栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
15 巻 , 5 号
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  • 支倉 さつき, 林田 紀代子, 船岡 和子
    1963 年 15 巻 5 号 p. 348-352
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    糠味噌床の香味の向上と栄養学的意義の向上を目的として, 糠味噌床に脱脂大豆の混入と放線菌プロテアーゼの利用とをこころみに。本報は, まず基礎的実験を三角フラスコ内で行なった結果, 次の事項を認めた。
    1) 放線菌プロテアーゼの作用効果は, 米糠基質に対しても効果的であるが, それにもまして, 脱脂大豆混入の米糠基質に対した方が大で, 生酸度, 可溶態窒素, アミノ態窒素の増加量が大であることがわかった。米糠への脱脂大豆混入は, 基質そのものの蛋白強化ともなり, 放線菌プロテアーゼ添加と相俟って糠床熟成の促進に大いなる効果を示した。
    2) 放線菌プロテアーゼ添加量は, 基質10g当り, 0.2-1mgを妥当と認めた。また脱脂大豆は, 米糠に対して等量でよいことを知った。家庭の糠味噌床において, プロナーゼおよび脱脂大豆の利用は価格の点からも実用化の可能性を見出した。
    3) 作用温度は, 30℃前後でも有効である点から, 放線菌プロテアーゼの利用は容易であることを明らかにした。
  • 支倉 さつき, 林田 紀代子
    1963 年 15 巻 5 号 p. 353-357
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    実際の糠床基質の熟成および質的向上に関して次の事項を認めた。
    1. 脱脂大豆混入は糠床の蛋白質強化の上からも味覚の上からも効果的であった。
    2. プロテアーゼ添加は糠床の熟成を促進し, 脱脂大豆の添加と相俟って糠床を質的に向上させることができた。
    3. プロテアーゼと共に乳酸菌製剤の添加は, 糠床の熟成促進およびにおいの点から, もっとも効果的であることを認めた。
  • 松岡 洋子
    1963 年 15 巻 5 号 p. 358-361
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    N. crassa 1 Aに由来するビタミンB1要求性変異株N. crassa9185を用いて天然試料中のビタミンB1定量を試みた。本菌は既報の様にB1完全分子にのみrespondしその構成分子であるOMPやThにはrespondしない。すなわち本菌はPyrimidine部分とThiazole部分とからB1を合成する道程の酵素活性が遺伝的に障碍されていると考えられる。その遺伝的性状は安定で測定操作中に原栄養型に復帰することはない。現在までピタミンB1の定量には主としてLactobacillusfermenti, Streptococcus salivaricvs が使用されておりその他Phycomyces blakesleenusStaphylococcus aureusも用いられることがある。しかしそれらの培地組成は一般に非常に複雑であるか, B1構成分子の同時存在により測定値が変動するなど従来の化学的な方法にくらべ必ずしも優れているとはいえない。これに反しN. crassa9185を用いる著者の方法は培地組成が簡単で, 特別の器具を要せず, 一定の条件下で培養する限り蛍光定量値に信をおけない程度の微量のB1でも再現性に富む測定値が得られた。更に本菌は生体内におけるB1活性型である, TDPやTMPにもB1と同程度にresponseを示すのでその測定値は従来の蛍光定量法による総B1値と理論的に一致すべきである。ただし本菌のB1付燐体に対する活性はそれらが直接利用されるものか, 一応脱燐酸化した後活性を示すのかは明らかでない。
    本法を用いて米および牛肝臓中のB1定量を試みたところ回収率はそれぞれ111, 85%で, かつその測定値は結合型B1含有比率の高い牛肝臓では化学的測定法による総B1値と一致することがたしかめられた。微生物学的定量法を用いることによりThiochrome反応は陰性であるが生物活性のあるB1誘導体の存在やB1の生物活性に影響をおよぼす物質の存在等を見出す可能性がある。したがって本法による測定値が化学的定量法による測定値よりはるかにたかくでたばあい, または回収率が100%をこえたばあいには特に注意を要する。これらの点を考えあわせると本法は一般試料中のB1測定のみならず種々の食品の調理科学的な栄養価変動についての研究にきわめて有用なものと考えている。
  • 小柳 達男, 晴山 信一, 菊池 亮介
    1963 年 15 巻 5 号 p. 362-364
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    (1) 白米を3回水洗することによりB1の90%, PaAの60%, B2の50%およびコリンの40%が失なわれた。
    (2) 水洗白米を配合した飼料にB1, B2, B6およびナイアシンを補なってもこれを与えたネズミの発育は未水洗米飼料に劣り血圧は上昇する。上記ビタミンとともにPaAを補なうとはじめて発育, Naの排泄能力は大部分回復し, 血圧も未水洗米のものと等しくなった。
    (3) 白米消費地帯に高血圧患者が多い原因の一つは白米を水洗するためビタミンB類の不足が起き易いためであろう。
  • 飯田 稔, 中瀬 花子
    1963 年 15 巻 5 号 p. 365-368
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    The contents of sodium, potassium and calcium in common animal foodstuffs; fish, meats, milk, eggs and their preparations were determined and compared with the values in the literature.
    Sodium contents were found to be 50 to 100mg per 100g in most of the samples, though the values greater than 100mg per 100g were also found in severalcases.
    Potassium contents were mostly 200 to 300mg per 100g. The values were slightly lower in eggs and milk, and were definitely lower in their preparations possibly due to the loss during the processings.
    Calcium contents were relatively higher in small fish, shellfish, egg yolk, milk and their preparations, while they were under 20mg per 100g in other fish.
    Most of the sodium values were not in agreement with those found in the literature. The values given in the literature varied greatly according to the authors. The results on meats and eggs found by the authors were consistent with the values of Sherman. The values for potassium did not always coincide with the values in the conventional food composition tables, but those for calcium were fairly in agreement.
  • 飯田 稔, 中瀬 花子
    1963 年 15 巻 5 号 p. 369-373
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    Contents of sodium, potassium and calcium in vegetable foods (cereals, pulses, potatoes, fruits, vegetables and their preparations) were measured and compared with the values found in conventional food composition tables.
    Except for some vegetables and seaweeds the sodium contents were found to be smaller than l0mg per 100g, excluding the preparations to which sodium chloride had been added. They were generally lower than those in animal foodstuffs.
    The contents of potassium varied widely among the foods. Generally, they were more than 1000mg per 100g in seaweeds. They were the highest values in this experiment, followed by the values for potatoes, 400 to 500mg per 100g. They were relatively low in most of the cereals, fruits and vegetables, 100 to 200mg per 100g.
    Generally, the calcium contents were higher than in animal foods, mostly over 30mg per 100g in most of the vegetable foods. Some pulses and seaweeds were found to contain over 100mg per 100g.
    Compared with the values given in conventional food composition tables, sodium contents coincided fairly with those of Sherman but they were generally lower than those given in The Tables of Food Composition in Japan, edited by Kokumin Eiyo Shinkokai in he National Institute of Nutrition. Potassium and calcium contents coincided fairly well with those given in the conventional tables.
  • 重久 剛
    1963 年 15 巻 5 号 p. 374-376
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    Self-selections of starch, olive oil, casein, cod-liver oil and dry yeast in the albino rats were observed.
    Summarizing results obtained in the present experiment, individual differences among feeding patterns of rats were noted but periodical fluctuations were small within individual rats.
    These findings seem to show the feeding habit, but rather they look like the outcomes of preferences of the individual subjects. Discussing the results as to inter-nutrients relations, each subject ingested 11-61% of carbohydrate, 10-31% of fat, 14-45% of protein, 0-2.4% of cod-liver oil and 1.3-4.2% of dry yeast in relation to total ingestion.
    So that the ratio of ingestion in the present result fairly corresponds to the standard diet of rats. Therefore, it may not be conceivable that the deficiencies of nutrients are elicited by the self-selections of diets.
    However, further investigations are necessary to confirm whether the present feeding patterns coincide with physiological needs of animals and then hygienically reasonable for each animal or not.
  • 重久 剛
    1963 年 15 巻 5 号 p. 377-379
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    In the self-selections of inorganic salts, selection patterns varied markedly individually as were found in organic nutrients.
    A constant selection pattern was not found in the mean selections of the rats throughout the experiment, and then individual differences were noted.
    However, mean selection of 5 days of individual animal showed that each animal maintained a constant selection in the individual manner throughout the experiment.
    Larger fluctuations were observed among animals in th selections of inorganic salts as compared with those of organic nutrients.
  • 広野 治子, 有山 恒
    1963 年 15 巻 5 号 p. 380-381
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    食餌中の蛋白レベルを前回の10%よりさらに昇げ米粉にゼラチン, グルテン並びにカゼインを混合し, シロネズミを飼育した結果3蛋白を6%ずつ米粉と混合した群が最も大きな体重増加を示した。ゼラチン18%を米粉と共に与えた場合米粉のみの体重増加よりむしろ劣りゼラチン米粉混合による改善効果がみられなかつた。蛋白源を異にする各試験群の血清コレステロール値はカゼイン米粉混合群が低下しているが, 他は大きな差違を示さず体重増加との関連性がみられなかつた。血清コレステロール値は食餌中にカゼインのような良質の蛋白が多量に含まれた場合に低下するものと考えられる。
  • 梶本 五郎
    1963 年 15 巻 5 号 p. 382-387
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    1. 2l入の鉄鍋中に1lの大豆油を入れ, 鯨肉 (10cm2厚さ1cm) を1日1回, 170℃で油揚げを行ない, 揚げの回数を5回, 12回, 20回とし, 着色度合の異なる揚げ油を調整した。それぞれの着色の異なる油に含まれる窒素量は0.01%, 0.015%, 0.02%で鉄は, 0.4mg%, 0.70mg%, 2mg%, ピロール環物量は10-5モル, 10-4モル, 10-4モルであった。これらの揚げ油について, AOM法で安定性を求めると, 12回揚げ油と20回揚げ油は安定性よく, 5回揚げ油は逆に安定性が悪かった。
    2. 揚げ油の安定性のモデル試験として, 揚げ油中に検出したと同様な物質を使用するため, 便宜上, α-グロビン, ピロール, 鉄粉, 鯨油を選び, それぞれを大豆油に添加し, AOM法で安定性を調べた結果, 単一, 2種混合および3種類の混合添加では, 酸化防止効果なく, むしろ酸敗を促進させた。ところがグロピン0.1%, 鉄粉0.01%, ピロール10-3モル, 鯨油1%の4種の混合添加では, 過酸化物価は非常に低かった。
    3. 以上のように安定のよい揚げ油および4種類混合添加油も, 170℃で2時間加熱すれば, かえって安定性は低下した。
  • 檀原 宏, 藤山 玲子
    1963 年 15 巻 5 号 p. 388-391
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    1958年産の水稲“うるち”2点, および59年産陸稲“もち”1点につき, 主としてその玄米を対象に, 90Sr含量 (μμc/kg), 90Sr濃度 (90Srμμc/g Ca) の分布を測定した。
    玄米は搗精機によって白米と糠とに分け, 糠はさらに搗精時間を基準として外層部から内層にかけてI-Vの区分に分画した。これに加えて, 59年産の稲は茎葉 (稲わら), 種皮 (もみがら) をも測定した。その結果,
    (1) 玄米中の90Srは糠部に多く分布し, 白米とするとかなり減少する。そして, 糠では外層より内層に向かって減少してくる。ただし量的には外部環境 (例えば大気中の90Sr濃度) によって変ってくるが, 傾向としては変らない。
    (2)“稲わら”や“もみがら”の汚染度は玄米に比べて高かった。
    (3) 米の場合, 食品としては精白度を高めることによって90Srの量を減少させることができる。その反面, 濃厚飼料としての糠, 粗飼料としての“稲わら”にはそれだけ90Srが増加するので, その対策には意を用いねばならない。
  • 井上 伊造
    1963 年 15 巻 5 号 p. 392-397
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    初期腐敗松茸にフェニルエチルアミンおよびヒスタミンが, また強度腐敗松茸にチラミソが生成することを認め, これらを分離した画分と標準アミンを対照に比較して動物実験を行なった結果は, 何れもよく似合った症状を呈した。またヒスタミンとフエニルエチルアミンの混合を注射すると興奮の後, 激しい症状が現われ, 遂には蹲まるようになり, 呼吸頻数を経てから吸気性深呼吸困難に陥り昏睡状態から斃死するが, 死亡しないものの回復は極めて速やかであることを認めた。堀尾, の報告によればヒスタミンの致死量はビタミンB6の関係が顕著でB6投与群で, 800~1, 000mg/kg, B6欠乏群で200~400mg/kg, チラミンの致死量は800mg/kg (ただし何れも腹腔内注射), また中村の報告ではヒスタミソの致死量はMLD5mg/kg (ただし静脈内注射) であるが, 皮下注射の詳しい報告は知らない。皮下注射の場合は堀尾のヒスタミン致死量の3~3.8倍量の注射量でも死亡せず, チラミンの致死量は2.2倍量の注射量でも死亡はみなかった。またアミンの注射は除々に増量することにより抵抗性が増すことを認めた。フェニルエチルアミンの致死量は, MLD264mg/kgであったが, ヒスタミン285mg/kgと混合して注射するときは, フェニルエチルァミン85mg/kgがMLDとなり, これはフェニルエチルアミン単一注射の1/3弱の量であることを知る。致死量に関しては両者の間に第5図のような興味ある相関関係のあることを認めた。とくに画分2 (推定フェニルエチルァミン) と画分4 (推定ヒスタミン) の混合を注射したときの∠D50ば略々上記MLD曲線の近くにあることを認めた。またヒスタミソとフェニルエチルアミンを混合して注射した場合は, 肝障害も最も甚しく, 細胞間異物沈着, 異不同, 細胞破壊, 出血などを鏡検した。
    すなわちシロネズミに対して, ヒスタミンとフェニルエチルデミンは相乗的に作用することを認めたこれらの走状は, 河端ら, 宮木ら, 相磯らが異常に多く存在するヒスタミンに協働的に働く腐敢アミンや特殊な毒物でおこると言うアレルギー様食中毒と類似した。また松茸中毒が腐敗の初期におこり, その中毒症状は急激であるが, 回復は速やかで死亡例のないことは, 有毒アミンによる食中毒と類似する。
    チラミンの存在を強度の腐敗松茸に認めたが, 初期腐敗松茸には検出しなかったことやこの時期におけるチロシンの消失も認めなかったことは, 宮木らの言う均腐敗時におけるアミン類の消長と一致するものであり, 初期腐敗段階でおこる松茸中毒は, チラミンによるとは考えられない。
  • 増田 恵一
    1963 年 15 巻 5 号 p. 398-402
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    The effects of several compounds on the transportrate of radioactive phosphorus 32P in rats had been previously reported by using the perfusion technique. In this report, the relationship between the changes in 32P absorption rate across peritoneum into blood and the daily changes in histological examinations after operation is discussed. Two groups of rats, were used in the experiment, the one having a defect of 2cm2 on peritoneum and the other being sutured with “Tetoron Mesh” for the defect.
    The results obtained were as follows.
    1. The transport rate of 32P across peritoneum into blood decreased with the gradually developing fibrination found in the tissue of the defected peritoneum of rat.
    2. 32P absorption rate in case of being suturedwas larger than that in case of being simply defected throughout the period following the operation.
    3. The period of maximal absorption of 32P in case of being sutured with “Tetoron Mesh” appeared on the 1st to 3rd weeks following the operation, while it appeared on the 1st week in case of being simply defected.
  • 武藤 静子, 松島 富之助, 小林 好美子, 柏原 貞子
    1963 年 15 巻 5 号 p. 403-407
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    2~4才の幼児8名に1年間, 2カ月毎に連続5日間ずつ, 計30日の食事調査を実施し, 次の結果を得た。
    1. 熱量, 蛋白質, 脂質, 糖質の摂取量は, 総量, 体重1kg当共にこの年令の範囲では年令, 性による一定の差異はみられなかった。
    2. 各児の30日間における摂取量の変動はかなり大きく, 変動係数は熱量19.6~40.0%, 蛋白質26.2~69.0%, 脂質24.2~51.4%であつた。
    3. 体重1kg当蛋白質および脂質量と, 体重との間にそれぞれかなりの逆相関値が得られた。
    4. 熱量と糖質との間に摂取量の正相関, 脂質と糖質との間に逆相関の数値が得られた。
    5. 摂取栄養素の各食事への分布では, 脂質および熱量は朝食に多く, 蛋白質は夕食に多い。間食は, 午前午後を合せて熱量の20.0~28.0%を占めていた。
    6. 熱量, 蛋白質, 脂質, 糖質の各総摂取量と対象児の現在身長, 体重およびこれら摂取量と対象児の身長, 体重の1年間の増加量との間に一定の関係はみられなかった。
    7. 熱量摂取と知能指数, 糖質摂取量と知能指数との間に負の相関係数が得られたが, これについてはさらに検討してみたい。
  • 斎藤 健輔, 古市 栄一, 野口 洋介, 竹崎 暁子, 今村 正男
    1963 年 15 巻 5 号 p. 408-415
    発行日: 1963/01/25
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    札幌, 東京および大阪で採取した季節別, 泌乳期別と地区別の混合乳について, ピタミン含有量を調べ, あわせてビタミン投与実験を行なった。
    1. 季節別にはカロチノイドとCが冬に高く, AとB1は有意差がなかった。
    2. 泌乳期別には出産後1カ月~7カ月間では大きな変化はみられなかったがAは後期になるにしたがって減少する傾向にあった。
    3. 地区別にはAとCで東京がもっとも高かった。また山手と下町地区の比較でも山手地区が高く, 一般に人乳中のピタミン組成は母親の食事構成の影響が大きいと考えられた。
    4. ビタミンAと脂質およびカロチノイドとの間は正の相関関係にあった。
    5. 人乳中のカロチノイドは複雑であり, 特にluteinとlycopeneが牛乳に比較して相対的に高い値を示した。
    6. 授乳婦中, 約20%の母親がビタミン剤を服用し, 服用者群のB1は全平均値の約2倍の20μgを示した。
    7. A, カロチンとCの投与実験ではAとCはそれぞれ1.4倍と1.5倍まで増量したがカロチンは明らかな傾向を示さなかった。しかし人乳への移行率はいずれも5%以下であった。
    8. 総平均値はA: 152I. U, カロチノイド: 20.9μg, B, 9.4μg, B2: 36μgとC: 6.6mgで欧米人と比較するとC以外はいずれも少なかった。
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