日本家政学会誌
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39 巻, 1 号
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  • 岸本 重陳
    1988 年39 巻1 号 p. 3-6
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 青木 みか, 谷 由美子, 辻原 命子
    1988 年39 巻1 号 p. 7-12
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    運動負荷が脂質代謝におよぼす影響をみることを目的として, 玄米ときな粉を重量比で2 : 1に混合したものを食餌とした群をきな粉群とし, きな粉の一部を鶏卵粉末または粉乳に置換して動物タンパク比50%としたものを各, 鶏卵群, 粉乳群とした.これら3群をさらに1日30分の遊泳を負荷したE群と非運動群のNE群に分け計6群とした.動物はwistar系雄ラットを使用し, 1群6匹として5週齢から16週齢まで飼育した後, 屠殺解剖し, 血清脂質を分析して次の結果を得た.
    1) 運動負荷によって体重, 体脂肪ともきな粉群, 鶏卵群で低下したが, 粉乳群はEとNE間に有意差を認めなかった, また大豆群はE, NEとも鶏卵, 粉乳群より発育が低下した.
    2) 血清脂質のうちHDLC, α-Lp, α-Lp/ (β-Lp+preβ-Lp) 比はいずれの食餌群においてもNEよりEのほうが上昇し, 血清T-Chol, TG, 総脂質も鶏卵群と粉乳群において運動負荷で低下した.また, α-Lpは食餌による差を認めなかったが, 内生脂肪に由来するpreβ-Lpは鶏卵および粉乳群がきな粉群より有意に上昇した.
  • 大西 礼子, 阿部 啓子, 本間 清一, 相田 浩
    1988 年39 巻1 号 p. 13-19
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    本実験では, Bacillus natto IAM 1114菌から製造した納豆より部分精製したプロテアーゼを対象にして実験を行い, 以下のような結果を得た.
    1) カゼインを基質にしたさいのプロテアーゼ活性は, 菌接種後24時間で最大となり, 至適pHが7.0であり, pH10でも同程度の活性を示した.
    2) 本酵素はエンドプロティナーゼ活性を示し, DFP, EDTAにより阻害されたが, PCMB, ペプスタチンでは阻害されず, ズブチリシンに類似した酵素系と推定される.
    3) 本酵素は大豆タンパク質を水解し, その水解率は最大約40%であったが, この場合, 遊離アミノ酸は1.5%と非常に少なかった。
  • 川染 節江, 山野 善正
    1988 年39 巻1 号 p. 21-27
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    バタースポンジケーキのテクスチャーに及ぼすbeaterの種類の影響を, 特製ワイヤ茶せん型 (A型) と茶せん型2本1組のロータリー型 (B型) の2種を用い, 攪拌時間を10~120秒とする6試料について生地の物性測定とレオメーターの圧縮テストおよび官能検査を実施し, 次のような結果が得られた.
    1) 生地の比重と見かけの粘度を表す流動量の値は, 攪拌時間が長くなるほど増大し, 2本1組のロータリー型による試料 (B) の値のほうが, ワイヤ茶せん型による値 (A) より大である.
    2) 比容積は, B試料では比重と流動量との間に負の相関性があり, 攪拌時間が増大するほど低下した.試料A・Bとも, とくに30~45秒間と90~120秒間の変化が大きく, 120秒の値は30秒の値の, A型が76%, B型が60%でB型のほうが減少が顕著であった.
    3) ケーキの硬さ, ガム性およびそしゃく性は, 10秒以外の試料はすべてB型の値が大きく, A型の約1.4倍になり, 試料A・Bとも攪拌時間が増大するほど, 物性値は増大し, これらの三つの値は比容積との間に負の有意な相関性が認められた.
    4) 「口あたり」の評価は, A試料のほうが良好であり, 硬さ, ガム性およびそしゃく性との間に負の有意な相関性が認められ, 比容積の値の大きい, やわらかい試料が好まれた.
    以上のように, A型のほうがB型より生地攪拌時間のテクスチャーへの影響は少なく, 官能評価は良好であり, 生地調製に用いるbeatcrの種類がケーキのテクスチャーに大きく影響することが明らかになった.
  • 森 俊夫
    1988 年39 巻1 号 p. 29-36
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    The basic mechanical properties of twisted yarn-twistless yarn composite fabrics were measured by using the KES-F fabric testing system and their hand values were calculated by using these mechanical data. The characteristic values of fabrics except for linearity of load-extension curve, geometrical roughness and weight are influenced by whether warp yarns are twisted or twistless and by twistless yarn content in weft direction. The values of the primary hands such as Koshi and Fukurami increase with mean twistless yarn content of warp and weft. The total hand values (THVs) of composite fabrics are equal to or slightly higher than those of twisted and twistless fabrics. The tensile, bending and shearing properties of composite fabrics when compared with those of twisted and twistless fabrics suggest that mixing of twisted yarns and twistless yarns works in the favor of men's winter suiting materials. It is predicted that a mixture of twist warp and twistless weft has good appearance and high THV and twisted and twistless fabrics have poor appearance, in spite of their high THVs.
  • インジゴの木綿および絹に対する染着・拡散挙動
    木村 光雄, 清水 慶昭
    1988 年39 巻1 号 p. 39-44
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    インジゴの木綿と絹に対する染着と拡散の挙動を明らかにするため, 平衡染色して吸着等温線を求めたり, フィルム巻層法により拡散プロフィルを求めて検討した.
    吸着等温線は見かけ上フロインドリッヒ型 (F型) を示したので, データをF型の吸着等温式に代入して親和力を算出した, インジゴおよびジブロムインジゴの親和力はセロハンの場合に最も大きく, 次いで木綿, 絹の順であった.たとえば, 木綿に対するインジゴの40℃における親和力は1.62kcal/molで比較的小さい.
    これらの染料の基質に対する拡散プロフィルの中には, ショルダーをもったものがみられた.このことは, これらの染料の基質中における拡散が単一の機構ではないことを示している.拡散プロフィルはイオン拡散と非イオン拡散に分割することができ, 前者はロイコ体の拡散に, 後者は未還元インジゴおよび酸化体の拡散に対応するものと推定した.
  • 着装形態による皮膚温の比較
    中里 喜子
    1988 年39 巻1 号 p. 45-54
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    1) 風速による影響は, 体幹部より下肢部に大きく現れ, 暴露室入室90分後に1%の危険率の有意差があった.
    2) スカート着装とズボン着装による皮膚温の比較は, 椅坐作業 (R.M.R.1) を行っている場合, ズボン着装のほうが, スカート着装より, 有風時に皮膚温 (平均皮膚温・大腿部皮膚温・足背部皮膚温) の低下が大きく示され, 1%の危険率の有意な差があった.
    3) ズボン着装時に, 風速の増加との関連をみると, 風速1.0m/sec以上の場合に急激に皮膚温の低下がみられた.
    4) 被験者間の個人差については, 大腿部の皮膚温が, 風速1.0m/secの場合に, スカート着装およびズボン着装ともに大であった.また個人差は腰部の皮膚温が風速2.0m/secの場合, ズボンを着装しているときに最大であった.
    5) 主観評価は, 温冷感について実験の測定値を裏づけするものであった.
    6) 椅坐作業を行い, 足を動かしていないので, 被服内の空気の換気は少なく, スカートの着装は, 大腿部の空気の含有量がズボン着装よりも多いこと, ズボン着装のように, 身体の曲率の大きい部分を被覆する形態の場合は, 身体をとりまく環境の影響を受けやすく, 熱の絶縁性の効果が低くなることが実証された.
  • 川本 栄子, 上島 雅子, 渡辺 澄子
    1988 年39 巻1 号 p. 55-65
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    高校生の制服に対する意識を調査した結果, 次のようなことが明らかになった.
    1) 制服に対する実用的機能については, 生理衛生面では好ましくないが, 便利さではよいとしていた.制服の第一義的と思われる象徴的機能はあまり評価されていなかった.美的機能に関しては美しいと思われていなく, 新鮮味がなく, 着こなしが楽しめないと思われていた.規制に対する意識では, 高校生は非行防止にはなっていないと意識していることがわかった.また, 規則で定められているから着用するのがあたりまえとは思っているが, 違反した場合処罰されるのが当然とは思っていない.
    2) 制服に対する意識を弁別する要因は, (1) 制服の象微性を評価するか, しないか, (2) 制服があればよいと思っているか, どちらともいえないとはっきりした考えをもっていないかであった.
    3) 高校生の制服に対する意識の違いは, 高校生のもつ基本属性, 生活要因 (衣生活, 学校生活, 家庭環境) により差がみられた.これらのことから高校生の制服について考えるときは, 制服そのものを問題としてとり上げるのではなく, 高校生をとりまく生活および学校教育にわたる広い視点から考慮する必要があると思われる.
  • 大鶴 勝, 西村 公雄, 牧田 登之, 荒井 昌彦, 角田 隆巳
    1988 年39 巻1 号 p. 67-70
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    0.5%コレステロール負荷うさぎを用いてウーロン茶の血液成分に与える影響を検討した.コレステロール食と水を与えたものは, 基本食に水を与えたものより, いずれも脂質代謝関係 (総脂質, トリグリセリド, リン脂質, 総コレステロール, 遊離コレステロール, 遊離脂肪酸, カイロミクロン, VLDL, LDL, HDL, 過酸化脂質) の値が高かった.コレステロール負荷うさぎにウーロン茶を投与したものは, 投与しなかったものに比べて, ほとんどの成分で有意に減少した.
    なお, 肝機能および膵機能では, コレステロール負荷ウーロン茶投与の影響は認められなかった.
  • 斎藤 瑠美子, 勝田 啓子
    1988 年39 巻1 号 p. 71-76
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 鎌田 佳伸
    1988 年39 巻1 号 p. 77-80
    発行日: 1988/01/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 1988 年39 巻1 号 p. 87
    発行日: 1988年
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
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