栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
30 巻 , 5 号
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  • 石川 榮治
    1977 年 30 巻 5 号 p. 241-248
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 黒田 学
    1977 年 30 巻 5 号 p. 249-258
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    ひとびとの食習慣の形成とそれに伴う栄養摂取上の問題を考えるうえで, 食に関連するタブーと俗信とを理解する必要があるとの観点に立ち, 宮城県食生活改善推進員実践活動報告会におけるS町T部落の事例発表を契機として, 本研究が企画された。
    1) S町は面積約45km2, 人口7,827, 第1次産業就業者割合約53%の町であるが, 5年前から宅地造成や企業の誘致に努めている。T部落は人口230, 世帯数43のうち42世帯が農業を営んでいる。部落自治会や食生活改善をはじめ, 地域活動は活発に行なわれている。
    2) 昭和50年6月, 部落の住民等22名に対し面接調査を行なったところ, 爪の割れた動物の飼養のタブーが部落一円に現存するほか, 一部の区域には長ねぎ類の栽培のタブーもみられた。これらのタブーは神とかかわったものとして認識されていたが, 摂食には関係がないとされていた。このほか, 戦後になって再燃したこと, およびT部落にのみ限局していたことを明らかにした。
    3) 昭和50年11月, S中学校生徒に対し, すききらいの程度, 日常の喫食頻度, 最近7日間の実喫食回数および自家生産食品の需給状況について, 50品目の食品に関して質問紙調査を実施した。農村地区から通学する228名の回答について, それぞれ95%および99%信頼区間を求め, それとT部落から通学する9名の回答を比較することにより, 全体のなかでのT部落の位置を求めた。自家生産食品の需給状況を除いた3項目の調査をとおして, 頻度等の多い側で有意の偏りがみられた12品目の食品のうち, 5品目は飼養のタブーや栽培のタブーに関連の深い食品であったが, 逆に頻度等の少ない側で有意の偏りがみられた3品目のなかには, タブーに関連の深い食品は見当たらなかった。つまり, T部落の中学生は, タブーに関連の深い食品を, むしろ積極的に好み, かつ, 多くたべていることになることを示した。
  • 飯泉 久子, 細見 弘, 竹崎 京子, 雨宮 武彦
    1977 年 30 巻 5 号 p. 259-266
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    老年病の発症と進展に及ぼす食生活の影響を, 多変量的に解析する試みの一つとして, 食生活現象の客観的測度と考えられる 「食物」 摂取量から, 食物消費構造を把握することを意図した。
    対象は, 神戸市に居住する老年病予防長期医学プロジェクトの昭和49年度メンバー95名である。
    まず, 食品を24食品群に分類し, これに食習慣を示す4調査項目を加えた28項目について基礎的統計量すなわち, 各食品群の3日間平均摂取量のヒストグラム, 平均値, 標準偏差, 変動係数を求めた。
    その結果, 食品群を集団での摂取状況から, 以下のように3群に分類した。
    1) 主流食品群 (main food groups) : 変動係数が小さく, 正規型に近い分布を示すもの。
    2) 支流食品群 (secondary food groups) : 変動係数が100%前後の値をとり, 指数型に近い分布を示すもの。
    3) 細流食品群 (accessory food groups) : 変動係数が大きな値をとり, 摂取量の頻度が高いもの。
    以上, 主流, 支流, 細流の3食品群は, 食物消費構造解析の定性的指標として用いることができると考えられる。 すなわち, 集団の食生活は, 主流食品群で, 個人の食生活は, 支流ならびに細流食品群で特徴づけられる。
  • 飯泉 久子, 細見 弘, 雨宮 武彦
    1977 年 30 巻 5 号 p. 267-273
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    摂取食品群など28項目間の単相関, 偏相関および重相関関係が認められるものを基礎に相関モデルを構成した。
    この相関モデルから対象集団である老年病予防長期医学プロジェクトの成員95名の摂取食品群間の相関構造を全体および性別に考察した。
    1) 全体構造は, 米, 漬物群以下, 8つの「食品族」から構成され, 多様な都市の食物消費構造をもつものであると考えられる。
    2) 性別にみた摂取食品群間の相関構造は, 男性側の特徴が外食ならびに酒の「食品族」にあり, 女性側の特徴は, 種実, 乳製品以下, 細流食品群1) の組合せにみられる家庭型の面と酒, 紅茶・コーヒー, 栄養剤, 外食の「食品族」にみられる外型との二面性に認められる。
    3) 相関モデルは, 食生活のタイプあるいは食事パターンを表現するものであり, 食物消費構造解析上, 有用な指標となる。
  • 長 修司, 山本 匡介, 井手 隆, 菅野 道廣
    1977 年 30 巻 5 号 p. 275-281
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    本研究では食餌トコフェロール (Toc) がラットの肝臓および血漿脂質におよぼす影響を飼料中の糖質の種類 (グルコース, シュークロースあるいはフラクトース) を変えて調べた。ウィスター系の雌雄ラットを自由摂食で2週間飼育した。dl-α-トコフェリル酢酸を実験条件に応じて, 異なった3つのレベル (A, BおよびC群) で飼料に添加した。
    1) 血漿のコレステロールおよびトリグリセリドレベルは食餌Tocを増すことによって必らずしも低下しなかった。フラクトース食実験の一部では, Toc量の増加につれて肝臓トリグリセリドの蓄積が抑えられた。
    2) 食餌糖質にシュークロースあるいはフラクトースを用いた実験のほとんどで, Toc補足によって肝臓のアラキドン酸の占める割合が, 他の高度不飽和脂肪酸におけるよりも顕著に変化した。
    3) 食餌Tocによる血漿および肝臓脂質の変化はフラクトース群で最も著明であった。
    4) 以上の結果から, 血漿と肝臓脂質におよぼすTocの効果は食餌中の糖質や他の成分あるいは実験動物の体重や性差によって異なることが明らかである。
  • 松本 恵子, 一寸木 宗一, 浜倉 大全, 前川 昭男, 鈴木 隆雄
    1977 年 30 巻 5 号 p. 283-289
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    煮熟乾燥オキアミ貯蔵中の褐変について酸化脂質と窒素化合物との反応に着目, 酸化脂質に由来する褐変物質生成過程を推定し, 煮熟乾燥オキアミからVBN区, Non-VBN区を調製し, これらの区分と酸化オキアミ油メチルおよび酸化リノール酸メチルとを反応させ生成した変色物質の溶解性, 両区分の変色への影響およびケイ光強度, さらに変色反応後の酸化脂質の過酸価物価, カルボニル価およびTBA値の経時的変化を検討した。
    1) 酸化脂質の変色はVBN区, Non-VBN区の窒素量に影響され, 430nmにおける吸光度はF-1において最も高い値を示した。
    2) 各4区分のケイ光強度の経時的変化は48時間, 72時間において増大することが明らかとなり, また72時間反応後の各4区分のケイ光強度を比較検討した結果, F-1はF-2の約50倍, さらにF-3, F-4の約500倍の高いケイ光強度を示した。
    3) VBN区, Non-VBN区における過酸化物価, カルボニル価, TBA値は変色物質の増加に伴い72時間まで増加する傾向が認められたが, Non-VBN区は各測定値とも, VBN区に比較して高い値を示した。
  • 梶本 五郎, 吉田 弘美, 芝原 章, 山庄司 志朗, 古武 弥人
    1977 年 30 巻 5 号 p. 291-296
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2010/02/19
    ジャーナル フリー
    Try代謝産物の脂質に対する抗酸化性について, AOM, オーブン試験, DPPH法および重量法試験などで検討した。
    1) Tryならびにその代謝産物の抗酸化性は, AOM, オーブン試験の結果では3-OH-An. A. が最も高く, ついで, 5-OH-An. A, NAD, Alaなどで, An. A, Try, Ky. Aなどはほとんど認められず, Kyn, Try. Amでは, むしろ酸化促進性を示した。
    2) 5-OH-An. Aは低濃度 (0.003%) でも高い抗酸化性を示し, その抗酸化力は既存のBHAおよびTocとほとんど同じであった。
    3) 3-OH-An. A, 5-OH-An. A, Alaの三種混合系ならびにAla-NADの2種混合系の抗酸化力は, それぞれの単一系よりも高く, いわゆる相乗効果が認められた。
    4) Tryおよび5-OH-An. AにTocを混合させた場合, 抗酸化性に著しい相乗効果が認められた。
    5) 5-OH-An. Aの熱安定性は, 短時間の加熱時にはBHAおよびTocにくらべすぐれていたが, 長時間加熱ではむしろ劣った。
  • 森 文平, 斉藤 進, 小島 和美
    1977 年 30 巻 5 号 p. 297-301
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2010/02/19
    ジャーナル フリー
    The investigation was carried out in order to clarify the reason for the reduction in nutritive value of browned protein, by using casein as a model protein. In a previous report, we found ε-N-deoxyfructosyl-lysine as an absorption delayed material in the small intestinal content of rats using browned 14C-lysine labeled casein which was prepared under a mild condition (37°C and R.H. 70%). This study was performed to elucidate the change in amino acid composition of casein browned by amino-carbonyl reaction with glucose under the mild condition, and to determine the protein efficiency ratio (PER) and digestibility of browned casein with or without supplementary lysine. As a result, PER of browned casein was decreased, but it was recovered to the control level by addition of the equal amount of lysine to that lost by browning reaction. Therefore, the limiting amino acid of browned casein was assumed to be lysine. As the true digestibility of browned casein was not decreased, it was suggested that the reduction in its nutritive value was mainly due to the conversion of lysine in browned casein to ε-N-deoxyfructosyl-lysine, which remains in the small intestine as an absorption delayed material.
  • 高橋 佳代子, 小池 五郎
    1977 年 30 巻 5 号 p. 303-306
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) Stevensonらの方法に従って, ラット尿よりFMS-1Aを分離した。
    2) FMS-1Aをラット腹腔内に注射したところ, 体重が減少し, 摂食量および摂水量が低下した。
    3) FMS-1Aはたん白質あるいはそれに関連のある物質であろうと予想されるが, その食欲抑制効果は抽出後室温に10日間放置した後にも失われず, 比較的安定性の高い物質であることが認められた。
    4) 尿にアルコールと安息香酸を加えてFMS-1Aを沈殿させるのではなく, 限外ろ過法を用いてラットの尿を濃縮したところ, 分子量5, 000の膜で濃縮された画分にFMS-1Aと同様な食欲抑制効果がみられた。
  • 松浦 栄一, 青木 喜代子, 平野 隆司, 山田 幸二, 河原 裕憲
    1977 年 30 巻 5 号 p. 307-311
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    たか菜漬ならびにたか菜漬より分離したフェオホーバイドaの給与によって起こる白ネズミの光過敏症の機構を明らかにするため, 赤血球に対する光力学的作用をin vivo, in vitroの条件で検討した。
    1) 白ネズミに10%たか菜漬添加飼料を2日間給与したのち, 照度2万luxの可視光線下で飼育すると3時間~5時間30分で死亡した。
    2) 5%たか菜漬添加飼料を給与し, 1日5時間光照射し, 2日間飼育した白ネズミでは血液中の赤血球数の減少, ヘマトクリット値の著明な低下が観察された。
    3) たか菜漬より分離したフェオホーバイドaを0.125μg/ml~0.5μg/mlの濃度になるように赤血球遊液に加えた場合, 暗所においては, 溶血を示さないが, 可視光線の照射できわめて強い溶血を示した。あらかじめ光照射したフェオホーバイドaの赤血球に対する光力学的作用は低下した。
  • 佐藤 文代, 水沼 俊美, 岸野 泰雄, 奥田 拓道
    1977 年 30 巻 5 号 p. 313-316
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) コーンオイル, 牛脂投与群においてともに脂肪肝を認めた。この脂肪肝の発現には, 投与した食餌の脂肪酸パターンのちがい (不飽和, 飽和脂肪酸のちがい) というよりは, 投与脂肪量が関与しているのではないかと思われる。
    2) 40%コーンオイルの12週間投与では, 血清GPTが上昇し, 軽度の肝障害を認めた。牛脂の12週間投与では血清GPTに変動を認めなかった。
    3) 肝の過酸化脂質は, 対照群にくらべ, コーンオイル, 牛脂群でともに, 有意に上昇していた。しかもコーンオイル投与群で一番高い値をえた。
    4) コーンオイル投与ラット肝の光顕所見では, 大小不同の脂肪滴が観察されたのに対し, 牛脂投与群の脂肪滴は一般に微細であった。
    5) コーンオイル投与群における軽度の肝障害の原因の一つとしては, 過酸化脂質の上昇, 巨大な脂肪滴の異常な蓄積ということがらが関与しているのではないかと推測する。
  • 鈴木 隆, 野中 真弓, 清沢 功, 小笠 勝啓
    1977 年 30 巻 5 号 p. 317-322
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    精製牛乳ラクトフェリンを用いて調製した兎抗血清により, 各泌乳期ごとの牛乳ラクトフェリン含量を測定した。さらに, 同一試料中の窒素分布ならびに鉄含量についても測定し, ラクトフェリン含量との相関性について検討したところ, 次の結果を得た。
    1) 牛乳中のラクトフェリン含量は, 初乳 (n=14), 移行乳 (n=7), 常乳 (n=37), 末期乳 (n=2) において, それぞれ, 80.9±45.0, 54.0±21.7, 40.4±25.0, 445mg/100mlであった。
    2) 牛乳の窒素分布は, 全窒素, カゼイン態窒素, 乳清たん白態窒素, 非たん白態窒素のいずれも, 初乳に多く, 移行乳で減少し, 常乳でほぼ一定となった後, 末期乳で再び増加する傾向を示した。 初乳と末期乳は, 乳清たん白態窒素の全窒素に占める割合が大きく, 互いに類似した窒素分布を示した。
    3) 牛乳中の鉄含量は, 初乳 (n=14), 移行乳 (n=7), 常乳 (n=34), 末期乳 (n=2) でそれぞれ, 177±123, 92±43, 53±14, 73μg/100mlであった。
    4) ラクトフェリン含量と乳清たん白態窒素との間に有意な相関性が認められた. また, ラクトフェリン含量と鉄含量との間には, 初乳と末期乳を除いた場合にはわずかに相関性が認められたが, 常乳のみでは, ラクトフェリン含量の多少にかかわらず, 鉄含量はほぼ一定の値を示した。
  • 阿部 達夫, 橋詰 直孝, 井形 昭弘, 高橋 和郎
    1977 年 30 巻 5 号 p. 323-328
    発行日: 1977/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
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