ストレス・プレート・モジュレータ(SPM)は,変調可能な位相板であり,そのリターデーションは印加した交流電圧に従って正弦的に変化する。本論文では, SPMとその駆動電源の製作法, SPMの較正法(最大リターデーション
Aと印加電圧の実効値
Vとの関係),および透明フィルムの複屈折測定法を詳述する。光学系は, He-Neレーザ,偏光子, SPM,試料,検光子,および光電子増倍管(PMT)から成る。PMT出力のDC成分を解析すれば,標準位相板を使用しないでSPMを較正し,通常の大きさのリターデーションを容易に計測できる。また,ロックイン増幅器により交流成分の高感度検出を行なえぱ,すでに報告されているように, 10μrad.程度の微小リレーデーションを測定できる。具体的測定例として,市販のセロハン・テープを1~6枚重ねたものを試料とし,そのリターデーションを標準位相板を使用せずに決定した。
抄録全体を表示