従来,山陰地方は段丘地形の発達が乏しい地形だと言われていたが,かなりの河成・海成・湖成の段丘群や火砕流台地があり,これらのほとんどは,褐色の粘土質火山灰(いわゆるローム)に覆われていることが認められた.著者はこの調査によって大山周縁地域の段丘群,火砕流台地,その上の火山灰の実態を明らかにし,かつ,その地形発達史を考えようとしたものである.火山灰の状態は Fig. 1~3に,地形面の分布はFig. 5~7にそれぞれ示した.また,地形発達は火山灰の対比から決められたが,その一部はC
14によって絶対年代が明らかになった.これらの資料をまとめたものがTable 1である.
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