脳卒中
Online ISSN : 1883-1923
Print ISSN : 0912-0726
ISSN-L : 0912-0726
2 巻 , 4 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 栗山 良紘, 澤田 徹, 山口 武典, 古家 仁
    1980 年 2 巻 4 号 p. 309-315
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    頻発する左片麻痺の増悪発作で発症した脳梗塞症例において, 発症当日血液Htの高値と血液酸素解離曲線の左方移動の傾向をみとめた.汚血によるhemodilutionをおこない血液Htの低下をはかったところ, 脳血流量の増加に伴なって左片麻痺の増悪発作はすみやかに消退し, その後局所神経症状を全く認めない状態にまでなった.また発作中に炭酸ガス吸入をおこないhypercapniaにすると脳血流量の増加に伴なって発作は消退し, 過呼吸をせしめhypocapniaにすると脳血流量の減少に伴なって左片麻痺の増悪をみた.第4病日には血液酸素解離曲線は代償的に右方移動しており, その時点では過呼吸をせしめても発作は認めなかった.
    本例の脳梗塞発症の病因としては血液濃縮にもとずく脳循環障害と, 血液酸素解離曲線の左方移動傾向によるoxygenreleaseの低下が重大な役割りをはたしており, hemorheologicalな瀉血療法が著効を示したと考えられる.
  • 西松 輝高, 柴崎 尚, 佐々木 秀夫, 貫井 英明, 川淵 純一
    1980 年 2 巻 4 号 p. 316-325
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    破裂脳動脈瘤急性期における抗線溶剤の至適投与量を決定する目的で髄液の線溶活性を短時間に再現性をもって測定できる方法を考案し, これによってえられる値をt-AMCAscoreと名づけた.髄液はクモ膜下出血を呈した9例において346検体を採取し, 抗線溶剤としてt-AMCAを1日4~69持続点滴静注した.得られたt-AMCA scoreの推移を髄液中抗線溶斉膿度および髄液FDP値の推移, 髄液の1日平均排出量と比較検討した.髄液中抗線溶剤濃度は髄液排出量と負の相関を有し, 蓄積効果を認めた.t-AMCAscoreは投与中ほぼ一定の推移を示し, 投与直後2時間および投与中止後3日目にrebound friinolysisを認め, 発症後1週前後で強い線溶亢進を疑わせる所見を認めた.髄液FDPはt-AMCA scoreが5以上で12時間以上持続すると0に近づき4以下で6時間以上持続すると出現した.
    t-AMCAscoreを用いた髄液線溶能低下の程度を短時間に測定する方法を考案し, 9例のクモ膜下出血例で髄液線溶活性の変動と抗線溶剤投与量, 髄液中抗線溶剤濃度, 髄液FDP値を比較検討し以下の結果をえた.
    t-AMCAを1日4~69持続点滴静注すると髄液中t-AMCA濃度とは関係なく, ほぼ同様なt-AMCA scoreの推移を認めた.
    髄液中t-AMCA濃度は髄液排液量と負の相関を有し, 髄液排液量が1日平均150ml以下では投与量と正の相関を有した.髄液中FDP値の推移からt-AMCA scoreを5~6に維持する抗線溶剤の投与量が必要最低量と思われた.
    今後更に症例数を重ね, 髄液FDP値などの相関から各病態時期に応じた抗線溶剤の至適投与量について追求していく方針である.
    本論文の主旨は,第37回日本脳神経外科学会総会(1978. 10. 20), 第4回日本脳卒中学会総会 (1979.2. 2), 第20回日本神経学会総会(1979. 5. 10), 第26回日本臨床病理学会総会 (1979. 10. 13), で発表した.
  • 光山 冬樹, 石山 憲雄, 片田 和広, 佐野 公俊, 神野 哲夫
    1980 年 2 巻 4 号 p. 326-332
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    CT上確定診断された脳幹出血16例, 脳幹硬塞17例につき, CT上病変が主に橋に限局するものと, 中脳まで及んでいるものに分け, そのCT所見, 臨床症状及び予後の相違について検討した.
    結果 : 1) CT上認められた脳幹出血の死亡率は31%であり, 従来言われていたほど絶対的予後不良ではなかった.2) その中でも中脳病変を有する脳幹出血の生命予後が不良であった.3) 脳幹硬塞例は全例が生存しており, その生命予後は非常に良好であった.4) 脳幹硬塞ではその硬塞巣が, 中脳よりも橋から下部に認められるものの機能予後が不良であった.5) このようなCTによる脳幹病変の部位決定も, reconstruction像の応用, CT angleの選択, mortion artifactを排除するための努力, 工夫, 頻回のfollow upCTなどにより, ある程度まで可能な時代となっている.
  • 小松本 悟
    1980 年 2 巻 4 号 p. 333-344
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    脳軟膜動脈より活動電位を導出し, 脳灌流圧変動時の放電頻度の変化について検討した. (1) 脳軟膜動脈より導出した活動電位の放電頻度は, 脱血による脳灌流圧下降時に増加し, 再注入による脳灌流圧上昇時には逆に減少した.その際, 脳波には有意な変化はみられなかった. (2) 自律神経節遮断剤であるhexamethoniumbr・mide (C6) 10mg静脈内投与後, 血圧下降とほぼ平行して放電頻度も減少した. (3) dopamine-β-hydroxylase阻害剤であるfusaricacid 4.8~14.3mg/kg舌動脈内投与後, 放電頻度は著明に減少した. (4) 脳軟膜動脈より導出した活動電位の血圧変動に対する反応性は, C6投与後あるいは脳腫脹時に消失した. (5) 以上の成績は, 脳軟膜動脈より導出した活動電位が自律神経系由来のものであることを強く示唆するとともに脳灌流圧変動にみられた活動電位の反応性より, 脳血管に分布する自律神経系が脳循環autoregulationと密接に関連していると考えられる.
    脳血管壁に対する自律神経線維の分布は,既に形態学的に明らかにされ,交感神経のみならず副交感神経線維の存在も実証されている.しかしこれらの自律神経の機能的役割については必ずしも明らかでない.最近Gotohらは広汎な自律神経障害を呈するShy-Drager症候群について, 血圧変動に対して脳血流を一定に保とうとする機序すなわち脳循環autoregulationが障害される事実を報告し, 脳循環autoregulationの作用機序に対する自律神経系の関与を示唆した.以後,神経性調節を支持する成績が少なからず発表されてきたが, これらの研究は, 自律神経系に作用する薬剤あるいは脳幹部, 頚部交感神経系の刺激,切断法を用いて間接的に自律神経系の関与を推測したものが殆んどで, 脳血管に分布する自律神経線維の機能的役割について, 直接アプローチを試みた成績は得られていない.本研究では, 脳血管に分布する自律神経線維より直接,放電頻度を導出し, 脳灌流圧変動時の放電頻度の変化について検討し, 脳循環のautoregulation における神経性調節機序について考察した.
    1.脳血管に分布する自律神経の生理的意義を明らかにし, autoregulat三〇nにおけるその機能的役割を検討する目的で成熟猫54匹を用い, 脳軟膜動脈より活動電位の導出・記録を試み, はじめてこれに成功した.
    2.脳軟膜動脈より導出した活動電位の放電頻度は, 脳灌流圧下降時増加し, 逆に脳灌流圧上昇時減少した.
    3.脳軟膜動脈より導出した活動電位の放電頻度は,C67 fusaricacid投与後著明に減少した.
    4.脳軟膜動脈よりの活動電位の.血圧変動に対する反癒性は, C6投与後あるいは脳腫脹の状態で消失した.
    5.以上の成績より, 脳軟膜動脈壁より導出し得た活動電位は自律神経由来であり, 脳灌流圧変動時の脳軟膜動脈の活動電位の反応性は, 脳循環autoregulationと密接に関連し合っているものと考えられる.
  • 亀井 博之, 西丸 雄也
    1980 年 2 巻 4 号 p. 345-349
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    1977年6月より1979年12月の間に, 当科にて脳梗塞と診断し, CTスキャン上その病巣が確認された86例 (男69例, 女17例, 平均年齢62.0歳) について, 脳梗塞急性期における頭痛の出現頻度を検討した.頭痛は86例中25例 (29.1%) に認められた.梗塞領域を内頚動脈系, 椎骨脳底動脈系に分け頭痛の頻度を見ると, それぞれ72例中15例 (20.8%), 15例中10例 (66.7%) であり, 椎骨脳底動脈系に多く見られた.内頚動脈系梗塞を部位別に頭痛の頻度を見ると, 穿通枝領域47例中9例 (19.1%), 皮質枝領域18例中3例 (16.7%), 穿通枝と皮質枝の両方の領域に及ぶもの7例中3例 (42.9%) であり, 有意差はなかった.梗塞の大きさについては, 大, 中, 小と分けて検討すると, それぞれ10例中3例 (30%), 37例中15例 (40.5%), 40例中7例 (17.5%) と梗塞が小であるほど頭痛の頻度は少なかった。
    1.脳梗塞急性期における頭痛の出現頻度は86例中25例 (29.1%) であった.
    2.頭痛は内頚・中大脳動脈系より, 後大脳・椎骨脳底動脈系に多かった.
    3.小梗塞には少なかった.
    4.内頚動脈系梗塞において, 穿通枝と皮質枝の両方に及ぶ梗塞例, 脳血管造影にて動脈閉塞を呈するものに頭痛の多い傾向が見られたが, 有意ではなかった.
    5.脳梗塞急性期に伴う頭痛に関して, 文献的考察を加えた.
    なお, 本稿の要旨は第5回日本脳卒中学会 (1980年, 東京) において発表した.
  • 能勢 忠男, 牧 豊, 秋本 宏, 小野 幸雄, 兵頭 明夫
    1980 年 2 巻 4 号 p. 350-354
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    臨床症状が24時間以上続き3週以内に消失したretrospectiveにいわゆるRINDと診断された症例22例のCT所見を分析し, その所見を正常群, 萎縮ないし硬塞群, 出血群に分類した.
    3群の頻度はほぼ1 : 1 : 1であり出血性病変もかなりの頻度でいわゆるRINDの発症機転となっている.本論文では出血例について詳細に述べる.
    さらに著者らはreversible ischemic neurological deficitに対応する名称として出血性のものに対してreversible hemorrhagic neurological deficicit, RHND, なる名称を提唱する.そして, この両者を含めた呼称としてLoeb, 大友, 亀山, 喜多村の提唱する完全回復性脳卒中 (Stroke with full recovery, SFR, or Apoplexy with full recovery, AFR) なる名称を支持する.
  • 本藤 秀樹, 吉田 良順, 曽我部 紘一郎, 上田 伸, 松本 圭蔵
    1980 年 2 巻 4 号 p. 355-363
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    脳血管障害による脳幹病巣の23例 (出血15例, 梗塞8例) について, 予後の面から激症型, 重症型, 軽症型の3型に分類し, その臨床症状および重症度とCT像との関係について比較検討した.脳幹症候群のうち “locked-in” syndromeが4例, Foville症候群が3例, Millard-Gubler症候群が2例みられた.また異常眼球運動としてMLF症候群, skew deviation, 共同偏視が各々2例に, bcular bobbing, 0ne-and-a-half syndromeが各々3例にみられ, これらはいずれも一過性であった.このような臨床症状はCT上の病巣とよく対応した.重症度とCT像については, 出血の大きなもの, 両側性に及んでいるものは激症型, 重症型にみられ, 激症型は全例第4脳室に穿破していた.一方, 軽症型は限局性で片側性の小さなものであった.梗塞例でも, 病巣が両側に及んでいるものは重症型で, 片側性の小さいものは軽症型にみられる傾向があった.
    1) 出血か梗塞か不明であった1例を除き脳橋を中心とする脳幹出血15例, 脳幹梗塞8例計23例について, CT像を基盤に臨床的検討を加えた.
    2) 出血例のうち軽症例が5例 (33.3%) と従来の報告より多く, その診断はCT検査によるところが大であると思われた.
    3) 臨床症状として脳幹症候群のうち “locked-in” syndromeが4例, FoviUe症候群が3例, Millard-Gubler症候群が2例みられ, 定型的脳幹症候群は梗塞例に多かった.
    4) 異常眼球運動は共同偏視, MtF症候群, skewdeviationが各々2例に, ocular bobbing, one-and-a-halfsyndromeが各々3例にみられたが, いずれも一過性であった.
    5) これら神経症状とCT像はほとんどの症例でよく一致したが, 一致しないものでは後頭蓋によるartefact, スライス角度, CTの解像力, partial volume phenome-non, CTの施行時期, 病巣周囲の浮腫等が影響しているものと思われた.
    6) 予後によって出血例, 梗塞例を各々激症型, 重症型, 軽症型に分類し, 初期CT像との問題を検討した.出血例では病巣の大きなもの, 両側性にあるもの, 第4脳室に穿破したものは激症型, 重症型にみられ予後不良であった.梗塞例でも病巣の大きさと予後との間には, ある程度の相関がみられたが, 出血例ほどはよく一致しなかった.
    本論文の要旨は第20回日本神経学会総会 (昭和54年 5月9日) で発表した.
  • 篠原 幸人, 高木 繁治, 小畠 敬太郎
    1980 年 2 巻 4 号 p. 364-371
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    非侵襲的脳血流測定法である133Xe吸入法により本邦成人の脳血流の正常値, 脳内部位別差異, 左右差などを測定し, また本法の臨床的応用が可能か否かを検討した.脳内に器質的病変を認めない19歳より92歳迄の右利き日本人成人20例, 男女各10名を対象とし, Novo社製32 channel cerebrographを用い一側脳半球平均および脳内32ヵ所のF1, ISI, FF1, W1を測定した.F1の右半球平均値は74.2±15.5ml/100g brain/min, 左74.3±15.3, ISIは右52.9±9.3, 左52.6±8.8であり, あきらかな左右差はみられなかった.平均脳半球血流の左右差の1.96σ2はF1 6.1, ISI 3.3であるが個々の検出器の左右差の1.96σ2はF1 21.6, ISI 8.7であり, 本法による脳内局所の左右差の検討には慎重を要すると考えた.本法による脳内部位別血流をみると前頭部では平均血流より高値を, 後頭・頭頂・側頭部の一部では低値を推計学的に有意に示し, 閉眼覚醒安静状態においでも脳血流は脳内で不均等分布を呈することが明らかとなった.
    1.本邦正常右利き成人20例 (平均年齢44歳) の脳血流を示す各種パラメータを133Xe吸入法により検討した。
    2.脳半球平均血流は脳灰白質血流を主として表わすF1で右半球74.2±15.5ml/100g brain/min, 左半球74.3±15.3, Initial slope index (ISI) で右半球52.9±9.3, 左半球52.6±8.8であり, 左右差はみられない.
    3.脳内各部位別にみると前頭部では平均血流より高値を, 後頭・頭頂・側頭部の一部では低値を推計学的にも有意に示し, 閉眼覚醒安静状態においても脳血流は均等な分布を呈さない事が明らかとなった.
  • 藤井 聡, 山下 俊紀, 藤津 和彦, 増田 肇, 桑原 武夫
    1980 年 2 巻 4 号 p. 372-376
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    ほぼ時を同じくして, テント上下に発生した脳出血の1例を経験したので報告した.症例は68歳, 男性, 右不全麻痺と運動性失語症で来院し, CTにより比較的小さい被殻出血を認めた.経過観察中, 血圧の上昇が続き, 意識レベルの低下と外転神経麻痺が出現したため, 12時間後再度CTを施行したところ, 新たに小脳出血を認め, 後頭下開頭血腫除去術を施行した.本例の如き, 脳出血のテント上下合併例は我々の調べ得た範囲では報告されていない.被殻出血後にcontrol困難な高血圧を呈したが, これが小脳出血に対する引き金となったものと推測される.このような多発性脳出血はCTにより容易に診断され, 今後, 報告例は増加すると思われる.
  • 重森 稔, 山本 文人, 白浜 盛久, 徳富 孝志, 中嶋 修
    1980 年 2 巻 4 号 p. 377-381
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    症例は73歳女性.昭和54年8月15日, 突然言語障害, 意識障害を生じたが, 数時間で回復した.8月25日, 再び同様の発作があり当科へ救急入院した.入院時, 運動性失語症, 右半身不全麻痺が認められた.血圧の変動が著しく, 左総頚動脈写上, 左内頚動脈サイフォン部に軽度の狭窄とprimitive trigeminal arteryが認められ, 左内頚動脈領域のTIAに続発した脳梗塞と診断し保存的治療を行った.約1ヵ月後に再び大発作を生じ, 半昏睡, 瞳孔不同が出現したため再び脳血管撮影を行ったところ, 左内頚動脈サイフォン部の不完全閉塞が認められた.本症例においては, 症状発現の機序とprimitive trigeminal arteryの存在との間に密接な関連があると考えられたため, 若干の文献的考察を行った.また, 閉塞性脳血管障害における本遺残動脈の意義についても述べた.
  • 望月 廣, 山之内 博, 東儀 英夫, 朝長 正徳
    1980 年 2 巻 4 号 p. 382-387
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    1017剖検例を用いて脳底部動脈のvariationを検討し, 下記の結果を得た.
    1) 前大脳動脈に左右差を示すvariationは57例 (5.6%), 左優位型38例 (3.7%), 右優位型19例 (1.9%) であった.1側の中大脳動脈から前交通動脈までが痕跡で血流に関与していないものは57例 (5.6%), 左12例 (1.2%), 右45例 (4.5%), と高頻度にみられた.2) 前交通動脈のvariationは従来の本邦での報告に比して少なく, 欧米の報告に近似していた.3) 後大脳動脈のvariationは胎児型307側 (15.1%), 移行型214側 (10.5%) であった.両側胎児型を77例 (7.6%) と高頻度に認めた.4) 椎骨動脈に左右差をみるvariationは282例 (27.7%) で, 左優位型 (187例, 18.4%) が右優位型 (64例, 6.3%) に比し有意に多かった.椎骨動脈の低形成7例 (0.7%, 左3例, 右4例) と, 椎骨動脈が後下小脳動脈を分枝した後に痕跡となり脳底動脈の血流に関与しないnonunion14例 (1.4%, 左6例, 右18例) の頻度をあきらかにした.
  • 北川 達也, 水川 六郎, 高橋 和郎, 森本 益雄
    1980 年 2 巻 4 号 p. 388-391
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    過去10カ月間に3回, 時と部位を異にして大脳皮質下の脳出血を来し, CTにより確認した53歳, 男性例を報告した.即ち, 昭和54年7月13日のCTでは左運動野から頭頂葉にかけての皮質下に, 同年12月4日には右前頭葉の皮質下に, 55年1月14日には右側頭葉後部の皮質下に出血巣を認めた.
    大脳皮質下の再発性あるいは多発性脳出血の原因として, 転移性脳腫瘍, 小血管腫, 血管奇型, および全身的な膠原病, 消耗性疾患, 血液凝固系異常などが強調されているが, 本例では特に明らかな原因が見当らなかった.CT導入によって, この様な症例が今後増加してくるものと思われる.
    過去10カ月間に3回, 左運動野から頭頂葉の皮質下, 右前頭葉皮質下, 右側頭葉後部皮質下と, 部位に異にして脳出血を繰り返えした53歳, 男子の症例を報告した.転移性脳腫瘍, 小血管腫, 血管奇型, 血液凝固系の異常などは認められなかった.数年来の軽度の高血圧, 軽度の肝障害, 腎障害がみられたが, 脳内血腫の原因は明らかでなかった.
feedback
Top