シェル層がポリアクリル酸アルキル, コア部分がポリアクリル酸の1, 8-ジアザビシクロー [5, 4, 0] -7-ウンデセン (DBU) 塩ゲル (DAA) のコアーシェル型ゲル (ゲルカプセル) を合成する条件を確立するため, 円柱形のDAAとアルキルブロミドの反応を検討した. さらに, 反応系にジブロモアルカンを加え, エステル化と同時に2次架橋し, 生成したシェル層の強化を試みた. この反応速度は, アルキルブロミドや少量のジブロモアルカンの種類などにより影響されなかった. 得られたゲルカプセルは, 50℃の水に浸けると膨潤し最終的には破壊した. ゲルカプセルの破壊時間は, シェル層およびコア部分の厚さ, アルキルブロミドとジブロモアルカンの組合せ, ジブロモアルカンの含有量により大きく変化し, これらの因子を調整することにより制御できることが判明した. さらに, ゲルカプセルに染料を担持した場合, 破壊するまで染料の放出は認められず, 破壊すると同時に染料を急激に放出することが認められた.
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