日本家政学会誌
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45 巻, 9 号
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  • 伊藤 セツ
    1994 年45 巻9 号 p. 765-772
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 主として加熱野菜の軟化と細胞壁の微細構造変化の関係について
    田村 咲江
    1994 年45 巻9 号 p. 773-781
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 長沼 誠子, 畑江 敬子, 島田 淳子
    1994 年45 巻9 号 p. 783-789
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    米粉の膨化調理における食味改善方法の一つとして, 他の材料を加える前に米粉と水との混合物を放置するという水和処理を取りあげ, 米粉生地の放置が, その物理的・化学的特性にどのように影響し, 製品の品質向上, 食味改善にどのようにかかわるのか, について検討した.その結果は以下のとおりであった.
    1) 米粉生地の放置は, 米粉の水和を均質にし, 酵素反応によるデンプンの分解, マルトース, グルコースなどの生成を促した.さらに, 硬さ, 付着性, 貯蔵弾性率, 損失弾性率の減少, 熱的特性における吸熱ピークの単一化など米粉生地の物性および糊化特性に変化を与えた.
    2) 米粉-水-B.P.系のモデルケーキを調製した結果, 米粉生地の放置により, 膨化性が向上し, 焼き色が濃く, 口ざわりにおいてもざらつき感が解消され, つや, 甘味の強弱に変化がみられた.
    以上より, 米粉生地を単に放置するという簡単な処理が, 水和のみならず物理的・化学的特性に影響を与え, それが製品の品質改善にもつながることを明らかにした.
  • 石井 克枝, 西村 敏英, 平田 由美子, 畑江 敬子, 島田 淳子
    1994 年45 巻9 号 p. 791-796
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    (1) 分子量500-1,000のペプチド画分は, 5'-IMP, MSG, NaClとの間に相乗効果は認められなかった.
    (2) 分子量500-1,000のペプチド画分をイオン交換クロマトグラフィーにより, 酸性, 中性および塩基性画分に分画した.それぞれの画分の閾値は, 0.025, 0.025および0.00625%であった.各画分の呈味性は酸性画分では甘味とわずかなうま味が感じられた.中性画分では, 酸味と苦味, 塩基性画分では渋味, 苦味, 酸味, えぐ味が感じられた.
    (3) 煮干だし汁に分子量500-1,000の酸性画分を添加すると, 煮干だし汁のうま味, こくを有意に増加させ, 煮干だし汁をより好ましくすることが判明した.
    (4) 酸性画分をHPLCにより分画した結果, グルタミン酸を主構成アミノ酸とする多くのペプチドのピークが認められた.
  • 石井 克枝, 西村 敏英, 畑江 敬子, 島田 淳子
    1994 年45 巻9 号 p. 797-801
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    小麦グルテンをアクチナーゼにより水解後, 脱アミド処理して得られた分子量500-1,000画分のペプチドを用いて甘味, 塩味, 酸味, 苦味, うま味の五つの基本味への影響を調べた.
    ペプチド画分は塩味の強さには影響を及ぼさなかったが, うま味を増強し, 酸味, 苦味の強度を抑制することが明らかとなった.甘味の強さを有意に強めないが持続性を高める効果が認められた.ペプチド画分の呈味効果のうち酸味と苦味はペプチド画分の添加によって閾値が上昇し, それぞれの味を感じにくくなっていると推定された.また, うま味は閾値が低下し, うま味を増強していると推察された.さらに, ペプチド画分の添加による酸味強度の抑制にはペプチド画分の緩衝能も貢献していることが判明した.
  • 浜田 陽子, 綾部 園子, 畑江 敬子, 島田 淳子, 貝沼 やす子
    1994 年45 巻9 号 p. 803-810
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    特定用途米のホシユタカ,サリークィーン,オオチカラ,タカナリ,北海269号および通常米のコシヒカリを加水量の多炊飯,すなわち粥状に炊飯した場合の調理特性について検討を行った.
    結果は次のとおりである.
    1) 加熱に伴う重量増加は, サリークィーン, コシヒカリで著しく, タカナリ, 北海269号, オオチカラは小さく, ホシユタカは中間的な状態であった.
    2) 加熱に伴う飯部の割合はサリークィーン, コシヒカリで著しく増加し, 加熱40分で100%であった.他の4品種は加熱40分で80%前後の値であり, 液部を20%残す炊き上がりであった.
    3) 加熱により飯粒は長軸方向への伸びを大きくしながら加熱40分までは縦横に膨潤した.加熱60分になるとコシヒカリ, サリークィーン, ホシユタカでは著しい崩れが起こった.
    4) 粥状に炊飯した場合のテクスチャーの変化は品種によって異なった.サリークィーン, コシヒカリは軟らかくて粘りがあり, オオチカラ, タカナリおよび北海269号は軟化が遅く粘りも少なく, ホシユタカは軟化はするが粘りのでない品種であった.
    5) 加熱40分の粥状試料の食味は軟らかくて粘りがあり飯粒感もあるコシヒカリと硬くて粘りは少ないが飯粒感がはっきりしているタカナリが好まれた.ホシユタカもタカナリに次いで好まれた.
  • 『東京都中央卸売市場年報』による分析
    茂木 美智子
    1994 年45 巻9 号 p. 811-819
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    『東京都中央卸売市場年報』を資料とし, モデルとして選んだ少量消費野菜24品目の16年間の入荷の概況と時系列変動分析結果から, 需要の傾向と調理特性との関連が見出せたので要約する.
    1) 24品目の16年間の入荷数量は, 年当たり104-107kgで, 全野菜平均に比べ, 需要の少ないことが明らかとなった.また, 比価は全野菜平均と比べ高いことが確認された.
    2) 24品目の近16年間の数量伸長率は全野菜平均と変わらず, 全体としては需要は飽和に達しているものと思われる.しかし, 個別品目でみると変化の大きなものもみられた.
    3) 16年間の変動の範囲内では, 対象品目に季節の需要が認められた.
    4) 24品目は季節変動要因寄与率の顕著なグループ, さらに残差変動要因寄与率も大きいグループ, そして傾向変動要因寄与率の大きなグループの三つに分けられた.それぞれのグループ内での利用上の特性が明らかとなった.
    季節変動要因寄与率の高かった8品目は伝統的な和風料理様式との関連がみられた.
    5) 残差変動要因寄与率の高かった10品目は, 調理における取扱いやすさ, 保存性, 油脂との相性の良さ, および各国料理への広範な利用の可能性などの特徴がみられた.
    6) 傾向変動要因寄与率の高かった6品目は, 取扱いやすさと付け合せ野菜から食べる野菜へといった利用様式の変化が特徴的であった.
  • 前島 雅子
    1994 年45 巻9 号 p. 821-828
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    1) 2槽型噴流式洗濯機と全自動型洗濯機「手洗いコース」による繰り返し洗濯を実施した3種の羊毛布地の空隙量/半径分布をn-ドデカンを用いて吸液法と遠心脱液法組合せにより評価した.
    2) 2槽型洗濯機で洗濯した試布Aと試布Bは著しい空隙構造変化を呈した.空隙量の増加は (1) 原布セット状態の緩和 (全空隙径域にわたる), (2) 毛羽立ち (100~1,000μmオーダー), (3) 縮絨 (10μmオーダー), (4) 毛羽のからみ粗硬化 (1,000μmオーダー) と繊維損傷 (1μmオーダー) の順に進行することがわかった.
    3) 全自動型洗濯機「手洗い」機能を用いた試布Sでは洗濯回数増加に伴い, 大径域で少量の空隙発生と増加を認めた.この径域の空隙量増加に対しては柔軟剤処理による抑制効果を見いだした.
    4) 洗濯繰り返しによる全空隙量と大径域 (γ1) 空隙量の増加挙動は厚さ変化と係わり, 小径域 (γ3) 空隙量の挙動は重量変化と関連することを見いだした.
  • 小原 奈津子, 滝沢 智嘉, 豊田 春和
    1994 年45 巻9 号 p. 829-836
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    In order to investigate the effect of the introduction of hydrophobic, hydrophilic, bulky and/or aromatic groups on the set of wool, wool fibers and fabrics were treated with butyl, cyclohexyl phenyl and α-naphthyl isocyanates (NI), glycidol and phenyl glycidyl ether (PGE), and their setting properties were examined. The settabilities were evaluated by three test methods : extension-settability test of single fibers, crease-settability tests of fabrics by the IWS method using Hoffman steam press, and by the handy method using a home steam iron. The introduction of both cyclic and aromatic groups showed a pronounced effect on the settability of wool. The wool treated with PGE as well as that treated with a bulky aromatic compound, NI, were markedly set. Furthermore, discussions were made about the influences of these treatments of wool fabrics and fibers on their mechanical properties, yellowing and shrinkage.
  • 大塚 斌, 菊田 文夫, 近藤 四郎, 高橋 周一
    1994 年45 巻9 号 p. 837-844
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    本研究では, 足長サイズが25.0の男性24名と23.0の女性38名を対象に, 足の外郭投影図と現在市販されている代表的な3種類の靴型 (N, M, W, 紳士靴では25EE, 婦人靴では23E) の外郭投影図とを重ね合わせて比較した.これらの比較は, 距離に関する14の計測項目と面積に関する12の計測項目に基づいて行った.得られた結果は以下の通りである.
    1) 靴型の爪先部の形状が細くなるに従って, 爪先余裕長, 爪先余裕長I, および爪先余裕長IIの平均値が大きくなる傾向が男女ともに認められた.
    2) 第1趾接点はみだし長, 第2趾接点はみだし長, 脛側中足点はみだし長, 腓側中足点はみだし長の平均値から, 男女とも足の第1趾および第5趾の接点が靴型よりも外側にはみ出しているといえる.さらに, 爪先部の形状がかなり太い靴型Wを除くと, これらのはみだし長については男性よりも女性のほうが大きく, 特に第1趾側の計測項目でこの傾向が顕著である.
    3) 面積による比較において靴型による平均値に有意な差が認められた計測項目は, 男性では, 第1趾前部はみだし量と外踵部はみだし量, 女性では, 内爪先後部余裕, 外爪先後部余裕, 第1趾前部はみだし量, 第1趾後部はみだし量, 第3・4趾はみだし量であった.
  • 大塚 斌, 近藤 麻理, 菊田 文夫, 高橋 周一
    1994 年45 巻9 号 p. 845-856
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    本研究では, 日本人成人の中心足長サイズ, 男子25cm, 女子23cmにほぼ該当する男女10名ずつを対象に, 男子は0および25mm, 女子は0, 25, 45, 65および85mmの各ヒール高ごとに足型レプリカを作製した.それらを計測し, 比較することにより, ヒールの挙上に伴う足の計測値の変化について検討した。得られた結果は以下のとおりである.
    1) 足軸と平行に測った長さ項目では, 男女とも0~25mmのヒール高の問では7項目中, 踵点-原点 (DL-1), 踵点-外果端点 (DL-2), 踵点-楔状骨点 (DL-4) が増加, 踵点-第5中足骨粗面点 (DL-3), 踵点-腓側中足点 (DL-5), 踵点-脛側中足点 (DL-6), 踵点一爪先先端 (DL-7) が減少した.女子の25mm以上のヒール高の間では0~25mmのヒール高の問で減少した4項目に加え, 踵点一楔状骨点 (DL-4) も減少した.
    2) 高さ項目では, 男女ともヒールの挙上に伴う計測値の増加傾向がみられた.
    3) 足輻は, ヒールの挙上に伴い, 男女とも減少し, 女子ではヒール高の差が45mm以上ある時に顕著な差がみられた.
    4) 甲部と底部の表面長さ項目の増減傾向は, 互いに逆であった.すなわち, ヒールの挙上に伴い, 甲部においては, 踏付部より前部が短く後部が長くなったのに対し, 底部においては踏付部より前部が長く後部が短くなった.
    5) 踵部の最後端突出点の位置は, ヒール挙上に伴い, 低くなった.
    6) 足囲ボール部では足囲ボールの計測値には変化がみられないが, 中心線の内外で分けた場合, ヒールの挙上に伴い足囲ボールの内側長さは増加し, 外側長さは減少した.
  • 大川 匡子
    1994 年45 巻9 号 p. 857-861
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • Maria THIELE-WITTIG
    1994 年45 巻9 号 p. 865-875
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    I consider it a great honor to be invited to your conference and to have the chance to speak to you. We Germans always look to Japan with great interest and admiration for the culture, the discipline, the organization and the many capacities for intellectual and productive work. In the International Federation for Home Economics we have great respect for our Japanese colleagues and their participation in IFHE events as well as their role in the Asian Regional Association for Home Economics. During my time in IFHE I had the privilege to work with Professor Chiyono Matsushima in the Executive Committee and in her function as Vice President for the Asian Region for whom I have the highest esteem and who has inspired us greatly over the years.
  • 日本家政学会第46回大会特別企画プレシンポジウム「変化する社会のなかの家族-多様な視点からその実像にせまる」
    袖井 孝子
    1994 年45 巻9 号 p. 877-879
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 家族の多様化への対応
    岸本 幸臣
    1994 年45 巻9 号 p. 880
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 家族は社会の最終単位
    大鹿 淳子
    1994 年45 巻9 号 p. 881
    発行日: 1994/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
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