栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
25 巻 , 4 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 奥 恒行, 細谷 憲政
    1972 年 25 巻 4 号 p. 315-321
    発行日: 1972年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    昭和46年7月上旬の2日間に東京都内青山墓地周辺に食事ならびに休息のために集まる個人タクシー41名, 会社タクシー141名について生活時間や食生活に関して面接調査を行なった。
    (1) 個人タクシー (月25日勤務) の生活リズムは24時間で, 1日3回摂食し, 日に1回6~8時間の睡眠をとっていた。
    (2) 会社タクシー (13日勤務) の生活リズムは48時間であり, 睡眠は2~3回に分けて14~16時間とり, 食事は勤務日に朝, 昼, 夕, 夜食の4回, 明け日に朝または昼食と夕食の2回摂取していた。
    (3) 会社タクシーにおいてはA勤務 (午前9時以前出庫翌朝午前2時頃帰社) よりもB勤務 (午前9時以後出庫翌朝午前10時頃帰社) の方が生活リズムは不規則であった。
    (4) 嗜好はあっさりしたものを好んでいたが, 一方, 卵や牛乳等のたん白性食品は大部分のものが毎日とっていた。
    (5) 個人ならびに会社タクシー運転手は自己の健康に留意しているものが多く, 睡眠については70%以上のものが注意を払っていた。
    (6) 現在の生活に不満なものが多く, 転職を希望するものが70%もあった。
  • 今泉 勝己, 菅野 道廣, 和田 正太
    1972 年 25 巻 4 号 p. 322-327
    発行日: 1972年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    雄白ネズミの各組織のグリセロ脂質の濃度およびその脂肪酸組成に及ぼす一夜絶食の影響について調べた。
    1) 肝臓では絶食によってリン脂質濃度の増加が観察された。他の組織ではこのような影響は認められなかった。
    2) 肝臓, 心臓, 腎臓および副腎のレシチンでは絶食によってリノール酸の占める割合の減少, アラキドン酸の占める割合の増加が共通の変化として認められた。
    3) 絶食によって睾丸のトリグリセリドでは, ドコサペンタエン酸 (ω6), 肺のトリグリセリドではオレイン酸の占める割合の増加が認められた。
    4) 脂肪組織のトリグリセリドでは, 絶食によってリノール酸の占める割合の減少が認められたが, 血漿の遊離脂肪酸の組成には絶食区および対照区間で有意の差は認められなかった。
  • 平沢 芙美子, 下垣 玲子, 時田 昭枝, 深川 卯子, 小池 五郎, 吉川 春寿
    1972 年 25 巻 4 号 p. 328-332
    発行日: 1972年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    低脂肪 (コーンオイル1%) 条件で高糖質食 (デン粉, グルコース, フルクトース, 蔗糖74%) を雄白ネズミ (70~90g) 40匹に90日間与えた場合の血清ならびに肝臓の脂質含量を観察するとともに, 肝フルクトキナーゼ活性についても測定した。
    その結果, 体重増加は, フルクトース群, 蔗糖群が他群より少なかったが各臓器 (肝臓, 心臓, 腎臓, 脾臓) の体重に対する比率は蔗糖群, フルクトース群で大きかった。また肝臓中の成分については, トリグリセリドおよび総コレステロール濃度は, デン粉, グルコース群で高く, リン脂質濃度はフルクトース群が高値を示した。血清中の成分については, トリグリセリド濃度では蔗糖群が他群より少し高値を示し, 総コレステロール濃度は蔗糖群が他群より高値を示した。肝フルクトキナーゼ活性は各群間における有意差は認められなかったが, フルクトース群が他群より高い傾向を示した。
    以上の結果から, 肝臓のトリグリセリドおよび総コレステロール濃度が予想に反して, フルクトース, 蔗糖群で低値を示したのは飼料中の脂肪量が少なかったためと脂肪源としてコーンオイルを用いたためと考えられ, フルクトース投与に際して脂肪源として用いられる脂肪の種類と量が肝臓の脂質に対して何らかの影響を及ぼすものと考えられる。また, フルクトースまたはトリグリセリドの代謝は, 用いられる白ネズミの年齢により異なるのではないかと思われる。
  • 南出 隆久, 緒方 邦安
    1972 年 25 巻 4 号 p. 333-338
    発行日: 1972年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    トマト果実の含有脂質とその役割に関する研究の一環として今回は, 果実を樹上で成熟させたものと, breaker (催色期) の時期に収穫し, 20℃下で追熟, 貯蔵させたものとで, 脂質含量ならびにその組成がどのような消長を示し, どのような相違を示すかについてリン脂質を中心に比較検討した。
    (1) カロチノイド類, 全酸量, 糖度などは, 樹上成熟果のものが高い値を示したが, クロロフィル, 硬度は, 樹上成熟果, 追熟果では明らかな相違はみられなかった。
    (2) トマト果実の脂質として, 中性脂質, リン脂質, 糖脂質などが存在する。成熟に伴う脂質含量の変化は, 樹上成熟では総脂質は増加し, リン脂質はほとんど変化しないが, 貯蔵, 追熟した果実では総脂質, リン脂質ともに減少する傾向がみられた。また, リン脂質のうち, おもなph. choline, ph. ethanolamine, ph. inositolの含量変化を調べてみたところ, 樹上成熟果では三者ともほとんど変化なく, 大体一定であった。一方, 追熟果では, ph. choline. ph. inositolが減少し, ph. ethanolamineが逆に増加することが認められた。
    (3) 総脂質の構成脂肪酸においては, 樹上成熟果, および追熟果とも, 成熟, 追熟が進むにつれて不飽和脂肪酸が増加したが, リン脂質の脂肪酸組成は, ph. ethanolamine, ph. cholineでみられたように, 樹上成熟果では不飽和脂肪酸が増加するのに対し, 貯蔵追熟果では不飽和脂肪酸が顕著に減少することが認められた。
  • 西田 妙子, 晴山 信一
    1972 年 25 巻 4 号 p. 339-342
    発行日: 1972年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    われわれは生体試料中のヨウ素定量法の確立を目的として本研究を行なった。試料はZakらの塩素酸試薬で分解したが, 分解管として内径16mm, 長さ90mmの試験管を用い, アルミニウムブロック中で190~195℃まで加熱した。分解管はそのまま比色定量に用い, 分解溶液中のヨウ素を硫酸第二セリウムアンモニウム亜ヒ酸に作用させ, その接触反応による退色程度を, 360mμで測定した。比色定量の試薬は, RodgersらおよびBenottiらに基づいたが, 塩化ナトリウム試薬を用い, 組成を変えてみたところ, 0~90mγまでほぼ直線を示す検量線を得た。共存イオンの影響は, Sandellらが詳細に報告しているので, 生体内に含まれるその他のイオンについて検討したところ, 生体試料中に含まれる程度の量では, ほとんど影響がなかった。この方法を, 血清, 尿, 甲状腺, 飼料および糞に適用し, ヨウ素の回収実験を実施し, 回収率94.7~106.9%, 相対標準偏差は±3%であった。以上の結果から, 本法は既往の方法より分析時間が短縮され, 定量範囲, 精度についても好結果が得られるので, 生体試料中のヨウ素定量に適用できる。
  • 兼松 弘, 守瀬 恵美子, 新谷 いさお, 今村 正男, 松本 晃, 勝井 五一郎
    1972 年 25 巻 4 号 p. 343-348
    発行日: 1972年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    The antioxidant acitivity of synthetic tocopherol (α-T), natural mixed tocopherols concentrate (m-T) and butylated hydroxyanisole (BHA) have been investigated for various types of margarines; soft and hard types with or without skim milk, respectively.
    Margarines were preserved at 5°C, 25°C for 6 months and compared with development of acid value (AV), peroxide value (POV) and remaining ratio of β-carotene, vitamin A (V.A) and α-tocopherol. Margarines containing skim milk and preserved in cooler place (5°C) were stable for 6 months without antioxidant. However, preserving them at 25°C, hard type margarines were more stable than soft type ones. Those added with skim milk (1.6%) showed relatively high antioxidative effect.
    m-T and BHA showed nearly the same antioxidant effect, but α-T showed slightly lower effect than these former two.
    The synergistic action for antioxidative effect was observed between skim milk and other antioxidants. The higher POV and AV, the lower the remaining ratioes of β-carotene, V.A, and α-T were. The degradative ratio of β-carotene and V.A, was recognized to be the same but that of α-tocopherol was higher than the former nutrients.
  • 藤本 健四郎, 進藤 成範, 金田 尚志
    1972 年 25 巻 4 号 p. 349-352
    発行日: 1972年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ソラマメサヤのフェノラーゼの性質およびCO処理によるソラマメサヤの酵素的褐変の防止について検討し, つぎの結果を得た。
    (1) 至適pHは4.0付近にある。
    (2) 数種のポリフェノールを基質として活性を比較するとすべてのo-ジフェニールは酸化されL-dopaを基質とする場合, もっとも活性が高い。
    (3) 至適温度は12℃付近である。
    (4) フェノラーゼは一酸化炭素処理によって完全に不活性化される。ソラマメサヤの褐変は一酸化炭素の処理時間を選べばかなり防止できる。
  • 新山 喜昭, 藤田 美明
    1972 年 25 巻 4 号 p. 353-355
    発行日: 1972年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    Overlaps of glutamine and asparagine with threonine in aminogram were proved when the samples prepared by the Stein and Moore's procedure were analyzed with Technicon amino acid analyzer by means of gradient elution technique.
    A simple procedure was developed to remove these acid amides. Biological samples for amino acid assay, prepared by routine procedure, were dissolved in citrate buffer (pH 2.2) and heated at 120°C for 15 minutes. This procedure results in the conversion of asparagine into aspartic acid and of glutamine into ninhydrin-negative pyrrolidone carboxylic acid. The heated samples are could be served for analysis without any further treatment. Precautions have to be taken to keep the strict heating conditions, otherwise glutamic acid in samples also converts into pyroglutamic acid.
  • 多田 稔
    1972 年 25 巻 4 号 p. 356-358
    発行日: 1972年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    香川県の郷土料理の一つであるしょうゆまめにつき, いり加減と, それによる成分および消化率の変化ならびに嗜好調査につき検討した。その結果, 加熱時間が長くなるにつれて減少したのは, 水分, 粗脂肪および水溶性窒素であり, 反対に増加したものは, 酸価およびプロテアーゼーによる人工消化率であった。
    嗜好調査では, 15分間いって作ったしょうゆまめが良かった。
  • 五島 孜郎, 沢村 経子, 関 博麿
    1972 年 25 巻 4 号 p. 359-361
    発行日: 1972年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    日本人日常食の灰化試料25点について, ミネラル5種を測定した。
    試料25点の全平均値はCa: 0.57g, P: 0.93g, Mg: 0.19g, K: 1.95g, Na: 4.95gとなり, 成人1人1日当りの各ミネラルの摂取量は不足状態にあるとはいえずまた従来よりいわれてきたようなP摂取過多の考えはすてられるべきものと考える。
feedback
Top