地理学評論
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41 巻, 11 号
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  • 上田 洋行
    1968 年 41 巻 11 号 p. 657-673
    発行日: 1968/11/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    自然に投影された人間活動の姿を,地理学的地形学と景観変遷史的立場の両方法を使って解明していった.
    とりあげられた盆地は丹波山地に囲まれた福知山・綾部盆地,柏原盆地,篠山盆地と,奥越地方の大野盆地,勝山盆地である.
    盆地内の地形は洪積丘陵,扇状地,緩扇状地性低地,河岸段丘 (I, II, III), 支流谷底平野,堆積地形間谷底平野,段丘間の氾濫原,うずめ残しの氾濫原,自然堤防などの地形によって構成されている.しかしながら盆地の地形を詳しくみると,そこには堆積相が主体となっている盆地と,堆積相をカットして流れる河川によって侵食相が形成されている二つのタイプがある.
    盆地における地形の相違は,古代の生産基盤である条里型土地割の分布形態に多様性を与えている.非侵食相である氾濫原に条里の分布する柏原盆地.堆積相の発達が著しい大野盆地ではうずめ残しの氾濫原に条里地割がみられる.篠山盆地では河岸段丘に広汎に残る.勝山盆地の条里もこの上にある.福知山盆地の条里型土地割は,自然堤防に保護されたうずめ残しの地形にみられた.また小さな谷底平野では条里地割は河川の流れに従っている.
    この地形と条里の研究は,条里開発に続く荘園開発を考えた場合の手がかりとなる.たとえば,篠山盆地の場合は条里の施行されなかった大山川流域の樹枝状谷に東寺領丹波国大山荘が位置する.
  • 吉野 みどり
    1968 年 41 巻 11 号 p. 674-694
    発行日: 1968/11/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    西南日本低地の極相林である常緑広葉樹林の,関東低地における分布の限界と,その気候的要因を考察し,残存林の組成や構造を調査した.残存林の分布は,神奈川・千葉・茨城各県の沿岸丘陵と,神奈川・東京・埼玉・栃木・茨城各県の山麓に多くみられ,群馬県には非常にすくない.また関東平野の中心部にもほとんどない.この内陸への分布限界は,寒さの指数-10°C線とほぼ一致し,この値は,数地点の残存林の垂直分布限界により,たしかめられた.野外調査の結果,いちじるしい優占種がみられず,種類組成にも,各林型の要素がまじり,基底面積も小さい林分が多いことから,極相林として十分に成熟し安定した状態に達していないことが指摘された.また群馬県の平野部と栃木県の那須扇状地は,温度的には分布の許容範囲にあるが,強い季節風の影響をうけて,原植生としての常緑広葉樹林を欠くことを推定した.
  • 田宮 兵衛
    1968 年 41 巻 11 号 p. 695-703
    発行日: 1968/11/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    東京都下ひぽりヶ丘団地で, 1966年の秋から冬にかけて,移動観測により5回にわたって夜間の気温分布を調べた.晴天かつ静穏の場合には都市気温分布と同様の団地気温分布が認められた.しかし,曇天あるいは強風のある場合には,団地気温は認められなかった.
    同年12月10日から11日にかけて,団地気温分布の時間的変化を観測した.同時に団地内部の高架水漕により気温の垂直分布を観測し,接地逆転の発生していること,およびそれが風速の増大によりくずされ,団地内部と外部との気温差に影響を与えることを見出した.
  • Sôki YAMAMOTO
    1968 年 41 巻 11 号 p. 704-711
    発行日: 1968/11/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 池田 雅美
    1968 年 41 巻 11 号 p. 712-716
    発行日: 1968/11/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1968 年 41 巻 11 号 p. 717-720_2
    発行日: 1968/11/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1968 年 41 巻 11 号 p. 720
    発行日: 1968年
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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