炭素数2-6に相当するアルカンジアミン, ピペラジン, および
p-キシリレンジアミンを用いて (2
R*, 4
S*) -4-クロロホルミル-2-クロロホルミルメチル-2, 4-ジメチル-4-ブタノリドの重縮合を行った. 1, 2-エタンジアミンを除いて, 主鎖に五員環ラクトンを含むポリアミドが得られ, 脂肪族第一級ジアミンを用いたとき, ラクトン部位に部分的な開環が見られた. 一方, ピペラジンを用いたとき, 芳香族ジアミンと同様に開環は認められなかった. 二酸クロリドに対して
n-プロピルアミン, ピペリジン, およびベンジルアミンを用いたモデル反応により, 閉環型と開環型のジアミドが得られた. その際, ラクトン部位の開環の有無は対応するポリアミドと一致した. 得られたポリアミドはいずれも300℃以上の熱分解開始温度を有しており, 特にアルカンジアミンを用いて調製できたポリアミドの場合, ジアミン成分のメチレン炭素数が少ないほど, 含水率とガラス転移温度が高くなる傾向を示した.
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