栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
10 巻 , 3 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 柳沢 文正
    1957 年 10 巻 3 号 p. 99-106
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 吉村 寿人, 山岡 誠一, 宇佐美 駿一, 吉岡 利治, 古志 谷淳三, 山岡 照子
    1957 年 10 巻 3 号 p. 107-114
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    寮生活を営む大学生及び中学生に寮食の他に1日の消費熱量を補つてなお10~20%の過剰摂取となるように補食を夫々の寮食に付加した。この場合蛋白としては全試験期の平均として主として動物性蛋白量を大学生には13~23g/日/人を中学生には17g/日/人を夫々対照よりも過剰に付加した事になる。別に補食しない学徒を対照として栄養試験を行つた。その結果を要約すると次の如くである。
    1) 身体計測の結果, 給食学徒の発育は体重, 胸囲等の幅育において対照より優れていたが, 長育及び筋力では両者の発育に有意の差は見られなかつた。又血液性状においても, 給食組と対照, 或いは給食末期との間に有意の差は認められなかつた。
    2) 摂取熱量から消化吸収による損失として10%控除した吸収熱量と消費熱量との差, 即ち熱量出納と体重の増減量との関係からすれば1日100Calの過剰熱量摂取に対して中学生は10g. 大学生は13gの体重の増加が起る計算になる。但しこの場合の中学生と大学生の熱量過剰摂取に対する体重増加量の差は有意でなかつた。又体重増加のうちの有形成分を40%と見積り, これが全部蛋白に該当すると考えると, 体成分の蓄積効率は23% (中学生), 29% (大学生) となり, 有形成分を20%と見積ると蓄積効率はそれぞれ11%, 15%となつた。
    3) 窒素出納の成績から蛋白の蓄積量は, 大学生では体重増加量の23~34%に当り, 動物の軟部組織の蛋白保有量にほぼ一致していた。しかし中学生のそれは9~19%であつて, 大学生より低い率であつた。中学生が大学生より蓄積効率や蓄積率の悪いのは, この実験において中学生に脂肪の蓄積があつたのではないかと思われる。
  • 柳 金太郎, 島峰 隆, 飯島 寿子, 渡辺 光明
    1957 年 10 巻 3 号 p. 115-119
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    メチオニンとスレオニンとは, 幼児に対して, 身長, 坐高の如き長育の面において明らかに好影響を示した。メチオニンは, 体重, 胸囲とについても, 稍明らかな好結果を示した, スレオニンも亦体重に関して稍明らかな好成績を示した。メチオニンとスレオニンとでは, 前者が稍優位の差を示したが, その投与量において後者が稍低い点を考慮に入れると, この差は特に指摘し得ないかも知れぬ。しかるにリジンは, 本被検者に対しては, 殆ど何等の影響をも現わさなかつた。
  • 緒方 尚子, 木村 (長谷川) 洋子
    1957 年 10 巻 3 号 p. 120-122
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    調査家庭数少く且各時期の調査数に大きなひらきがありまた両群の数の間にも差があるので第1第2両表で批判を加えることは穏当でない。しかしあえて言えば栄養調査成績 (全国平均, ブロック別) にくらべ米の消費量は案外多く殊に農家にその感が強い。裸麦, 小変についでは大差はないが, いも類の摂取量は殊に農家に多いようである。
  • 渡辺 克巳, 堤 郁子, 波多江 ヒサ子, 藤野 洋子, 福元 不二子, 溝部 かづ子
    1957 年 10 巻 3 号 p. 123-128
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1. 主食を長期間にわたり精密に調査し国民栄養調査と必ずしも一致せぬ結果がでた。なお継続拡大して施行する必要がある。
    2. この調査結果からすれば米の過食が認められ小麦, 雑穀, いも類の摂取奨励がのぞましい。
  • 桜井 芳人, 宮崎 基嘉, 松浦 慎治
    1957 年 10 巻 3 号 p. 129-133
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    米にPenicillum islandicumを培養して人工イスランジヤ黄変米を作製し, これを用いて動物投与試験を行つた。
    (1) 人工イスランジヤ黄変米の作製は製麹法に準じて行つた。水分30%内外の蒸米に種付し, 室温33℃内外で7日間培養したが, 時間と共に菌糸は次第に増殖し, 胞子を夥しく形成し, 7日後には米粒1g当り70億前後に達する。
    (2) 動物投与試験は主としてマウスを試験動物として行い, 飼育期間は45日~60日。試験は3回行つたが, それぞれ結果を異にするので結論的なことはいえないが, 2日培養米程度では健全米と相違しないといえよう。3日培養以上になるとマウスの死亡例が多くなつてくる。
    (3) 試験動物の死亡状況をとりまとめると第6表のようになるが, この表からわかるように第I回の4日及び7日培養米, 第II回の3日培養米は高い死亡率を示している。その他の試料については, 概ね対照の健全米と同程度, または少数の死亡例を示したにすぎない。
    なお, 本研究の記録として黄変米培養経過を天然色フイルムとして保存した。
  • 林 寛, 有山 恒
    1957 年 10 巻 3 号 p. 134-137
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    (1) 大豆蛋白質の加熱による栄養価の差異をみるために, 蛋白分解酵素による人工消化試験法によつて各種加熱条件における大豆蛋白質の消化度を測定し併せて栄養制限因子たるmethionine, cystineおよびlysineの遊離度をそれぞれ時間的に測定した。
    (2) 大豆蛋白質の消化度は時間と共に上昇し一般に湿熱によつて向上して110℃の加圧釜加熱は最も消化度が高く, ついで130℃の加圧釜加熱, 水煮沸の順となる。乾熱は対照の生よりむしろ消化が悪く, 特に150℃乾熱は最も低い消化度を示した。
    (3) Methionineの遊離度は消化度とほぼ軌を同じくし, 110℃加圧釜加熱が最も高く生のものの約2倍に達し, 130℃加圧釜加熱および水煮沸がこれにつづいた。乾熱は生より低く150℃の乾熱は最低値を示した。
    (4) Cystineおよびlysineの遊離度はmethionineと殆んど同一の傾向を示した。
  • 松下 アヤコ
    1957 年 10 巻 3 号 p. 138-140
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1. 遊離アミノ酸の分布
    緑色蔬菜9種類中の遊離アミノ酸をイオン交換樹脂及びペーパークロマトグラフイにより分離検出した。これらの蔬菜中に大体共通して存在するアミノ酸はアスパラギン酸, グルタミン酸, セリン, アスパラギン, スレオニン, グルタミン, バリン, ロイシン, プロリン, チロシン, γ-アミノ酪酸, フエニールアラニン, アラニンの13種類でその他シスチン, グリシン, リジン, オキシリジン等が見出されたがグリシン, シスチンもかなり広く分布するアミノ酸であつた。アミノ酸の種類は多いものとしてフダンソウ, キヨウ菜, カブ葉の各々に16種, 少いものとして春菊に13種をみとめたが大体14~15種を含むものが多く大差をみとめなかつた。
    2. 遊離アミノ酸の含有量
    アミノ酸の量的差異を求めるために上記アミノ酸のクロマトグラムについて呈色班抽出比色法により定量を行つた。アミノ酸の含有量はパセリー, カツヲ菜, 等に著しく多く, フダンソウ, 春菊, セリ等に少く検出された。グルタミンは試験蔬菜に共通して含有量の著しく多いアミノ酸であつたがこれはカツヲ菜, パセリー等に目立つて多かつた。其の他含有量の多いアミノ酸としてバリン, アスパラギン, アラニン, プロリン等があげられるがバリンはパセリー, カツヲ菜にアスパラギンはパセリーとフダンソウに, アラニンはパセリーとカツヲ菜にプロリンはキヨ菜とカブ葉等に特に多く検出された。又スレオニン, チロシン, フエニールアラニン等は試験蔬菜に共通して含有量の少いアミノ酸であつた。
    3. アミノ態Nの含有量
    アミノ態Nの含有量はパセリー, カツヲ菜等に多く, フダンソウ, セリ等に少く検出された。
  • 杉村 敬一郎, 平 宏和, 星野 直司, 蛯沢 春枝
    1957 年 10 巻 3 号 p. 141-144
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    本邦産粳糯各数点のグロブリン及びグルテリンの12種のアミノ酸を微生物法で定量した。
    各試料毎にアミノ酸値は相当大きい差を示すものもあるが, 粳糯間で差のあるものはグロブリンのリジン及びアスバラギン酸で, 共に糯に多い。
  • 浦上 智子, 今井 登美枝
    1957 年 10 巻 3 号 p. 145-148
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/03/26
    ジャーナル フリー
    X線の線量は線量計によるから可成り信頼される数値であるがCo-60の線量は, 計算値によるものであるから単に線量のオーダーを示したに過ぎない。従つて今後化学的Dosimetryの方法で確めて見る考えである。
    蒲鉾の鮮度測定には揮発性塩基窒素, pH, 酸度, 揮発性酸度及び総菌数測定等が用いられているが官能検査の結果とは必ずしも一致せず, 2種類以上の方法を併用している。我々の結果も腐敗の勅期に於て揮発性塩基窒素量の著しい増加を示さなかつた。又pH測定結果も腐敗の初期に著しい変化を示さず, 腐敗が著しく進行した時初めてpH7を示している。之は内山等の示すbuffering effectによるものかも知れない。従つて腐敗の初期では蒲鉾の表面は弱酸性であるから, 菌の代謝により生成される弱酸性物質の検討が鮮度測定に意義を与えるものと考えられる。揮発性塩基窒素は二次的に生成され, しかもbuffering effectを受ける可能性もあるから, 腐敗初期の現象をとらえるには適当ではない。従つて弱酸性物質の測定方法及び試料採取法を富山等の方法と併せて検討する必要がある。
    X線照射試料の保蔵期間の延長は第3~5表に示す如く, 17~20の保蔵温度では対照は3日目に腐敗初期に入るが, 3×104~5×104rep. 吸収の試料はそれぞれ4日乃至5日目にネトを発生した。即ち対照より1~2日長く保蔵出来る。保蔵温度14~16°では対照の3日の保蔵期間に対して3×104及び5×104repに吸収のものは5目~8日保蔵出来, 対照より2~5日長く持つ。0~3℃の冷蔵庫の温度では対照が4日持つのに対し, 5×104rep吸収試料は40日程度保蔵出来る。
    Co-60照射試料について, 保蔵温度17~20℃では対照の3白に対して, 4×105~6×105γ照射試料は7日, 1×106γ照射のものは9日保蔵出来, 対照より4~6日長く持つ。14~16℃に於ては4.6×105及び7×105γ照射試料は対照より3~6日長く保蔵出来る。11~13°では3×105~7×105γ照射試料は対照より2~4日長く保蔵出来る。従つて一般に照射線量の多い程, 保蔵温度の低い程長く保蔵出来ると云える。弱いX線の場合でも0~3℃附近では著しい効果が見られる。
    Co-60のP. E. F. 及び蒲鉾の栄養価については目下検討中である.
  • 小川 安子, 武田 真瑳子
    1957 年 10 巻 3 号 p. 149-151
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    著者等は本報中, 豚肉につき味付けする事なく蒸す・燔り・焼き・油揚げ等の基本調理操作を試み, 又之等につきいわゆる蒸し直し, 燔り焼き直し等の二次操作を行い之等のビタミンB1の消長につき検索し, あわせて調理後数日間に亘り冷蔵器内に置く場合に於けるB1の損失につき観察した。之等を総括すれば次の如くである。
    1) 本報の条件に於て豚肉のビタミンB1は蒸す事により約1割, 燔り焼きにより約2割損失した。
    2) 衣を付けて油で揚げたものでは肉部のB1は一部衣部に移行し, 従つて衣部のB1含有量は調理前よりも著しく増加するが肉部では若干減少し総量的には調理前の80%で約2割のB1が損失する。
    3) 調理したものを冷蔵器内に3日間置いた際のB1の1日平均損失量は衣を附した油揚げのものが最大で11.0%, 蒸しものではで7.4%で之に次ぎ燔り焼きしたものは1.4%で最少である。
    4) 第一次調理後翌日まで持ち越して第二次調理を行つた場合, 二次調理そのものによるB1の損失は蒸し直しでは4.4%, 燔り焼き直しでは1.6%で貯蔵による損失に比すると何れも極めて僅かに過ぎない。
    因みにB1のM/15燐酸塩緩衝溶液 (pH 5.7) を3.7℃の冷蔵器内に置きたるに最初1000γ%のものが24時間後, 810γ%, 48時間後, 770γ%, 96時間後, 599γ%の如くこの範囲では1日平均約10%の割で損失した。
  • 岩田 久敬, 末次 重一, 中谷 哲郎, 林田 卓也, 仮屋園 璋
    1957 年 10 巻 3 号 p. 152-154
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    上表を一見するに胚芽の貯蔵中のBの変化は原料胚芽の損傷の程度に関係する所が大きいようである。その他胚芽の腫類・品質・水分含量等によつても異ることであろう。
    B1の損失は胚芽損傷度の最も少いはだか麦胚芽では最も少く, 米・大麦の胚芽がこれに次ぎ, 小麦胚芽は強く圧平してあつた為か損失が大きかつた。
    これらの胚芽を新しい内に炒つたものでは, 炒ることによりB1の損失があるが, 貯蔵中の損失率は甚だ少く, かつ風味もよく貯蔵により風味の悪化することもなく, 胚芽の食用利用上良好であつた。
    B2の含量は少なかつたが, その損失は一般にB1に比べて少なかつた。また炒つたものは貯蔵中の損失率が少なかつた。
    B6は温所で損失が大きかつたが, 常温では損失が少ないものと考えられた。炒つた効果も認められた。
  • 豊沢 功, 中村 定市
    1957 年 10 巻 3 号 p. 155-158
    発行日: 1957/10/20
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ライネッケ塩法によるコリン定量法のうち, コリン・ライネッケ塩生成時の条件を検討し, 次の結果を得た。
    1. 試料の加水分解液に添加するアンモニウム・ライネッケ塩メタノール液の濃度が減少するにつれて, コリン・ライネッケ塩の結晶が大きくなる。定量には2%以下のアンモニウム・ライネッケ塩メタノール液を用いるのが適当である。
    2. コリン・ライネッケ塩の結晶及びそのアセトン溶液に光が干渉してコリン定量値を減少する。この傾向はアセトン溶液の場台に特に著しい。
    これらの条件に基ずき, 種々の植物油脂原料及び油粕のコリン含量を測定した。その結果, 菜種は特にコリン含量か高く約430mg%で, また搾油によるコリン損失は約3~27%である。一般にエキスペラー圧搾が溶剤抽出よりも損失が少ない。
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