無定形の熔融状態から冷却されて凝固し結晶化するまでの過渡的状態に於るアミランの荷重・伸長關係を知る事は熔融紡糸法によつてアミラン纎維を製造する際に極めて重要である。
本實驗に於ては,熔融紡糸されたアミラン糸を高速度で回轉するポットに捲取つてケークとし,ケークの半徑とその部分の糸のデニールから,セリメーター等では測定不可能な,熔融紡糸直後のアミラン糸の荷重・伸長關係を求め,
(1) 熔融紡糸直後のアミラン糸が結晶化したアミラン糸に比して極めて小さい力で容易に延伸を受けること。
(2) 荷重・伸長關係は,測定範圍内では直線的であること。
を認めた。
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