「情報」というとコンピュータを思い浮かべることが多いが, 「情報」とは「判断を下したり, 行動を起こしたりするために必要とされる報せ」で, もともとは生物の誕生にその起源は始まるともいわれ, コンピュータと直結していないことはいうまでもない.だが, 今日の情報はコンピュータを抜きに語れないことも確かである.
情報が集積され, 特定の目的に役立つように抽象化され一般化された情報が知識である.知識を理論化し, 体系づけたものが科学である.人間は, 人類の長い歴史の中でこれらの情報を伝達し, 知識として蓄積し, 科学として発達させた.文字の発明や, 磁気, 電子, 電波による情報の蓄積・伝達技術の発達は, 情報の量と早さを爆発的に増大した.情報の蓄積や伝達, さらには多量な情報データの中から必要な情報を探したり, 多量のデータの演算をする道具として, コンピュータが必需品になりつつある.
そこで, 家庭科教育の活性化にむけて, 情報の取捨選択, 処理, 判断の道具として, 生徒の学習意欲を引き出す道具として, コンピュータ利用の可能性について考えてみたい.
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