脳卒中
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5 巻 , 1 号
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  • Klaus POECK
    1983 年 5 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1983/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
  • 植松 大輔, 高木 繁治, 篠原 幸人
    1983 年 5 巻 1 号 p. 6-11
    発行日: 1983/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    自験の内頚動脈閉塞症30例中CTを施行した26例をその所見から分類すると9例 (35%) がwatershed infarction と考えられた.watershed infarction の症例は他の脳梗塞に比べ臨床症状の完成に長時間を要し, 脳血管撮影上副血行の発達がよく, 予後も良好であった.133Xe吸入法による閉塞側脳半球平均血流量測定の結果ではwatershed infarction 例の脳血流の低下は他の脳梗塞に比べ比較的軽度である傾向があり, 副血行の発達が良好なことと一致した.
    非閉塞側脳半球にCT上低吸収域を認めた症例は26例中7例 (27%) であったが, すべてwatershed領域に低吸収域がみられた.このうち3例では前交通動脈を介するcrossed circulationが発達しておりこの経路を介する脳血流のいわゆるinterhemispheric stealの関与も考えられた.内頚動脈閉塞症におけるwatershed infarction の臨床的特徴を示し, さらに非閉塞側半球の脳梗塞の成因に関して検討を加えた.
  • 新名主 宏一, 橋口 一英, 丸山 征郎, 井形 昭弘, 大勝 洋祐
    1983 年 5 巻 1 号 p. 12-19
    発行日: 1983/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    一過性脳虚血発作 (TIA) の発生病理を知る目的で, 慢性期のTIAと脳梗塞における種々のヘモレオロジー的因子と血小板機能を検索し, 両者の発生病理上におけるこれらの因子の意義を比較検討した. (1) ヘモレオロジー的因子では, 両者ともに, ヘマトクリットの高値を主因とする血液粘度の高値を認めた. (2) 血小板機能では, 両者ともに, 血小板凝集能の充進, 循環凝集血小板の増加, および血漿von Willebrand 因子活性 (FVIIIR : WF) の増加を認めた. (3) しかるに, 両者の間にこれらの因子の有意差は認めなかった.以上より, TIAの発生病理上のこれらの因子の意義は, 脳梗塞と共通していると考えられた.すなわち, TIAの発生要因としては, まず, 血小板機能の充進が重要であり, 血液粘度の高値やFVIIIR : WFの高値は, それぞれ, 物理的, 化学的な機序を介して血小板機能を賦活していることが示唆された
  • 宮原 忠夫, 佐古 伊康, 村井 淳志, 亀山 正邦, 川又 敏男
    1983 年 5 巻 1 号 p. 20-27
    発行日: 1983/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    脳梗塞における耐糖能障害の役割を明らかにする目的で, 健常者17名と, 肥満のない慢性期脳梗塞患者129名 (皮質枝系梗塞70名, 穿通枝系梗塞59名) に50g経口糖負荷試験を行なった.
    脳梗塞患者では両群とも耐糖能の障害が高率に認められた.WHOの分類では耐糖能異常 (IGT) に含まれるものが多かった.遊離脂肪酸は高値であったが, 糖負荷に対する低下反応は正常であった.グルカゴンは低下反応の消失している例が多かった.インスリン (IRI) は両群とも反応の遅延がみられた.穿通枝系梗塞では30分値が健常者および皮質枝系梗塞に対して有意の低値を示し, インスリン指数やΣIRIも低値であったが, 皮質枝系梗塞ではΣIRIがむしろ高値を示した.この結果は, インスリン依存性の糖尿病が穿通枝系梗塞を発症しやすいのに対して, インスリン高値が皮質枝系梗塞のリスク要因となる可能性を示唆している.
  • 小池 順平, 畑下 鎮男, 石井 昌三
    1983 年 5 巻 1 号 p. 28-37
    発行日: 1983/03/25
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    ラットを用い脳虚血モデルを作製し, 脳虚血後に発生する脳微小循環障害において, 血小板の果たす役割について検索を行うと共に, この病態における抗血小板剤ticlopidineの効果を検討した.
    脳虚血後に血小板は賦活化され, 体内循環中の血液にactivatedfrom, 血小板凝集塊が多数出現する.これに伴ってno-reflow現象が高率に出現した.
    抗血小板剤ticlopidineを投与すると脳虚血後に発生する血小板の賦活化を抑制し, no-re-flow現象の出現率を低下せしめると共に, 脳虚血後の生存率をも改善した.
    抗血小板療法は脳虚血後に発生する微小血栓による機械的な血管閉塞を抑制し, 脳微小循環障害を改善すると推定された.このことは臨床における虚血性脳血管障害の治療として抗血小板剤ticlopidineが期待出来る.
  • 榊 三郎, 矢野 正仁, 河野 兼久, 桑原 寛人, 松岡 健三
    1983 年 5 巻 1 号 p. 38-45
    発行日: 1983/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    破裂脳動脈瘤52例について133Xe内頚動脈注入法による局所脳血流量を測定した.患側の平均半球血流量 (mCBF) の経時的変化は, 経過中に脳血管攣縮を示した症例では脳血管攣縮を示さなかった症例に比べてmCBFは発症後2週目で有意に低下した (p<0.01).mCBFの低下は術前の神経学的重症度とよく相関し (p<0.05), また脳血管攣縮の発生とも相関した (P<0.01).しかし, 脳血管攣縮の程度との関連は明らかではなく, mCBFが30ml/100g/min以下の高度低下例は高度の攣縮群に多くみられた.局所脳乏血は神経学的重症例に多く発現した。CO2反応性の障害は発症後早期より長期にわたってみられ, 神経学的重症例および脳血管攣縮例に多くみられた.CO2反応性の良好な症例では16例中14例に良好な手術成績がえられ, CO2反応性の障害された症例では13例中9例が手術成績不良であった.
  • 神田 直, 北井 則夫, 福井 光文, 日野 英忠, 田崎 義昭
    1983 年 5 巻 1 号 p. 46-53
    発行日: 1983/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    健常者の血漿カテコールアミンは日内変動を示すことが知られている.著者らは脳卒中患者を対象にし中枢神経障害がこのリズムにどのような影響を及ぼすかについて検討した.発症後2週間以上経過し, 比較的症状の安定した脳卒中患者16例を対象とし, 午前9時から3時間毎に計9回の採血を行い, 血漿ノルエピネフリン (NE) とエピネフリン (Ep) の変化を観察した.意識清明な患者群7例の血漿NEならびにEpは日中は高値を, 夜間は低値を示し, 日内変動が認められた.植物状態あるいはそれに近い状態の患者群6例では, 日内変動が消失してパターンは平坦化し, 意識清明群との違いは明らかであった.脳幹部障害3例のうち2例では24時間を通して血漿NE値の不規則な変動がみられ, 交感神経機能が不安定な状態にあることが推測された.以上の結果から, 中枢神経系の重篤な障害はカテコールアミンの日内変動に大きな影響を及ぼし, 精神活動, 障害部位によって左右される可能性が示唆された.
  • 鈴木 倫保, 小暮 哲夫, 佐藤 壮, 小田辺 一紀, 鈴木 二郎
    1983 年 5 巻 1 号 p. 54-59
    発行日: 1983/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    クモ膜下出血発作にて発症し, ついで関連領域に脳梗塞巣を生じ, その後の再破裂によって死亡した巨大左中大脳動脈瘤の稀な1例についてCTを中心に追跡し得た.CTの急速な普及につれ巨大脳動脈瘤に関する報告も増加しており, 脳動脈瘤全体の大きさと位置・形態, 壁自体の石灰化および血栓の有無など, CTによって得られる情報は数多い.われわれの症例では, CT上血栓などを思わせる陰影欠損は認められず, 均等な像を呈していた.動脈瘤のCT値は周囲正常灰白質よりかなり高く描出されていた.また造影剤注入後のCTでは, 動脈瘤壁及び内腔ともに同等の増強効果を示した.最後に本症例の脳梗塞症状及び再出血発作発現に関与したと考えられる巨大脳動脈瘤の血行動態の特徴についても考察を加えた.
  • 広瀬 隆一, 五十嵐 久佳, 古橋 紀久, 神田 直, 田崎 義昭
    1983 年 5 巻 1 号 p. 60-66
    発行日: 1983/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    外傷を契機として発症した椎骨脳底動脈血栓症により, locked-in症候群を呈した長期生存例を報告する.症例は47歳, 男性.頭部外傷約6時間半後に, 昏睡, 四肢麻痺に陥り入院した.除脳硬直, ocular bobbingがみられ, 脳血管撮影にて椎骨動脈脳底動脈閉塞が確認され脳底動脈血栓症と診断した.受傷後3日目より意識清明となり, いわゆるlocked-in症候群を呈し, 2年以上におよぶ長期生存を得ている.さらに, 強迫泣を伴い, 経過中一過性に両下肢に有痛性強直性痙攣発作を呈した.頭部CTでは, 橋腹側に低吸収域を認め, さらに経過とともに脳幹および大脳皮質に萎縮が認められた.外傷に続発したlocked-in症候群の報告は7例であり, 本邦での報告はない.外傷に伴う椎骨動脈閉塞症の発現機序を文献的に考察し, さらに外傷後のlocked-in症候群の特徴を指摘した.
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