日本家政学会誌
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55 巻, 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • -東京都世田谷区在住雇用労働者夫妻の 2000 年生活時間調査から-
    松葉口 玲子, 天野 晴子, 斎藤 悦子
    2004 年 55 巻 3 号 p. 207-212
    発行日: 2004/03/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    2002 年に開催されたヨハネスブルグ・サミットで再確認されたように, 先進国における「持続可能な消費」の必要性が高まっている.そのなかで本報の目的は, すでにその重要性が指摘されつつある生活時間やジェンダー視点との関連を, 「世帯」に着目して分析することである.使用したデータは, 2000年に実施した生活時間調査であり, 協力者の特徴等についてはすでに報告済みである.主たる結果は次の通りであった. (1) 全体的には, 1995年調査と同様, 妻の方が夫よりも「持続可能な消費」を実践しており, しかもそこには妻の就業形態別の違いすなわち世帯内でのジェンダーのあり方が反映されていた. (2) ライフスタイルの変更の必要性に対する認識と実際の行動との乖離傾向は, 特に「妻無職の夫」にみられ, 「持続可能な消費活動」自体が性別役割分業化される危険性が明らかになった. (3) 同時に, 「妻の影響」の大きさが明らかとなり, 世帯内における「持続可能な消費」のジェンダー差とともに, その解消の可能性も垣間見られた. (4) 「社会的活動/消費者活動」は増加傾向にあった. (5) 自家用車の使用法については, 先行研究と同様, 今後の環境政策に生かされるべきジェンダー差が明らかとなった.
  • 村上 恵, 山口 智子, 高村 仁知, 的場 輝佳
    2004 年 55 巻 3 号 p. 213-217
    発行日: 2004/03/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    ケルセチンおよびエピガロカテキンガレートのラジカル捕捉活性に及ぼす加熱の影響について検討を行った.100℃加熱において60分後および480分後のラジカル捕捉活性は, 両者とも100%および80%保持されていた.このことは, 通常のゆで調理では抗酸化作用が保持されることを示す.また, 加熱によりエピガロカテキンガレート量は減少していたが, ラジカル捕捉活性は残存していた.180℃加熱においても, ケルセチンおよびエピガロカテキンガレートの含量はラジカル捕捉活性よりも速やかに減少した.このことから, ラジカル捕捉活性は, 加熱分解生成物によって保持されていることが明らかとなった.15分間の180℃加熱では, ラジカル捕捉活性は80%以上保持されていた.従って, 揚げ調理やオーブン調理のような通常の高温調理操作ではラジカル捕捉活性は保持されていると考えられる.
  • 高橋 哲也, 木村 由和, 木村 照夫
    2004 年 55 巻 3 号 p. 219-228
    発行日: 2004/03/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    洗濯液の殺菌と洗濯後の布地への抗菌性の付与を目的に, 水軟化剤であるゼオライトに金属イオン (銀, 亜鉛, 銅) を担持した.そして, 水中に含まれているミネラルイオン成分への水軟化効果を調べるとともに, 金属イオン担持ゼオライトを配合して洗濯を実施した.更に, 水溶液中の殺菌効果についても検討した.その結果, 金属イオンを担持したゼオライトでは担持前のゼオライトに比べてCaイオン補捉効果が低下するものの, 0.50 wt%添加すると充分なCaイオン補捉効果が現れた.また, Caイオン補捉効果はおおよそ5分間の撹拌時間で有効に現れることもわかった.次に, DBSを3.0 × 10-4 mol/lと各種ゼオライトを0.50 wt%添加して, 綿の人工汚染布の洗濯を行った.その結果, 金属イオン担持ゼオライトを添加した場合では30%以上の洗浄効率が得られた.一方, ゼオライトを添加しない場合の洗浄効率は, 僅か12.5%であった.更に, 金属イオン担持ゼオライトの殺菌効果についても調べたところ, 0.002wt%添加しただけで全く生菌が認められなくなった (ZL-2~ZL-5).また, ゼオライトを 0.01wt%添加した場合では, 15分後に殺菌効果が現れ始め, 30分後には生菌が全く認められなくなることもわかった.
  • 森 みどり, 長谷川 昇
    2004 年 55 巻 3 号 p. 229-232
    発行日: 2004/03/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    We studied the effect over time of powdered green tea (PGT) on the triglyceride (TG) content and super-oxide dismutase (SOD) activity during adipose conversion of 3T3-L1 cells. In a 7-14-day culture with insulin, preadipocyte differentiation and TG accumulation were observed, but SOD activity was not significantly increased. After 21 days of culture, the TG concentration and SOD activity had further increased compared to their levels after 7 days of treatment (p< 0.01). These results suggest that the intrinsic SOD activity had a preventive effect on the increase in TG concentration. When PGT and insulin were simultaneously added, the increase in TG content was markedly suppressed, and the SOD activity was significantly enhanced (p< 0.01). These effects were most marked after 7 days of treatment, but became less thereafter because of the increase in intrinsic SOD activity. Thus, PGT had antilipogenic activity in the early phase and could be useful in preventing obesity.
  • -特に, 食の安全性に関して-
    中川 静紀
    2004 年 55 巻 3 号 p. 233-245
    発行日: 2004/03/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
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