(1) 亞鹽素酸處理を1~10回行つてブナ木粉をパルプ化した。
(2) 各パルプを分析し,又廢液中からの再生リグニンを分析した。
(3) 各パルプを完全醋化してからクロロフォルム及びアセトンを用いてリグニン様物質を抽出した。
(4) この物質を稀苛性ソーダで鹸化してから,ペーパークロマトグラフ法で展開し,糖類を含まない展開柱上部のみを切り取り,アセトン抽出し,このリグニン部を加水分解後再び展開すると今度はキシロースの存在が認められた。
(5) 從つて亞鹽素酸法により強度に脱リグニンしたパルプでも,殘留するリグニンはやはりキシロース系物質と化學的結合していることが認められた。
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