高弾性率ポリエチレンを連続的に生産するため, 流動延伸押出の直後に, 固体延伸, 焼なましをして, 結晶化度, 配向性, および引張弾性率に対する影響を検討した. あらかじめ, 適温で流動延伸した高密度ポリエチレンを, 押出直後に固体延伸することにより, 弾性率が向上し, さらに焼なましにより, 32 GPaに達しえた. これは, 配向性の向上が主であるが, 流動延伸により生成した伸び切り鎖結晶の成長も考えられる. 更に, 試料の分子量分布, および押出, 延伸, 焼なまし, の最適組合せ条件を検討し, 結晶化度を高めれば, より高弾性率を得る可能性がある.
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