみ, 佐々木 文章, 岡田 忠雄, 小杉山 清隆, 窪田 満, 太田 聡, 伊藤 智雄, 古川 博之, 野口 慶太, 藤堂 省
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
236-242
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(progressive familial intrahepatic cholestasis:以下PFIC)患児に対し部分的胆汁外瘻術(partial external biliary diversion:以下PEBD)を施行し,肝線維化の進行阻止に有効であった1例を報告する.症例は9歳男児である.γ-GTPが正常である慢性肝内胆汁うっ滞と肝生検の結果よりPFICと診断した.生体肝移植には適切なドナー候補がなく,利胆剤の増量で保存的に経過を観察していたが,肝機能の悪化が進み,PEBDを施行した.血液生化学的所見では血清総胆汁酸,総ビリルビンの低下を認め,皮膚掻痒感も軽快した.術後1年目の肝生検で肝線維化の進行が抑えられており,PEBDはPFICに対し有用な治療法であると考えられた.
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孝橋 賢一, 中尾 真, 有馬 透
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
243-247
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
症例は9カ月男児.右膿胸と診断され胸腔ドレナージを施行されていたが,ドレナージ不良となり当院へ紹介となった.翌日,分肺換気下に胸腔鏡下膿瘍掻爬ドレナージ術を施行した.経過は順調で,術後39日目のCTでは右肺の拡張は良好であった.成人の急性膿胸に対する本術式はもはや標準術式となっており,低侵襲が大きな特徴である.しかし,小児例は報告が少なく,本邦では,調べえた限り本症例が最年少であった.小児は肋間が狭く,また,分肺換気が困難なため,胸腔鏡下手術は敬遠されがちであるが,今回我々はフォガティーカテーテルによる分肺換気下に,5.5mmポートを2箇所挿入することで,充分な掻爬を行いえた.膿胸治療において,小児の場合は成人と比較して進行が早いため,迅速な治療が必要となる.また,保存的治療では入院の長期化や慢性への移行が懸念されるため,胸腔ドレナージ不良の時点で,積極的に胸腔鏡下手術を施行すべきであると思われた.
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後藤 幸子, 深田 良一, 常盤 和明
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
248-251
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
胸部腎は稀にみられる腎の発生異常であるが,さらに稀な横隔膜ヘルニアに伴う胸部腎の1例を経験した.症例は2歳2カ月の男児で在胎40週2日,2,758gにて出生し,出生直後は特に異常なく,生後1カ月時に上気道炎症状のために検査された胸部X線写真でも異常所見を認めなかった.生後4カ月時に胸部X線写真で右下肺野に浸潤影を認めるも肺炎と診断されたが,その後も繰り返す気管支炎症状のために施行した生後8カ月時の胸部CT検査にて右横隔膜ヘルニアと診断された.反復する気管支炎の軽快を待って2歳2カ月時に根治術を施行したが,ヘルニアは有嚢性で,肝右葉,横行結腸と共に右腎の胸腔への脱出を認めた.本例は横隔膜介在型の胸部腎で横隔膜形成過程における異常との関連が示唆されるが,明らかな成因については不明であり,文献的考察を加えて報告する.
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秋吉 建二郎, 田中 芳明, 浅桐 公男, 小林 英史, 朝川 貴博, 甲斐田 章子, 田中 宏明, 緒方 宏美, 石井 信二, 八木 実
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
252-257
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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症例は8カ月の男児.腸回転異常症に対するLadd手術後に下痢,嘔吐を繰り返し治療目的に当科紹介入院となった.中心静脈栄養による栄養管理中に真菌血症をきたしたため抗真菌剤を投与したところ,臨床症状はすぐに軽快したが血中(1→3)-β-D-glucan値のみが高値を推移し,またこの値はヒト血清アルブミンの投与によりそこからさらに上昇したことが示唆された.血中(1→3)-β-D-glucan値が高値を示しているまま臨床症状その他を考慮し抗真菌剤の投与を中止したが,その後感染兆候の再燃は認めなかった.
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若林 健二, 大谷 俊樹, 有井 滋樹, 岩井 武尚, 本多 聡, 明石 巧, 小池 盛雄
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
258-262
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
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症例は2歳男児,1歳3カ月時より緩徐に増大する無痛性の皮下腫瘤を右胸壁に認めた.腫瘤は直径5.5cm大で正常皮膚に覆われ,表面平滑・弾性軟で一部弾性硬な部位を含んでいた.超音波では多房性で内部不均一,単純CTにて低吸収で造影効果を弱く認め,MRではT1強調像で低信号,T2強調像では内部不均一な高信号領域を認めた.被膜は不明瞭で腫瘍は皮膚・筋膜と癒着していた.癒着した皮膚とともに,十分な切離縁をとって腫瘍を切除した.病理標本にて多核巨細胞,類洞様構造を認めたためにgiant cell fibroblastoma (GCF)と診断された.GCFは10歳未満の小児の体幹を中心に発生し,緩徐な発育を示す無痛性の皮下腫瘤として気づかれるなどの特徴的な臨床像を有する稀な軟部組織腫瘍である.病理学的には類洞様構造と呼ばれる辺緑に細胞を配列する腔が存在し,腔内に粘液様物質を満たしている.遠隔転移の報告はないが,局所再発は50%にのぼり,治療は十分な外科的切除が基本である.
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幸地 克憲, 吉田 英生, 松永 正訓, 菱木 知郎, 山田 慎一, 佐藤 嘉治, 照井 慶太, 光永 哲也, 中田 光政, 大沼 直躬
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
263-269
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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直腸粘膜脱症候群(MPS)は血便を主訴とする疾患で,小児では比較的稀である.その成因として排便異常が関与しており,疾患概念を理解した上で正しい治療を行わないと,再発の可能性がある.今回我々は,小児MPS 2例を経験した.1例は,血便を主訴とした12歳男児で,前医より直腸ポリープとして紹介された.Defecographyでは,肛門挙筋群の運動機能低下を認めた.大腸鏡にて,下部直腸に全周性の隆起型病変を認め,超音波内視鏡所見を総合しMPSと診断した.経肛門的粘膜切除術を施行し,術後排便コントロールを行い,現在まで再発を認めていない.他の1例は,7歳男児で,overflow incontinenceの治療過程で直腸後壁に平坦型のMPS病変が発見された.血便を認めないため,治療は排便コントロールを施行中である.
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青井 重善, 文野 誠久, 吉田 忍, 西澤 嘉四郎
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
270-273
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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急性の胃拡張で発症した遅発性先天性横隔膜ヘルニアの1例を経験した.症例は7カ月女児.不機嫌・顔色不良・哺乳力低下を主訴に救急外来を受診した.腹部超音波断層検査にて胃と考えられる著明な消化管拡張像を認めた.胸腹部単純レントゲン写真では確定診断に至らず,CTおよび消化管造影検査にて先天性横隔膜ヘルニアおよび急性胃拡張と診断し得た.胃内容の減圧後,待機的に根治術を施行した.胃拡張は,横行結腸の脱出により右横行結腸〜結腸肝弯曲部が正中方向に牽引され十二指腸下行脚を圧迫し,十二指腸の通過障害を引き起こした結果生じたものと考えられた.本疾患は消化器症状で発症することもあり,初診時に念頭に置くべきと考えられた.
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古村 眞, 本名 敏郎, 田中 潔, 桑島 成央, 松岡 健太郎, 宮内 潤
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
274-277
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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今回,我々は鼠径管と陰嚢内に精巣を有する多精巣症の1例を経験した.症例は,6歳11カ月の男児で,左外鼠径ヘルニア根治術の際に9×8mm大の鼠径管内精巣と年齢相応の最大径15mmの陰嚢内精巣を認めた.この2つの精巣は,精巣上体にて連結され,これに連続する1本の精管を有していた.この鼠径管内精巣は,栄養血管が短いため摘出したが,組織学的検討にて,低形成の精巣組織と精巣上体であることが確認された.本症例は,豊田らの形態学的分類のV型であった.多精巣症は,自験例を含めて23例が本邦で報告されており,15歳未満は10例であった.腹腔内あるいは鼠径管内の余剰精巣の6例は,1例のみが家族の希望で温存され,陰嚢内の余剰精巣は13例中3例が温存されていた.鼠径管内の余剰精巣は,組織学的に年齢相応となる症例は少なく,温存する必要性は少ないものと思われる.
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木下 義晶, 上杉 達, 田口 智幸, 水田 祥代
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
278-281
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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症例は,7カ月,女児.生下時より前胸部に小孔を認めていた.7カ月時に発赤,腫脹を来たし,消炎後,摘出術を施行した.病理診断にて線毛上皮,平滑筋の存在より気管支原性嚢胞と診断された.本疾患は胎生期の気管原基の異常分芽の迷入が原因とされる.皮下に発生する症例は稀であり,本邦での報告は検索し得た限り自験例を含めて16例であった.その中でも特に前胸部の皮下に発生した小児症例は7例のみであった.乳幼児期に発見される前胸部の嚢胞性病変は本疾患を念頭におき治療することが重要であると思われた.
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古田 繁行, 漆原 直人, 小倉 薫, 宮崎 栄治, 福本 弘二, 木村 朱里, 長谷川 史郎
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
282-286
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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最近経験したヒルシュスプルング病類縁疾患2例〔症例1:全腸管型hypoganglionosisの1歳10カ月・女児,症例2:megacystis-microcolon-intestinal hypoperistalsis syndrome (MMIHS)の1歳3カ月・女児〕に対して,腸内容停滞時間を軽減し,さらに大腸での水分吸収も行なえることを目的に,回盲部を含む大量小腸切除(残存小腸はTreitzより50cm)と右半結腸切除を行ない,小腸横行結腸側々吻合付加空腸瘻造設術(functional enterostomy)を行なった.その結果,2例とも中心静脈栄養から離脱し経口摂取のみで生活し満足のいく結果が得られた.
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日本胆道閉鎖症研究会・胆道閉鎖症全国登録事務局
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
287-294
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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原田 伸宏, 浜田 弘巳, 腰塚 靖之, 奥田 耕司, 勝木 良雄, 辻 寧重
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
295-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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平間 知美, 藤兼 智子, 水本 知博, 縫 明大, 平間 敏憲
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
295-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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大川 由美, 三澤 一仁, 佐野 秀一, 河東 寛
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
295-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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腰塚 靖之, 浜田 弘巳, 原田 伸宏, 水上 周二, 奥田 耕司, 高田 譲二, 勝木 良雄, 辻 寧重
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
295-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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皆川 のぞみ, 佐藤 裕二, 藤堂 省, 佐々木 文章, 岡田 忠雄, 窪田 満, 竹田 優子
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
295-296
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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縫 明大, 平間 敏憲, 水本 知博, 藤兼 智子, 平間 知美
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
296-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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宮本 和俊, 藤森 丈広, 平澤 雅敏, 笹嶋 唯博
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
296-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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水本 知博, 縫 明大, 平間 知美, 藤兼 智子, 平間 敏憲
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
296-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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常俊 雄介, 中村 貴久, 橋本 卓, 小倉 正臣, 長谷 泰司, 近藤 博, 畑江 芳郎
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
296-297
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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関下 芳明, 田端 祐一, 菊地 慶介
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
297-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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藤兼 智子, 平間 知美, 水本 知博, 縫 明大, 平間 敏憲
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
297-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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佐々木 尚子, 大西 新介, 皆川 のぞみ, 藤堂 省, 佐々木 文章, 岡田 忠雄
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
297-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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守屋 仁彦, 東山 寛, 佐野 洋, 田中 博, 柿崎 秀宏, 野々村 克也
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
297-
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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平澤 雅敏, 宮本 和俊, 藤森 丈広, 笹嶋 唯博, 徳差 良彦, 三代川 斉之
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
297-298
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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大浜 用克, 鈴木 則夫, 生野 猛, 岩井 潤, 内山 昌則, 岡田 和子, 神山 隆道, 川原 央好, 友政 剛, 松藤 凡, 三木 和 ...
原稿種別: 本文
2006 年 42 巻 2 号 p.
299-306
発行日: 2006/04/20
公開日: 2017/01/01
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