p-イソプロペニルフェノール (IPP) の2,2′-アゾビスイソブチロニトリルを開始剤とし, 60℃でラジカル重合, 共重合に関する研究を行った. IPPはビスフェノールAの熱分解により取得し, 無色針状結晶, 融点85℃のものを用いた. 単独重合の場合, 溶液状態では重合せず, 固体では紫外線, γ線の照射により重合は開始した. 共重合の場合, 空気の存在する系では重合が起こらず, 脱気した系では誘導期なしに重合は開始した. アクリロニトリル, アクリル酸メチル, アクリル酸エチル, メタクリル酸メチル, スチレン, イソプレン, ブタジェン, 酢酸ビニルなどと共重合を行った結果, アクリロニトリル, アクリル酸メチルなどとは交互性の強いコポリマーが得られたが, 酢酸ビニルとは共重合しなかった. 共重合のモノマー/コポリマー組成曲線からモノマー反応性比を求め, 更にIPPの
Q-
e値を算出し, IPPの反応性につき考察した.
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