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1 号 p. 1-
38 巻 (2016)
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3 号 p. 133-
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33 巻 (2011)
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3 号 p. 305-
2 号 p. 217-
1 号 p. 1-
32 巻 (2010)
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4 号 p. 325-
3 号 p. 229-
2 号 p. 123-
1 号 p. 1-
31 巻 (2009)
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30 巻 (2008)
6 号 p. 809-
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29 巻 (2007)
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1 号 p. 1-
28 巻 (2006)
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2 号 p. 269-
1 号 p. 3-
27 巻 (2005)
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1 号 p. 3-
26 巻 (2004)
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22 巻 (2000)
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21 巻 (1999)
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1 号 p. 3-
20 巻 (1998)
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19 巻 (1997)
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2 号 p. 87-
1 号 p. 1-
18 巻 (1996)
6 号 p. 427-
5 号 p. 351-
4 号 p. 263-
3 号 p. 155-
2 号 p. 77-
1 号 p. 1-
17 巻 (1995)
6 号 p. 481-
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4 号 p. 319-
3 号 p. 209-
2 号 p. 101-
1 号 p. 1-
16 巻 (1994)
6 号 p. 393-
5 号 p. 303-
4 号 p. 231-
3 号 p. 173-
2 号 p. 79-
1 号 p. 1-
15 巻 (1993)
6 号 p. 401-
5 号 p. 333-
4 号 p. 261-
3 号 p. 161-
2 号 p. 87-
1 号 p. 1-
14 巻 (1992)
7 号 p. 683-
6 号 p. 577-
5 号 p. 457-
4 号 p. 343-
3 号 p. 223-
2 号 p. 115-
1 号 p. 1-
13 巻 (1991)
6 号 p. 431-
5 号 p. 327-
4 号 p. 235-
3 号 p. 151-
2 号 p. 75-
1 号 p. 1-
12 巻 (1990)
6 号 p. 509-
5 号 p. 415-
4 号 p. 309-
3 号 p. 199-
2 号 p. 85-
1 号 p. 1-
11 巻 (1989)
6 号 p. 609-
5 号 p. 455-
4 号 p. 309-
3 号 p. 189-
2 号 p. 101-
1 号 p. 1-
10 巻 (1988)
6 号 p. 463-
5 号 p. 393-
4 号 p. 293-
3 号 p. 193-
2 号 p. 97-
1 号 p. 1-
9 巻 (1987)
6 号 p. 473-
5 号 p. 385-
4 号 p. 283-
3 号 p. 177-
2 号 p. 87-
1 号 p. 1-
8 巻 (1986)
6 号 p. 443-
5 号 p. 349-
4 号 p. 249-
3 号 p. 177-
2 号 p. 91-
1 号 p. 1-
7 巻 (1985)
6 号 p. 453-
5 号 p. 375-
4 号 p. 291-
3 号 p. 189-
2 号 p. 93-
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6 巻 (1984)
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2 号 p. 159-
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原著
当院の脳血管障害と悪性腫瘍の合併症例に関する検討
澤田 潤, 片山 隆行, 浅野目 明日香, 高橋 佳恵, 齋藤 司, 和田 始, 佐藤 正夫, 安栄 良悟, 鎌田 恭輔, 長谷部 直幸
2014 年 36 巻 5 号 p. 327-332
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.327
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要旨:【目的】悪性腫瘍を合併した脳卒中患者の特徴を解析することを目的とした.【方法】2011 年1 月から2012 年12 月の間当院に入院した脳卒中患者291 例のうち,悪性腫瘍を合併した症例に関して,その頻度や腫瘍の種類,脳卒中の病型,転帰などについて検討した.【結果】悪性腫瘍合併例は30 例(10%)で,その内訳として肺癌と膵癌が7 例と最も多かった.脳卒中の病型では脳梗塞が21例,脳出血が7 例,一過性脳虚血発作が2 例であった.脳梗塞の発症機序に関して,9 例がTrousseau 症候群による可能性が考えられた.脳卒中による症状の転帰について改善が12 例,不変が12 例,悪化が6 例であった.【結論】脳卒中患者全体の1 割強に悪性腫瘍が合併しており,生命や機能予後に対する影響が大きいため,今後その病態や治療法について検討していく必要があると考えられた.
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(2368K)
症例報告
妊娠後期可逆性脳血管攣縮症候群の1 例とマグネシウム治療の考察
金子 知香子, Norshalena Shakespear, 土屋 真理夫, 久保 仁, 山本 悌司, 片山 宗一
2014 年 36 巻 5 号 p. 333-336
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.333
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要旨:症例は30 歳女性,妊娠33 週である.既往歴に片頭痛があった.突然の後頭部の激痛を自覚後,意識低下,左半身の不全片麻痺,左空間無視を認め当院救急搬送となった.搬送時のNIHSS 16 点,頭部MRI で左PCA 領域と海馬,視床,放線冠を含む急性期脳梗塞を認め,頭部MRA では左P2 から末梢が描出されなかった.子癇/子癇前兆に伴うRCVS が疑われた.血圧は正常で尿蛋白を認めなかったが子癇/ 子癇前兆への移行が懸念されたため,子癇/ 子癇前兆での治療に準じMg を20 g/ 日とヘパリンを使用した.意識は清明となり左不全片麻痺は消失したが左視野障害は残存した.のちにP2 以降の描出は認めたが多分節性の血管攣縮を認めた.妊娠満期になり,帝王切開で無事出産した.Mg 高容量での治療は妊娠に伴うRCVS 治療に有効と考えられる.
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(2636K)
保存的治療中に続発した両側性後下小脳動脈解離による小脳梗塞の1 例
都築 俊介, 厚地 正子, 角 真佐武, 草野 良, 三浦 直久, 岡田 芳和
2014 年 36 巻 5 号 p. 337-341
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.337
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要旨:症例は高血圧の既往のある42 歳男性.就寝前の後頭部痛に引き続く起床後のめまい,嘔吐で搬送された.頭部MRI およびMRA で左小脳半球に急性期梗塞を認め入院となったが,動脈解離を示唆する所見は認めなかった.抗血栓療法を慎重に継続した.第9 病日に嚥下障害を自覚したため頭部MRI およびMRA を施行し,対側の右小脳半球の新規梗塞巣と両側の後下小脳動脈の解離性動脈瘤が疑われた.脳血管撮影では両側の後下小脳動脈起始部よりpearl and string sign を認め,解離性動脈瘤と診断した.保存的治療のみで自覚症状も改善し,その後梗塞の再発は認めていない.本症例では左小脳梗塞発症の急性期に対側の小脳梗塞を発症し,原因としては両側後下小脳動脈単独の解離が疑われた.後下小脳動脈単独の解離は稀であり,さらに渉猟し得た限りではこのような形で解離を来した報告はなく,示唆に富むものと考えられた.
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(4131K)
初回脳血管検査より6 年を経て新生した破裂前大脳動脈瘤の1 手術例
川上 理, 山田 圭介, 松林 景子, 児島 正裕, 柘植 雄一郎
2014 年 36 巻 5 号 p. 342-346
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.342
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要旨:過去に頭部MRI,MRA を施行され異常所見を認めなかったにもかかわらず,新生脳動脈瘤の破裂によりくも膜下出血を来した症例を経験したので報告する.症例は69 歳女性.6 年前物忘れを主訴に頭部MRI,MRA を施行したが特に異常を認めなかった.今回突然の激しい頭痛で発症しCT にてくも膜下出血と診断した.頭部MRA,脳血管造影にて過去には認めていない遠位部前大脳動脈瘤を認め,脳動脈瘤クリッピング術を施行した.術後の経過は良好であり,脳血管造影で脳動脈瘤の消失を認めた.新生脳動脈瘤の発生に関しては過去の報告が散見されるが,すでに動脈瘤が発見された症例における新たな瘤の発生を報告したものが多く,本症例のような初回脳血管検査正常例での脳動脈瘤の発生および破裂は非常に稀である.本例では今後も新生脳動脈瘤発生の危険性があると考えられ,厳重に血圧をコントロールし頭部MRA などでの長期フォローが必要と考えている.
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(3315K)
片側の延髄および上位頸髄梗塞により不全四肢麻痺を呈した1 例
濱田 健介, 本田 智子, 杉本 泉, 櫻井 靖久, 萬年 徹
2014 年 36 巻 5 号 p. 347-350
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.347
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要旨:症例は74 歳の男性.急性発症の右片麻痺のため救急搬送された.神経学的に意識障害,構音障害,顔面を含む右不全片麻痺を認め,NIHSS スコア17/42 点であった.入院当日のMRA で右椎骨動脈の描出が不良であった.翌日の頭部MRI で延髄正中から右背外側にかけて拡散強調像で高信号を認めた.その後,病変は下位延髄から上位頸髄に伸展していたことが判明した.CT 血管造影では右椎骨動脈に解離は認められず近位部に強い狭窄を認めた.意識障害改善後の診察で右不全片麻痺に加え左不全片麻痺および左半身感覚障害が明らかとなった.本症例は右椎骨動脈の閉塞に伴い延髄錐体交叉を含む虚血性病変により,交叉前および交叉後の線維がともに障害を来し同側優位の不全四肢麻痺と対側の感覚障害を呈したと推定された.延髄を栄養する血管は多様であり,本症例のように頭尾軸に長い虚血性病変を来し片側の病変で四肢麻痺を呈することは稀と考え報告する.
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(2903K)
グリチルリチンと抑肝散の併用で偽アルドステロン症を呈し,脳内出血と低カリウム性ミオパチーを併発した1 例
岡本 沙織, 濱田 真輝, 田鹿 安彦, 川畠 弘子, 岡田 芳和
2014 年 36 巻 5 号 p. 351-355
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.351
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要旨:グリチルリチンと抑肝散併用で偽アルドステロン症を生じ,脳内出血と低カリウム性ミオパチーを合併した症例を経験したので報告する.症例は85 歳の女性.肝機能障害と認知症に対して半年以上前より両剤を併用していた.失禁と食欲低下,認知症悪化のため当院を受診し,四肢脱力と左同名半盲,CT で右後頭葉皮質下出血を認めた.血液検査ではカリウム1.6 mEq/l,レニン活性低下,心電図変化を認め,偽アルドステロン症と診断し,保存的加療を行った.入院後,血圧は高値で推移したが,カリウム値の正常化に伴い1 週間程度で安定した.甘草含有製剤である抑肝散は,偽アルドステロン症発生により薬剤抵抗性の二次性高血圧を来すことがあるため,効果を増強させ得るグリチルリチンなどの他剤との併用時には留意が必要である.また,脳内出血などの合併症を予防するために,定期的な血圧管理,電解質検査,心電図検査などが重要であると考えられた.
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(2946K)
妊娠中に中耳炎を生じ産褥期にseptic dural sinus thrombosis に至った1 例
渡邊 耕介, 吉岡 耕太郎, 日詰 正樹, 金澤 俊郎, 田中 宏明
2014 年 36 巻 5 号 p. 356-360
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.356
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要旨:症例は39 歳女性.第3 子出産の15 日前に中耳炎に罹患し,出産後7 日目に意識障害を生じて救急搬送された.髄液は蛋白細胞増多,糖減少が著明で神経画像で水頭症,両側視床梗塞,脳静脈洞血栓症を認めた.髄液,血液から肺炎球菌が培養され中耳炎・乳様突起炎が硬膜に波及して生じたseptic dural sinus thrombosis と診断した.中耳根治療法は行わず,抗生剤とヘパリンを投与して著明に改善し梗塞範囲の拡大を防いだ.意識障害から回復し退院時には経口摂取や会話も可能であった.
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(2712K)
好酸球増多による多発性脳梗塞が疑われたT 細胞性リンパ腫の1 剖検例
中奥 由里子, 水本 智咲, 萩原 麻衣, 奥野 知子, 松井 大
2014 年 36 巻 5 号 p. 361-365
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.361
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要旨:症例は69 歳男性.胸腹水貯留,好酸球増多の原因精査中に多発性脳梗塞を発症した.基礎疾患はT 細胞性リンパ腫と診断でき,リンパ腫に付随した好酸球増多であった.頭部MRI では大脳皮質・皮質下の境界領域,小脳半球などに多発する微小梗塞を認めた.好酸球増多症候群の1 症状としての脳梗塞と考え,ステロイドパルス療法を施行し,反応性に好酸球数が低下した.T 細胞性リンパ腫に対し化学療法を施行するも奏功せず,DIC を発症し多臓器不全となり死亡に至った.剖検では脳の血管内・実質には好酸球の浸潤を認めなかった.好酸球増多による脳梗塞の病理学的症例報告は少なく,貴重な症例と考え報告する.
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短報
MRA 元画像が診断に有用であった虚血発症中大脳動脈解離の1 例
下畑 光輝, 北澤 圭子, 伊藤 靖, 渡部 裕美子, 田中 一
2014 年 36 巻 5 号 p. 366-369
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.366
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要旨:MRA 元画像所見を契機に初診時に虚血発症中大脳動脈解離と診断しえた1 例を経験した.症例は75 歳女性.突然の失語症,右不全片麻痺で発症した.発症後100 分のMRA で左中大脳動脈M1 狭窄を認め,当初アテローム血栓性脳梗塞を疑ったが,MRA 元画像でM1~M2 に明瞭な線状低信号帯を認めた.左内頸動脈撮影で同部にintimal flap を認め,虚血発症中大脳動脈解離と診断した.抗血栓薬を開始し,第5 病日のMRA でM1 狭窄は消失していたが,左外側線条体動脈から少量の出血を認めたため抗血栓薬を中止した.以後神経症状,画像所見とも良好に経過している.頭蓋内主幹動脈狭窄を伴う虚血性脳卒中において,MRA で線状低信号帯や不整な狭窄・拡張所見を呈する症例,突然発症例では,高齢者や頭痛を伴わない場合でも頭蓋内脳動脈解離の可能性を考慮しMRA を数日以内に再検するなど検索を継続する必要がある.
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内包後脚に再発を繰り返した低血糖性片麻痺の1 例
窪田 瞬, 平田 順一, 小島 麻里, 國井 美紗子, 冨田 敦子, 釘本 千春, 土井 宏, 上田 直久, 田中 章景
2014 年 36 巻 5 号 p. 370-373
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.370
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要旨:症例は79 歳男性.糖尿病で内服加療を行っていたが,突然発症の右不全片麻痺を来し当院に救急搬送された.頭部MRI 拡散強調画像で左内包後脚に高信号を認めた.血糖が30 mg/dl と著明に低下しており50%グルコースを静注したところ症状は速やかに消失し,片麻痺の原因は低血糖によるものと考えられた.患者は過去にも低血糖による内包後脚のMRI 異常信号を呈し,右不全片麻痺を発症していた.低血糖発作による脳卒中様の片麻痺は過去にも報告がみられるが,同一部位に繰り返しMRI 異常信号を認めた例はこれまでにない.内包後脚が低血糖への脆弱性が高い脳組織の一つであることが示された.
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第38 回日本脳卒中学会講演
シンポジウム
総説
歯周病と脳卒中の関連
和泉 雄一, 青山 典生
2014 年 36 巻 5 号 p. 374-377
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.374
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要旨:歯周病は,歯肉,歯根膜,セメント質および歯槽骨で構成される歯周組織の破壊を伴う炎症性疾患である.日本人の約70%に何らかの歯周病の症状が認められている.従来,血液疾患,発育異常,代謝異常や感染症などの全身疾患が歯周組織の状態を悪化させると考えられていた.しかし近年,口腔と全身との関連性が科学的に追求されたことにより,歯周病が循環器疾患,糖尿病,呼吸器疾患,早産・低体重児出産などに深く関わっていることも報告されている.特に,歯周病患者は健康な人と比較して,冠動脈疾患による死亡,心筋梗塞,脳卒中のリスクが高いことが報告されている.歯周病により血中のCRP 増加やアテローム形成の亢進が認められていることから,これらが歯周病と脳卒中などの循環器疾患を結びつけている可能性がある.
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原著
脳卒中データバンクからみた最近の脳卒中の疫学的動向
山口 修平, 小林 祥泰
2014 年 36 巻 5 号 p. 378-384
発行日: 2014年
公開日: 2014/09/25
DOI
https://doi.org/10.3995/jstroke.36.378
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要旨:1999 年から2012 年まで脳卒中データバンクに登録された10 万例余りの急性期脳卒中患者データの中から,最近の脳卒中疫学に関連する内容について経年変化を中心に解析を行った.虚血性脳卒中ではアテローム血栓性梗塞・塞栓が31%,ラクナ梗塞29%,心原性脳塞栓26%で,経年的には心原性脳塞栓の増加傾向が認められた.心原性脳塞栓は加齢と共に増加し,80 歳以上で30%を占めた.発症-来院時間についてはTIA で2 時間以内の受診が増加しているが,その他の病型では著変が認められなかった.重症度に関しては虚血性脳卒中で経年的な軽症化が認められた.一方,退院時予後に関してはアテローム血栓性梗塞でのみ改善が認められ,他の病型については不変であった.高齢化に伴う心原性脳塞栓の予防対策の必要性およびt-PA 治療推進を目指した早期受診啓発活動の重要性が示唆された.
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