地理学評論
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47 巻, 12 号
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  • 深石 一夫
    1974 年 47 巻 12 号 p. 733-747
    発行日: 1974/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    釧路市内8地点で実施された風向風速の自記記録を1970~72年の3年間, 5~8月の分を整理し,この地域に吹く夏の風の特性を明らかにした. 3時間毎の風配図,風向の日変化から,典型的な海陸風が高い頻度で卓越していることが判明した.さらに,海風の侵入時刻を1972年5~8月の毎日について読みとり,平均して海岸では午前8時に海風の侵入が始まり,以後約時速9kmで内陸に海風域が拡大していくことが明らかになった.
    卓越風のさらに詳細な分布を明らかにするために,約220地点で偏形樹の調査をした.その結果,海岸地帯の強風域は海霧の侵入しやすい地域と一致し,弱風域は霧の侵入しにくい地域にある.また,風の分布は小地形,市街地の配列,海岸線等の影響をうけていることが明らかになった.
  • 竹内 淳彦
    1974 年 47 巻 12 号 p. 748-760
    発行日: 1974/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    大都市東京の内部には工場と住宅とが混在している地域が存在しており,都市再開発の焦点となっている.大都市内部の再開発は対象地域の十分な実態認識の上に立って行なわれるべきであるが,住工混在地域の場合,事業所台帳にも載っていないような零細な工場が多く,また土地,建物の利用形態も複雑であるため詳細な実態調査によらなければその性格解明はできない.本研究では東京内部の典型的な住工混在地域のうち西糀谷(大田区)と荒川(荒川区)の二地区を調査対象地区とし,地区内全工場についての訪問調査結果をもとに,大都市内部の住工混在地域の構造を解明した.
    その結果,両地区とも京浜における二大工業地域である城南と城東の生産集団の中にあり,その影響を強く受けながらも,生産・流通上の直接の結合関係を極めてせまい地域内で完結させていること,また,従業者の居住と職場,すなわち住工二つの機能が地域的に同居していることが明らかになった.このような地域では昼間の住民と夜間の住民がほぼ一致し,工業を生活の糧としているわけであり,大都市のなかでこのような地域は「生産・居住一体化地:域」=「産業地域社会」と定義し位置づけることができる.大都市内部の再開発に当っては,その重要な構成要素の一つである生産・居住一体化地域の構造と機能を十分に検討,評価してかかる必要がある.
  • 橋本 征治
    1974 年 47 巻 12 号 p. 761-775
    発行日: 1974/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    近世における村落間にわたる地域形成の重要な契機をなしたところの水利関係について,特に水利組織の空間的構造と地域性について考察した.
    まず,自然的条件,開拓と水利開発の過程の検討より八つの水利地域区分をえ,ついで水利組織の態様に密接に関連したと考えられる藩の水利行政,水の充足度,水利組織の規模と運営機構,水利権の在り様などの諸要素について分析した.その結果,それらは相互に密接に関連しあいつつ顕著な地域性を示し,水利地域区分と高い対応性をもつことが指摘された.それらに規定されたところの水利組織の空間構造については,小用水型・大用水型・合口用水型・併合用水型の四類型を抽出し,それらの構造的特性についてあきらかにした.
  • 安仁屋 政武
    1974 年 47 巻 12 号 p. 776-784
    発行日: 1974/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 宇治市の場合
    戸所 隆
    1974 年 47 巻 12 号 p. 785-790
    発行日: 1974/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1974 年 47 巻 12 号 p. 791-794,1_2
    発行日: 1974/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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