1. BHAの異性体2-
terlおよび3-
terlとその混合物サステンについて, 抗菌性を比較した結果, 3-
terlBHAが最も抗菌性が強く, 次いでサステンであった。
2. サステンの0.5%アルコール溶液に, ソーセージ, カマボコ, チーズ, 鯨肉などを浸漬し, また噴霧し, その抗菌性を調べたが, いずれも抗菌性を示し, それらのうち, カマボコが最も抗菌性をよくあらわし, 次いで鯨肉, ソーセージ, チーズの順であった。
3. サステン溶液にソーセージ, カマボコ, チーズ, 鯨肉などを漬け, 浸漬時間と抗菌性を調べたが, 数分間の浸漬で十分抗菌性を示した。
4. カマボコ, ソーセージにサステン粒状物を0.01%, 0.001%添加し, その抗菌性をみたか, いずれも抗菌性を示した。しかし加熱することにより, 抗菌性は減少していく。
5. 0.5%サステン処理のソーセージ, 鯨肉を室内に50日間放置しても抗菌性を有していた。しかし放置日数が長くなるほど, 僅かであるが抗菌性は減少する。
6. 0.5%サステン処理および未処理ソーセージ, 鯨肉を室内に20日間放置後, 100m
lのビーカーにそれぞれを29ずつとり細粉し, 腐敗を早めるため水10m
lを加え室内の腐敗菌の繁殖状況を調べた。未処理ソーセージ, 鯨肉は2日月から臭気を強く感し, 腐敗菌も繁殖した。これに対しサステン処理物は7H過ぎでも臭気, 菌の繁殖をほとんどみなかつた。
7. サステン処理および未処理ソーセージ, 鯨肉, アジを室内に放置し, 腐敗度を揮発性塩碁性窒素量, アミノ態窒素。溶解性および溶液のPHより判定しに。
その結果, 揮発性塩基性窒素は表処理ソーセーシで, 53mg/g, 未処理鯨肉で65mg/100g, 未処理アジで80mg/100gで, アミノ態窒素量ソーセージで0.01%, 鯨肉でO.14%, アジで0.06%, 溶解率は未処理ソーセージで58%, 鯨肉で23%, アジで21%であった。
これに対し, サステン処理物の塩基性窒素量は, ソーセージで15mg, 100g, 鯨肉で28mg/1009, アジで30mg/100gで, アミノ態窒素鉱はソーセージで0.01%, 鯨肉で0.10%, アジで0.05%, 溶解率はソーセージで65%, 鯨肉て40%, アジで48%であった。
8. 00.5%, 0.1%, 0.05%ザステン処理鯨肉, 20日用間放置後の揮発性塩基性窒素妻アミノ態窒素, 溶解率およびその溶液のpHを調べた結果, サステン処理濃度か薄くなるにしたがい, 揮発性塩基性窒素, アミノ態窒素量は多くなり, 溶解率は減少した。
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