日本家政学会誌
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44 巻, 12 号
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  • 島田 玲子, 粂野 恵子, 赤羽 ひろ, 中濱 信子
    1993 年 44 巻 12 号 p. 999-1005
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    性質の異なる2種のゲル化剤を混合することによるレオロジー特性の変化について検討した.κ-カラギーナン0.9W/v%溶液 (C(1)), ゼラチン4w/v%溶液 (G(1)) およびその3種の混合溶液を試料とした.まず, 凝固温度・融解温度を測定し, 同時にレオログラフゾルにより試料のゾルーゲル変化時の動的粘弾性の変化を調べ, その関係について検討した.またDSCにより融解時の吸熱反応も調べた, 結果は次のようになった. (1) 凝固温度・融解温度のどちらもC (1) が最も高く, 混合試料ではC(1) の割合が減少するに比例して, 温度も低下した. (2) 融解および凝固は, 貯蔵弾性率の6~8N/m2の範囲で起こった.このあたりにゾル・ゲル転移点が存在すると考えられる. (3) 混合により, 吸熱のピークの高さは低くなり, なだらかで幅の広い山になった.吸熱のピークの温度は融解温度とほば等しかった.
  • 奥田 和子, 上田 隆蔵
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1007-1020
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    白ワインはやわらかい肉や白身の魚肉に用いられ, 赤ワインは硬い肉をやわらかくするために浸漬 (マリネ) してその後加熱するために用いられる.しかし, 両ワインの使いわけや調理特性についてはまだ科学的に解明されていない部分が多い.本研究では, 両ワインの使いわけ理由を明らかにした.
    水, 白ワインおよび赤ワインを用いて牛腿肉を浸漬および煮沸した場合の肉の重量, 最大圧縮応力ならびに処理液のtotal phenol contentおよびsediment量を測定した.処理後の肉の重量は, 赤ワイン, 白ワイン, 水の順で低くなり, 逆に最大圧縮応力は高くなった.浸漬後煮沸した肉の最大圧縮応力は, 浸漬なしで煮沸した後の肉のそれよりも相当低かった.赤ワインの組成に近似させたモデル実験の結果から, 白ワインと赤ワイン処理における最大圧縮応力の差は, 主に赤ワイン中のpolyphenol (おそらくtannin) によってもたらされていることを示した.柿しぶ液 (tannin acidとして0.003%) 含有白ワイン処理における最大圧縮応力は, 赤ワイン処理と近似し, 肉および処理液の着色や渋味も観察されなかった.
  • 佐藤 之紀, 野口 駿
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1021-1025
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    小麦ふすま, 米ぬか (粉状) と米 (粒状) をそれぞれ水に浸漬させた時の緩和速度1/T1, 1/T2を調べた.小麦ふすまに添加する水の量を多くすると1/Tは低い値を示すようになったが, 水分量が870g/100g-乾燥物を越えるとその値の減少は緩やかになった.この変化が起こる水分含量はどちらの緩和時間を用いてもほぼ一致した値をとり, 米ぬかに水を加えたときの変化によく似ていた.一方, 精白米の1/T2は水分含量が飽和しても増加していたが, ほば一定になった精白米の1/T2は小麦ふすまや米ぬかの値の約1/3および1/7しかなかった.さらに, 玄米では精白米よりも吸水量は低いのに1/T2は高かった.これらのことから, 小麦や米などの穀類の外皮は水を高度に構造化させ, 内部への水の拡散を制御していると思われた.
  • 木村 雅美, 針ケ谷 日出子, 柳沢 民恵, 高村 仁知, 的場 輝佳
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1027-1032
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    単一脂肪酸トリアシルグリセロール分子種および食用油脂を用いて, 食用油脂の分子構造と揚げ特性 (吸油量, 脱水量, 油切れ) との関係について検討した.構成脂肪酸の炭素数が多い油脂ほど, 揚げ調理初期における吸油量および脱水量の増加が遅い傾向にあった.しかし, 最大吸油量および最大脱水量は構成脂肪酸の炭素数にかかわらずほば同じであった.一方, 油切れは固体脂と液体油の二つのグループに大別された.固体脂の場合, 油切れの量は融点が低いほど多く, 液体油の場合, 油切れ速度は粘度が低いほど高い傾向がみられた.以上の結果から, 食用油脂の分子構造が揚げ特性に影響していることが明らかとなった.
  • 川端 博子, 山形 昭衛, 須田 紀子, 石川 欣造
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1033-1043
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    本報では動的衣服圧, 動作時の身体の伸びとずれの関係, 筋電図の計測により, スラックスの拘束性について多角的に評価し, 運動機能性の高いスラックス設計のための基礎資料を得ることを目的とした.
    同一のパターンで作られた4素材のスラックスと4段階のゆとりを有するスラックスを着用した時の拘束性がどのように異なるかについて比較を試みた.
    1) 衣服圧についてドーム法による推定値とセンサ値の関係を調べた結果, センサの計測値は高い傾向を示し, 布により異なった関係を示した.これらをもとにそれぞれ布ごとにセンサ値の較正を行い, より精度の高い衣服圧を求めることができた.
    2) スラックスを着用して立位姿勢からしゃがみ込み姿勢を行うとき, 膝と殿部の衣服圧は, しゃがみ込み直後に最大となりその後減少がみられた.衣服圧は, 素材の力学的特性や腰囲や後ろ股上でのゆとり量の影響を受けて変化し, 拘束性の度合を評価できる最適な指標の一つといえる.
    3) スラックスを着用し立位からしゃがみ込み動作間で殿部と膝で布のすべりを調べた結果, 膝部でずれが多くみられた.ずれの分布より, 素材の伸長特性と摩擦力が拘束性に影響を与えると考えられる.
    4) 筋電図の計測により, 衣服の拘束が運動時に与える影響について調べた.拘束力の大きいスラックスで, 大腿直筋の放電図に多少の差がみられ, 動きやすさに影響を与えていると思われた.
  • 塩田 教子
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1045-1050
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    著者は先に開発したダイエットシステムをさらに発展させて, 献立作成システムを開発した.このシステムを使ってその評価についても検討した.
    (1) 本システムは各献立データを個々のファイルとし, これらのファイルをマクロプログラムから独立させることによって, 献立データは差し替えが可能となり, 1日の献立表を多数作成することができた.
    (2) 本システムは献立データが別ファイルになっているため, ファイルごとの条件の設定を変更するとダイエット用や年齢に応じた献立等の作成にも広く活用できる.
    (3) 本システムの操作は非常に簡単で表画面, エネルギーコース, 朝食, 昼食, 夕食の献立を選択するための5回のキーを押すだけで即座に選んだ1日の適正な献立表, 栄養素と食品のダイアグラム等がプリントされてでてくる.
    (4) 本システムを活用した学生は, システムの便利さと実用性をあげ, パソコンへ強い関心を示した.
  • 生野 晴美, 駒城 素子, 中島 利誠
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1051-1056
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 牛革について
    角田 由美子, 今井 哲夫, 岡村 浩
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1057-1064
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 豚革・緬羊革について
    角田 由美子, 今井 哲夫, 岡村 浩
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1065-1071
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 家政学を考えるシリーズを読んで
    清野 きみ
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1073-1075
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 家庭経済学と「国際家族年」
    村尾 勇之
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1077-1079
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 セツ
    1993 年 44 巻 12 号 p. 1079-1081
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
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