地理学評論
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44 巻, 8 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 村田 貞蔵
    1971 年 44 巻 8 号 p. 529
    発行日: 1971/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 石田 龍次郎
    1971 年 44 巻 8 号 p. 532-551
    発行日: 1971/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    本稿では明治大正期における日本の地理学のおかれた地位と環境を概観しようとする.
    1. 江戸時代までの地理思想のほとんどは,明治以後に継承されなかったが,中国伝統の方志編纂の方式をもって,地誌あるいは地理とする考だけは長く残っている.
    2. 明治初期は西欧の産業技術の導入を旨としたから,鉱山開発のための地質学の発達に伴い,自然地理学への関心も拓けた.しかし人文地理研究はずっとおくれた.
    3. 学校教育では地理の知識は必要と認められたが,もっぱら方志(地誌)的知識と地球に関する一般教育が上級学校でなされた.しかしそれに対する師範教育の組織は旧態依然たるものであった1異色の地理書もなくはなかったが,情勢をかえるには程遠かった.
    4. 研究としての地理学は長く発達しなかった.大学程度の地理学は明治20年ごろより理科大学(小藤文次郎),文科大学 (Riess, 坪井九馬三)ではじまり, 30年代に山崎直方(理科大学), 40年代に法科大学(山崎)で行われたが,専門課程としての地理学講座は明40, 京大文科大学(史学科,小川琢治・石橋五郎), 44年,東大理科大学(地質学科,山崎一大8に地理学科に独立)にできた.
    5. この大学における専門講座・学科の独立のおくれは,そのまま科学としての地位を示しており,国際会議への参加の遅延にもみることができる.
    6. その理由としてあげられるのは,専門的学修者の少ないことと,専門的刊行誌の存しなかったためである.地球(大13)・地理学評論(大14) の発刊とその母体の学会の創立は,明治以来,半世紀にして地理学がはじめて,学問の出発点に立ったことである.私見をもってすれば,山崎・小川両先生の最大の功績はこれである.この地質学者によって創始された二つの学会が,その後「学界」を形成するに役立ったかどうかは,次の課題として論ずべきである.
  • 吉川 虎雄
    1971 年 44 巻 8 号 p. 552-564
    発行日: 1971/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    大地震の際におこった地殻変動の調査から生れた山崎直方先生の変動地形観は,その後の研究に大きな影響を与え,変動地形の研究はわが国の地形研究における一つの大きな柱として発展した.先生の変動地形観は,その後の研究によって改められるべき点も生じてきたが,基本的には正しいことが明らかになってきた.わが国における変動地形の研究は,現在ようやく山崎先生の意図しておられた段階に到達し,最近いちじるしい進展のみられる固体地球科学との連契を一層深めて,新しい段階に入るべき時期を迎えている.
    本稿では,変動地形について山崎先生が抱いておられた見解の中で,とくに現在の地殻変動と地形発達に関与した過去の地殻変動との関係についてのその後の研究の進展をのべ,地形構造の研究において今後とるべき一つの方向を論じた.
  • 水津 一朗
    1971 年 44 巻 8 号 p. 565-580
    発行日: 1971/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    近代歴史地理学の創始者小川琢治は,ヴァローの「集団事実としての景観」概念をその地理学の直接の立脚点としたが,めざすところはフンボルト地理学にあった兜かれの歴史地理学は歴史的考察を重視する人文地理学そのものであり,ヘットナーの「時の断面の地理学」とはちがう.まず「垣内集落」や「孤立荘宅」などをはじめとする集落研究にすぐれた業績をあげ,日本集落地理学の源流の一つを形成した.いっぽう,中国に関する歴史地理学研究に精魂をうちこみ,まずリヒトホーフェンの中国研究を検討し,『山海経』から中国最古の地理的知識を復原したほか,孜々として中国地理書の実証研究の途を開拓して,中国学にも大なる寄与をなした.かれの地理学には,現代の地理学本質論からみても再評価すべき内容が多い.中でも自然環境決定論的立場をさけたこと,生態学と政治地理学的立場を綜合して,集落から国家に至るまで,地表全体の体系的把握につとめたことなどが,とくに注目をひく.歴史時代から現代にわたる地理的事象の計量的理解にも先駆的な成果をおさめた.以上の点からみて,明治後期から昭和初期における小川地理学の学術的価値は,かれのすぐれた自然研究を除外しても,なお無双のものというべきであろう.
  • 杉村 暢二
    1971 年 44 巻 8 号 p. 581-586
    発行日: 1971/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 吉田 宏
    1971 年 44 巻 8 号 p. 587-588
    発行日: 1971/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    The figure shows the relationships between the rates of change in households and population for Japanese cities during the period of 1960-65. The number of households increased during the period, whereas the size of households showed a reverse tendency. Relationships of the change rates of households with those of population can be classifies as follows: A: Increase in both households and population (57.8% of all cities). B: Increase in households but decrease in population (37.9%). C: Decrease in both households and population (4.3%). Correlation between the change rates of households and population is very high, as the correlation coefficient r is 0.988, and the relationship is expressed by the regression line Y=0.82X-8.32, where X=10.15 in case of Y=0. It shows that the population increased in the cities where the increase rates of households were 10.15% or more for the five years from 1960 to 1965 and vice versa.
  • 1971 年 44 巻 8 号 p. 589-604_2
    発行日: 1971/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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