日本家政学会誌
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39 巻, 8 号
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  • -東京都中野区の場合-
    酒井 ノブ子
    1988 年 39 巻 8 号 p. 783-792
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    現代の主婦の家庭管理能力の実態を調査分析した結果を要約すれば次のとおりである.
    1) 現代の主婦の家庭管理能力は, 行為面では調整, 欄御の能力は優れていたが, 計画, 評価の能力は劣り, 教示, 指導能力は中位であった.客体面では食物, 金銭, 愛情, 時間などの管理には優れていたが, 知識・技能, 家庭設備, 公共施設の管理能力は劣っており, なかでも公共施設の管理能力はとくに劣っていた.
    2) 主婦の属性による家庭管理能力の差は総体的にはみられなかったが, 家庭管理の行為別, 客体別では, 属性別にそれぞれの特徴が出ていた.また, 家族数の少ない家庭の主婦よりも, 家族数の多い家庭の主婦のほうが各行為, 各客体ともに一様に優れており, 家庭管理能力は家族数がある程度多いほうが発揮しやすい傾向があるのではないかと考えられた.このことは, 同居親の有無についてもみられた.
    3) 経時的な違いについてみれば, 家庭管理の行為面では, 1966年から1969年の調査時には制御能力が優れていたが, 今回は前回に比べ, きわめて劣っていた教示能力が伸びているところに特徴があった.客体面では, 前回は衣服, 食物, 金銭などの管理が優れていたが, 今回は食物, 愛情の管理が優れており, また時間の管理が急速に伸びていた.
  • 伊藤 冨美
    1988 年 39 巻 8 号 p. 793-802
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    Four hundred fifty-eight husbands (118 natural science researchers, 97 senior high school teachers, 147 white and 96 blue color workers) were asked which of the two wife's roles, instrumentality and expressiveness, was important. Husbands responded to a questionnaire that consisted of three parts. The first part contained 45 paired items made of five items of instrumentality and five items of expressiveness, and the husbands chose the more important one of paired items. The second part consisted of 10 items concerning accomplishment of wife's daily works and the husbands rated their wives' accomplishment in five grades. The third part contained four items about wives' contribution to husbands and the husbands rated their wives' contribution in three grades. Main results are as follows :
    1) In general, expressiveness was rated more important than instrumentality; 2) as the husbands became older, more importance was attached to expressiveness; 3) the wives of low income husbands were expected to fulfil instrumental roles than expressive ones; 4) housewives performed expressive roles more completely than instrumental ones, while wives who had full-time jobs showed a reverse tendency.
  • 竹井 よう子
    1988 年 39 巻 8 号 p. 803-815
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    ごまの香りが加熱条件や種皮の有無により, どのように影響されるか, 香気成分のヘッドスペースベーパーを分析して検討を行った.また, 妙りごまと妙り皮むきごまの香気濃縮物を調製し, GC-MS 分析により香気成分の同定を行った.妙りごまからはあらたに 43 種の化合物を同定し, 妙りごま, 妙り皮むきごまの香気成分として合計80種の化合物を同定した.ごまは加熱が不十分ではほとんど香りがせず, もう少し加熱すればごまらしい香りを発生し, 190~230℃までの加熱条件によって香りの強弱はあるが, 性質そのものの変化は少ない. 一方皮むきごまでは, おだやかな加熱で, 甘くこうばしいナッツ香を生じ, 強く加熱するとごま香を発生し, 加熱条件によって香りの性質が変化した.加熱条件に伴って 4種の香気成分の増減が見られ, 種皮の除去により 12 種の香気成分が消失または減少, 18種の成分が出現または増加し, 種皮の除去は甘さを減らしこうばしさを増加させることがわかった.
  • 有富 正和
    1988 年 39 巻 8 号 p. 817-822
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    シソ葉から証明された二つの青酸配糖体, prunasim ((R) -2-β-D-glucopymnosyloxyphenylacctonitrile) と (R) -2- (2-O-β-D-glucopyranosyl-β-D-glucopyranosyloxy) -phenylacetonitrile のうち, 前者は β-glucosidase (almomd) と kesperidimase (Asperpillus niger) によって容易に加水分解されるが, 後者は β-glucosidase (almond) によって加水分解されず hesperidinase (Asp. niger) によって初めて加水分解された. β-glucosidase (almond) と hesperidinase (Asp. niger) を用いてシソ葉の凍結乾燥物および食用着色料として利用されるシソの抽出物をインキュベートし, それぞれに, 少なくとも 23.4mg/ 100g (新鮮葉にして約 500g) および 15.0mg/ 100g のシアンイオンを生じうる量の青酸配糖体が存在することを証明した.
    シソ葉を着色料として利用する場合伝統的に使用される食塩は, 青酸への分解を防ぎながら青酸配糖体を除去したり, さらにこの操作中におけるポリフェノールやアントシアニンの分解を抑制する効果があることを確かめた.
    日本において, “あん” の材料として使用される Phaseolus 属植物の豆に含まれるリナマリンも多量の hesperidinase (Asp. niger) を使用すると定量的に加水分解されることを見いだした.
  • -だし成分からみただし汁の調製方法-
    久木野 睦子
    1988 年 39 巻 8 号 p. 823-828
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    焼あごのだし汁調製時におけるだし成分浸出の推移をしらべるとともに, だし成分浸出におよぼす焼あごの形状と予備浸漬の影響をしらべた結果, 次の点が明らかとなった.
    1) 酸度, アミノ態窒素, 5'-AMP, 5-IMP といっただし成分は, 加熱によっても, 水浸漬によってもそれぞれ同様の浸出パターンを示し, 加熱の場合には (浸出率) = 24・ln (加熱時間), 水浸漬の場合は (浸出率) =12.5・ln (浸漬時間) といった対数関数的推移を示した.
    2) 焼あご全魚を加熱した場合, だし成分が完全に浸出するのに約 60 分間の加熱を要したが, 二つ折りでは20~30 分, 粉末では 10~20 分と, 焼あごをより細かくして加熱することによってだし成分の浸出は容易になることがわかった.
    3) 焼あご全魚を用いた場合でも, 予備浸漬を行うことによって短時間の加熱でだし成分の浸出を十分に行えることがわかり, 60 分間の予備浸漬では沸騰後 10 分でだし成分はほぼ完全に浸出した.
    4) 官能テストの結果, 酸度, アミノ態窒素, 5'-AMP, 5'-IMP 等のだし成分は同じ程度に含まれただし汁であっても, だし材料の形状および予備浸漬の有無といっただし汁調製法の違いによって, 得られただし汁の味は種々異なることが示唆された.
  • -泡立て法およびバター量の影響-
    市川 朝子, 佐々木 市枝, 佐々木 由美子, 中里 トシ子
    1988 年 39 巻 8 号 p. 829-837
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    1) ケーキ生地の比重は, バター添加量の増加につれて高く, また, 別立て法の場合に高くなった.比容積は, バター量の少ないものほど高く, また, 共立て法の場合に高くなった.この比重と比容積値の間には, 相関係数r=0.748 という高い正の相関関係が認められた.
    2) ケーキの水分量と糊化度の問には, 相関係数 r=0.748 と高い正の相関関係が認められた.
    3) ケーキの糊化度は, バター添加量が多くなると小さくなる傾向を, また別立て法は共立て法より小さくなる傾向を示した。別立て法でバター量 0 のケーキは, 冷凍貯蔵中の糊化度の変化がとくに顕著であった.これに対し, バターを加えたケーキは, とくに共立て法の場合, 冷凍貯蔵中の値の低下が抑制された.
    4) 官能検査の結果から, 嗜好的には共立て法が別立て法に比べて好まれ, 別立て法は冷凍貯蔵した場合, とくに好まれない.共立て法でバターを加えたケーキは, 焼きあがり当日も, 冷凍7日後もほとんど差はみられず, もろさの面ではむしろ後老のほうが好まれた, 以上を考えあわせると, ケーキを冷凍貯蔵する場合は, 共立て法で, バターを粉の 20~40% 量加えた試料が総合的に好まれるといえよう.
    5) 対照として行った冷蔵貯蔵7日のケーキの性状は, 同じ期間冷凍貯蔵したケーキに比べ, 水分, 糊化度, 弾力性についてはかなり低い値を, 凝集性はやや低い値を, また硬さはかなり高い値を示した.
    従来から共立て法のケーキは日持ちがよい, といわれてきたことが, 今回の糊化度および官能検査の結果から支持された.
  • 生野 晴美, 大国 智子, 岩崎 芳枝
    1988 年 39 巻 8 号 p. 839-845
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    Cotton fabrics soiled with fatty acids or bovine serum albumin were washed with LAS, sodium oleate, SDS, AOS, and the influence of water hardness on the detergency was investigated.
    The apparent removal efficiency of fatty acids extracted by diethylether did not decrease with higher water hardness, contrary to the decreasing tendency of removal efficiency of albumin. This unexpected behavior could be considered that calcium salts of fatty acids remained in fabric were not extracted by diethylether.
    The corrected value of soil removal efficiency obtained by taking the formation of calcium salt of fatty acids into consideration from the difference of adhering calcium amount between in scoured fabric and in soiled one after washing, decreased with increase of water hardness, and corresponded to the lowering of concentration of free surfactant residue. Exceptionally, corrected removal efficiency of fatty acids washed with AOS had negative values, and this fact was considered to be the characteristic adhesion mechanism of calcium in AOS washing water.
  • -添加無機電解質の収着量におよぼす影響-
    前川 昌子
    1988 年 39 巻 8 号 p. 847-852
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    The sorption behavior of fluorescent brightening agent (C.I.FBA 24) by cellulose in the presence of alkali halides with different size of anions and cations has been investigated. The amounts of equilibrium sorption increased with the increase in the crystallographic radius of the cation added. On the other hand, the size of anion did not change the equilibrium sorption.
    C.I.FBA 24 was found to have comparable affinity, heat of sorption and entropy of sorption with that of typical direct dyes.
  • 山本 純子, 加藤 雪枝
    1988 年 39 巻 8 号 p. 853-860
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    Color rendering properties of illuminant is a significant factor of defining image of garments. In this report, the image of garments in wear under illuminants were investigated.
    An illumination control equipment was used to change the kinds and brightness of three fluorescent lamps. Sixteen kinds of skirt which differ in color and design were evaluated under the illuminants using SD method, then factor analysis and parallel factors factor analysis were applied. Spectroradiometer was used for the measurement of radiance on the surface of skirt under the illuminants.
    The results are summarized as follows :
    The image of garments in wear under illuminants are composed of three factors; brightness, softness, and grace. Brightness factor is hightened by white fluorescent lamp (fluorescent lamp with three wavelength luminance), day light fluorescent lamp, and white flare skirts. Softness factor and grace factor are hightened by warm white fluorescent lamp and white flare skirts.
  • 高校生の服装に対する態度について
    中川 早苗, 松浦 悠紀子, 大喜多 佐代子, 万江 八重子
    1988 年 39 巻 8 号 p. 861-869
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    高校生の服装に対する意識調査結果から, 次のようなことが明らかになった.
    1) 高校生の服装に対する態度は, 容儀を整えるとともに, おしゃれを楽しみ, 服装によって, よりよく自分を表現したいと考えている人が多い.
    2) 服装についての情報源は, おもに店頭の商品や雑誌・新聞等のマスコミ, 他人の服装等から得ている.
    3) 衣服の購買態度では, デザインの好みや自分のイメージに合うもの, 組合せが楽しめるもの等感覚的なものをより重んじるとともに, 着やすさ等機能性の高いものを望んでいる.
    4) 服装に対する意識には男女差がみられ, 男子に比べて女子はおしゃれ・ファッション意識が高い.服装についての情報にも関心が高く, 多く取り入れている.衣服の購買態度においてもより感覚的なものを重視している.
    5) 服装に対する態度の差異をもとに分類した結果, 四つのタイプに分けられ, 各タイプごとの特性が明らかになった.
  • 住宅室温の経時変動と平均室温について
    井関 恵子, 磯田 憲生, 梁瀬 度子, 花岡 利昌
    1988 年 39 巻 8 号 p. 871-877
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    本報では, 住宅における室内温熱環境の実態を把握するため, 室内温熱環境要素の季節別, 構造別の検討を行ったがその結果を要約すると次のとおりである.
    1) 木造戸建住宅において, 夏期外気温は 25~35℃の範囲にあるのに対し, 室温は 27~35℃ である.冬期外気温は -1~11℃ にあるのに対し室温は 8~25℃ である. RC 造集合住宅は木造戸建住宅に比べ, 室温の範囲は狭く外気温の影響は小さい.
    2) 室温が 29℃ 以上になるとクーラーの使用がみられ, 冷房温度は 25~27℃ となっている.また, 室温が17℃ 以下になると暖房器具の使用が多くみられ, 暖房温度は 18~25℃ となっている.
    3) 黒球温度は室温とほぼ同じであるが, 夏期・南面室ではやや高くなり, 冬期・暖房時にはやや低くなる傾向がみられる.
    4) 室温の上下温度差は, 非冷暖房時には小さいが, 冷房器具使用時には 3℃ 程度, 暖房器具使用時には 6 ~10℃ の差がみられる.
    5) 主婦の在室時の平均室温は, 夏期主寝室は戸建住宅では 24~28℃, 集合住宅では 29~31℃ の範囲にある。DK・居間は 25~31℃ の範囲にある.
    >6) 一方, 冬期主寝室は 9~14℃, DK は 14~22℃ となっている.居間は 8~24℃ と範囲は広いが, 局所暖房器具のみの使用では室温は低いが, ストーブ等の使用では室温は高く, 暖房方法の違いによる室温の差が顕著にみられる.
    このように室温は建物の構造に加え, 居住者の生活行動・住まい方の違いが大きく影響していることが明らかになったが, 今後はさらに温熱環境要素の居住者への影響について検討を行い, その上で住宅における温熱環境の評価方法の検討を進めていく予定である.
  • 住宅温熱環境の居住者への影響について
    井関 恵子, 磯田 憲生, 梁瀬 度子, 花岡 利昌
    1988 年 39 巻 8 号 p. 879-884
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    本報では, 住宅室内温熱環境要素の居住者への影響を把握するため, 温熱環境・生活行動・人体反応の相互の関係の検討を行ったが, その結果を要約すると次のとおりである.
    1) 夏期, 皮膚温は 29~37℃, 冬期, 皮膚温は 20~37℃ である.腹部皮膚温は周囲気温にかかわらず 33~36℃ と安定しているが, 手部・足部は周囲気温が低下すると皮膚温もさがる.
    2) 手部および足部皮膚温と温冷感申告との関係は認められる.
    3) 黒球温度と全身温冷感申告との関係において温熱的中性申告がなされるのは, 夏期は 31℃ 以下, 冬期は12~20℃ となっている.
    4) 温熱的中性申告時の黒球温度は, 夏期は 22~32℃ (着衣量 0.2~6.6 クロー), 冬期 13~24℃ (着衣量 0.7~1.4 クロー) となっている. ASHRAE の SET 評価による快適帯に比べ, 夏期はやや高く, 冬期はかなり低い.
    このように居住老は室内温熱環境に対し, 冷暖房器具の使用, 着衣による調節等により対処しているが, かなり悪い環境においても悪い評価がなされておらず, これはさらに検討を要する点である.今後は住宅温熱環境の実態とそこで生活している居住者への影響を考慮した実用的な住宅温熱環境の評価方法を検討していく予定である.
  • 倉賀野 妙子, 北尾 敦子, 和田 淑子, 山田 光江
    1988 年 39 巻 8 号 p. 885-888
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    クッキーの定速圧縮破断による基礎的物性値が, ショートネス, 硬さの客観的指標として適切であることを既報における女性パネルによる官能評価で明らかにしたが, パネルとして男性を選んだ場合も同様の対応が得られるのかどうか明らかにするため, 官能検査を行い検討した.
    1) 男性パネルによるクッキーのもろさの評価値 SHとみかけの破断エネルギーEn, 硬さの評価値 SH とみかけの破断応力Pfとの間に, おのおの SB = -3.27 log En + 1.01, SH= 6.08 log Pf -2.27 を得た。そして, 男性パネルによる評価値は, いずれも女性パネルにより得た回帰式 の 95 % 信頼限界内にあった.クッキーのショートネス, 硬さの程度が, みかけの破断エネルギー, みかけの破断応力から推測できることが, 男性についても認められ, おのおの両者の対応の程度は男女でほぼ同じであることが示唆された.
  • 倉賀野 妙子, 北尾 敦子, 和田 淑子, 山田 光江
    1988 年 39 巻 8 号 p. 889-893
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    クッキーの甘味評価と硬さの関係を材料配合比の点から明確にするため, Scheffé の 3 成分系の単純格子計画法を用いて, 材料配合比の異なるクッキーを調製し, 甘味の官能検査を行い, 材料配合比および既報 で得た定速圧縮破断特性値と対応検討した.
    クッキーの甘味評価値とバター, 砂糖, 卵の材料配合比との間に, 小麦粉 40, 45, 50 % 水準とも 3 次の推定式ならびに推定曲線が得られた. 甘味は砂糖のほかに材料配合比による影響を受ける. 卵の存在は甘味の強さを弱める方向に働くことが示された. 生地の砂糖濃度が同じでも卵を多く加えるとみかけの破断応力が大きくなり, クッキーが硬くなることが原因の一つと考えられる.
  • 小林 泰子, 阿部 幸子
    1988 年 39 巻 8 号 p. 895-899
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    数種の界面活性剤が配合された市販洗剤の生分解性を調べるために, LASを含む代表的な洗剤 6 種を選び, リバー・ダイ・アウェイ法により, 生分解試験を行うとともに, 洗剤中のLASの生分解挙動を HPLC を用いて, クロマトグラムの変化から検討した.
    その結果, 6種の市販洗剤では, 各界面活性剤の生分解性は, まず易分解性の活性剤から分解し, 次いで LAS が誘導期を経て消失し, それぞれ単独に生分解が生じていることがわかった.6種の洗剤のうちAがもっとも分解しにくく, 温度の低下により誘導期間が増大するため, 低温での生分解が著しく悪かった.HPLCによる分析の結果, 洗剤間の分解性の差は, 含有するLASの組成の違いによるものであり, 洗剤Aに含まれている LAS は, 分解性の悪いC14LASが多いため, 消失に時間がかかることが確認された.
  • 中島 利誠
    1988 年 39 巻 8 号 p. 901-902
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 堀川 蘭子
    1988 年 39 巻 8 号 p. 902-903
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 三崎 旭
    1988 年 39 巻 8 号 p. 903-904
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 宇佐美 和夫
    1988 年 39 巻 8 号 p. 904-905
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 新納 英夫
    1988 年 39 巻 8 号 p. 905-906
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • -イギリスの新住宅事情-
    延藤 安弘
    1988 年 39 巻 8 号 p. 907-913
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • -Textile, Fashion Merchandising and Design 学科のカリキュラムを中心として-
    林 隆子
    1988 年 39 巻 8 号 p. 915-918
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
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