膨潤時に応力を印加して伸長する, いわゆるプレ延伸を付加した膨潤-延伸法に重量平均分子量330万のポリエチレンを適用して, 超延伸が可能になる条件を探索した. その結果, シート成形時の融解温度に保持する時間 (融解時間) および冷却速度がプレ延伸性および延伸性に大きな影響を及ぼすことがわかった. 融解時間については8時間, 冷却側速度については4℃/minのとき延伸率は極大を示すことがわかった. この条件で成形したシートを104℃のトルエン-シクロヘキサン (体積比, 95: 5) の混合溶媒中で2.2×10
2kg/m
2の応力を印加して26倍までプレ延伸した後115℃で延伸すると, 得られる最大強度および弾性率は, それぞれ5.3GPaおよび215GPaに達することを明らかにした.
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