大豆9品種 (青大豆2, 黒大豆2, 黄大豆5) を用い, 水 (水温20℃) と微温湯 (水温40℃) 1時間浸漬した後, 4時間室温 (20℃) に放置し遊離アミノ酸の変動を調べた.
大豆の遊離アミノ酸総量は, 222.8~653.4mg/100g (大豆乾物中) であった.主なアミノ酸はアルギニン, グルタミン酸, アスパラギン酸, アラニンで, 特にアルギニンは遊離アミノ酸総量の27.0~57.1%であった.
水浸漬大豆の遊離アミノ酸総量は, 506.7~1,435.9mg/100g (大豆乾物中) で, 大豆の遊離アミノ酸総量に比べ約2倍に増加した.特に, アルギニン, グルタミン酸, γ-アミノ酪酸が増加し, アスパラギン酸が減少した.
微温湯浸漬大豆の遊離アミノ酸総量は565.7~1,523.6mg/1009 (大豆乾物中) で大豆の種類によって差が見られた.主なアミノ酸はアルギニンとγ-アミノ酪酸であった.
以上の結果, 大豆の水や微温湯の浸漬によって, 呈味性物質である遊離アミノ酸が増加し, さらに機能性物質の一つであるγ-アミノ酪酸が増加することが示唆された.
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