栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
32 巻, 5 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 長谷川 忠男
    1979 年 32 巻 5 号 p. 267-275
    発行日: 1979/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 青山 頼孝, 芦田 淳
    1979 年 32 巻 5 号 p. 277-290
    発行日: 1979/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 女屋 光子, 渡辺 幸雄, 太田 富貴雄, 綾野 雄幸
    1979 年 32 巻 5 号 p. 291-297
    発行日: 1979/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    This experiment was conducted to examine the nutritive qualities of faba bean protein.
    The coefficient of in vitro digestibility was determined by the two methods using pepsin and trypsin. Digestibility of faba bean protein by pepsin was similar to that of casein, but it was significantly higher than that of broad bean protein. However, its digestibility by trypsin was lower than that of casein and significantly higher than that of broad bean protein.
    Trypsin inhibitor activity of faba bean protein was not so strong as that of soy bean.
    As compared to the provisional amino acids pattern reported by FAO/WHO in 1973, faba bean protein was found to be poor in S-containing amino acids, which were the first limiting amino acid. The amino acid score and the egg score of faba bean protein were 37 and 36, respectively.
    Protein efficiency ratio (PER) of faba bean meal group was 1.04±0.26, similar to that of broad bean meal group (1.45±0.12). By adding Met to faba bean meal, PER was raised to 2.88±0.27, close to the values of casein group (3.06±0.16) and of soy bean meal group (2.21±0.09). Biological value of faba bean meal group was found to be 72.0±3.4.
    The coefficient of apparent digestibility of faba bean meal group was 83.9±4.3%. It resembles to the value of broad bean meal group (82.9±1.3%), and was significantly lower than that of casein (96.4±0.5%).
  • 田代 操, 牧 善輔
    1979 年 32 巻 5 号 p. 299-304
    発行日: 1979/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1) 市販粟穀粒より粟粉および抽出たん白質を調製し, それらのたん白質の栄養価さらに粟粉へのアミノ酸添加の効果を検討した。
    2) アミノ酸分析および人工消化実験から, 粟粉は著しくリジン含量が低いのに対し抽出たん白質はバランスのよい必須アミノ酸組成を有し, また消化性も優れていることが示された。
    3) 幼若ラットでの成長実験では, 抽出たん白質はカゼインより高いPER, NPRを示したが粟粉は体重を維持させるだけの効果しか示されなかった。一方, L-リジン塩酸塩およびL-スレオニンを添加した粟粉は抽出たん白質と同様の高いPER, NPRを示し, 粟粉へのアミノ酸補足の有効性が明らかにされ。
    4) 成熟ラットを用いた実験において, 粟粉, アミノ酸添加粟粉および抽出たん白質の生物価あるいはNPUはカゼインの値とほぼ同等かそれ以上となり, 成熟期においては粟粉も十分価値あるたん白質源となりうることが示された。
  • 鈴木 和枝, 武藤 志真子, 橘 雅子, 秋山 房雄, 本吉 光隆, 池田 義雄
    1979 年 32 巻 5 号 p. 305-315
    発行日: 1979/12/10
    公開日: 2010/03/26
    ジャーナル フリー
    糖尿病の栄養指導をより効果的・効率的に行なうために, 栄養指導をうけた糖尿病患者154名を対象に指導効果を左右する要因を検討した。方法は最終指導時に患者がもちよる食事記録を点数化法で表現, これを指導効果判定の指標として, (1) 個人要因群, (2) 個人生活要因群, (3) 病歴・治療要因群, (4) 指導要因群の4群, 計20要因86項目 (表3) との関連を, 林氏の数量化理論I類と重回帰分析の手法により分析した。えられた成績は次のごとくである。
    1) 各分析により求められた重相関係数は個人生活要1) 各分析により求められた重相関係数は個人生活要因群が0.51と指導効果を左右する最大の要因群であった。次いで指導要因群, 個人要因群, 病歴・治療要因群の順に重相関係数は低下した。
    2) 数量化I類の成績のうち, なかでも指導効果を高めにくい要因としては, (1) 壮年者でしかも社会的には責任のある職種に従事する, (2) 日常生活面では初回指導の時点で生活時間が不規則で, 外食が多く, 欠食もあるという生活背景をもつ, (3) 体型的には肥満度が強く, また通院歴が長く, 食事は比較的高熱量の指示がなされているということがあげられた。すなわち, 以上の要因が加わるほど指導効果は期待しがたいということである。しかし指導にさいして, (1) 指導を3回以上うけるようにすすめる, (2) ただしこの場合, 指導は短期間 (1~1.9カ月) のうちに徹底させる, (3) 家族の者を指導に同席させるなどすることにより指導効果の高まる傾向が示された。なお, この成績は重回帰分析の予測式による指導効果検討においても再確認しえた。
    3) 指導要因群を除いた残りの3要因群の場合と, それを加えた4要因群との場合について重回帰分析を行なったところ, 前者の重相関係数は0.61, 後者が0.67と指導要因群を加えることにより予測率は高まった。
    以上の成績より, 糖尿病の栄養指導効果は患者の条件のみからは必ずしも予測できないが, 3回, もしくはそれ以上の指導体制をとることによりその効率が高まること, すなわちこれを指導期間からみると1~1.9カ月の経過観察によりその後の効果は予測できるといえよう。したがって家族が非協力的であり, しかも2カ月以上の指導によっても指導効果を認めない患者においては, その後の継続指導の効果も期待しがたく, これら患者の指導に当たっては別途の方法を考慮することが望まれる。また患者の個人生活的背景を改善するよう指導することも効率をよくし, 指導効果を高める上に欠かせない条件であるとの結論もえた。
  • 牧 善輔, 田代 操
    1979 年 32 巻 5 号 p. 317-320
    発行日: 1979/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    70%アルコール抽出により, 粟よりプロラミンを単離した。このたん白質はSephadex G-100でのゲル濾過によりF-1からF-4の4画分に分離することができたが, そのうち分子量約10万以上に相当するF-1, 4万~10万に相当するF-2が主要画分であると考えられる。アミノ酸分析からは, F-1, F-2の組成は非常に類似していることがわかり, これらが類似のポリペプチドより構成されていることが示唆された。非還元系でのSDS-ゲル電気泳動において, 粟プロラミンは分子量1万2千~7万6千にわたる少なくとも15本のバンドを示し, F-1はそのうち比較的高分子量域のバンドを, F-2は比較的低分子量域のバンドを示した。一方還元してS-シアノエチル化した試料の電気泳動では, これらはいずれも同一パターンを示し, 分子量1万2千と2万1千の二つのバンドしか示さなかった。
    以上の結果より, 粟プロラミンの主要成分をなすたん白質はいずれも基本単位として分子量2万1千と1万2千の2種のポリペプチドを有し, これらが鎖間SS結合により種々のポリペプチド重合体を形成し, さらにこれらが会合して巨大分子となっていることが示唆された。
  • 四十九院 成子, 吉田 恵子, 福場 博保
    1979 年 32 巻 5 号 p. 321-327
    発行日: 1979/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1) もやし原料豆である黒緑豆から, たん白性プロテアーゼインヒビターを抽出した。
    2) 粗インヒビターは強い耐熱性を有し, 中・酸性下における100℃, 10分間の加熱に対してはまったく安定であったが, この耐熱性はpH 8以上で急激に失われた。
    3) 24℃, 暗所での発芽によるインヒビター活性の経時的変化は, 発芽1日目で最高値を示し, その後しだいに減少した。
    4) 粗インヒビターはセリン酵素 (主としてトリプシン) に対して特異的に阻害し, ペプシン, パパインに対しては無効であった。
    5) 耐熱性のインヒビターを, 熱処理, 硫安沈殿, セファデックスG-100カラムクロマトグラフィーおよびDEAE-セファロースイオン交換クロマトグラフィーによって精製し, 電気泳動的に異なる3種のたん白性プロテアーゼインヒビターに分離した。分子量は3種ともゲル濾過法によって約13,500と推定した。
    6) 3種の精製プロテアーゼインヒビターは, トリプシンのみを阻害するものと, トリプシン, α-キモトリプシンをともに阻害する二つのタイプに分けられた。
  • 江澤 郁子, 岡田 玲子, 野崎 幸久, 尾形 悦郎
    1979 年 32 巻 5 号 p. 329-335
    発行日: 1979/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    本研究は, 近年問題とされている栄養と骨折についての基礎的検討を行なったものである。離乳直後のウイスター系雄ラットを用い, I, II, III群に分け, おのおの5日, 15日, 33日間コントロール食 (カルシウム0.47%, リン0.3%) で飼育し, その後各群を2分し, 一方に低カルシウム食 (カルシウム0.003%, リン0.3%) を30日間与え, 他方には引き続きコントロール食を与え比較検討し, 次のような結果を得た。
    1) 低カルシウム食ラットの体重増加は, 試験食期間最終の10日間で, I, II群において有意に抑制された (p<0.01)。
    2) 血清カルシウム濃度は1群の低カルシウム食においてのみ有意に低下した (p<0.01)。
    3) X線像における骨密度の減少は, 低カルシウム食投与の全群のラットにおいて認められた。とくにI群においてその差は顕著であった。
    4) 大腿骨の灰分量/乾燥重量, カルシウム含量/乾燥重量およびリン含量/乾燥重量は, I, II群の低カルシウム食で有意に減少した (p<0.01)。
    5) 大腿骨の破断応力, 破断変形, 破断エネルギーおよびヤング率から, 明らかに低カルシウム食による骨の折れやすさが認められ, とくにI群において顕著であった (p<0.01)。
  • 福田 栄子, 渡辺 雅美, 入谷 信子
    1979 年 32 巻 5 号 p. 337-340
    発行日: 1979/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ラットにショ糖だけ, あるいはショ糖と油を他の栄養素とは別の容器で与えたとき, 血清および肝臓トリグリセリドと肝グリコーゲン量は, 全栄養素を混合して与えた対照群にくらべて増大した。これらの群では脂肪酸合成系の酵素活性が有意に増加していたのでトリグリセリドの合成が増大したことが考えられる。ショ糖をデンプンでおきかえると, これらの現象はみられず, 肝トリグリセリド量に同様な現象がみられたにすぎなかった。ショ糖を別の容器で投与したときのようにもっぱらショ糖を摂取したときには, 脂肪の合成は多量に摂取したときと同じような効果があることが示唆される。
  • 1979 年 32 巻 5 号 p. 341-345
    発行日: 1979/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
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