かさ高い置換基を有するガラス状高分子 [ポリ (
t-ブチルアセチレン) (PTBA) とポリ (ビニルトリメチルシラン) (PVTMS)] のフィルムの常温での真空保存によるスピン-格子緩和時間 (
T 1) の変化を研究した. PTBAとPVTMSの主鎖の
13C
T1は, 側鎖の
13C
T1より大きな値を示した. またPTBAとPVTMSのフィルムを室温にて2週間真空中に保存した場合, PTBAとPVTMS共に保存前後の側鎖の
13C
T1と
29Si
T1の変化は観察されなかった. 一方, PTBAとPVTMSの主鎖の
13C
T1においては, 真空保存によりPTBAのC
c [H-C
d =C
c-C
b (C
aH
3)
3] の
T1は初期試料の値に対して9.6%の減少, そしてPVTMSのC
c [H
2C
c-C
b-Si (C
aH
3)
3] の
T1は, 初期試料の値に対して5.8%の増加を示した. しかしながら主鎖のPTBAのC
dとPVTMSのC
bの真空保存前後の
T1の変化は観察されなかった.
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