地理学評論
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35 巻, 10 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 辻本 芳郎, 板倉 勝高, 井出 策夫, 竹内 淳彦, 北村 嘉行
    1962 年 35 巻 10 号 p. 477-504
    発行日: 1962/10/01
    公開日: 2008/12/24
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    本研究は目本の工業を空間的配置の上から研究することをこころざしたものである.まず,最大の工業地帯である京浜の中核である東京都区内の分析を行なつた. 1958年末現在で都内30人以上の全工場を重化学工業・組立工業・軽工業の3部門にわけて考察した.
    概観して,中小工場が多く,鉄鋼・化学・繊維などの基礎的原料部門にかけている.〈重化学工業〉城東・城北・城南に多いが,河川・運河ぞいのわつかの部分をのぞき,重量物をあつかうものは少く,雑貨工業か組立工業の一部とみとめられるものが多い.〈組立工業〉城南・城北の2大核心地域をもつが雑貨的耐久消費財の生産が主である.〈軽工業〉各種の問屋の集中地域である日本橋と,浅草を核として城東地域に卓越し,印刷出版は中央地域に集中している.これを総合すると雑貨の多い城東・中央の躯幹部分と,戦中戦後飛躍的に発達した組立工業を主とする城南・城北と,西郊に成立しつつある環状分布の地域に分けられる.いつれも同一製晶をめざした同業・関連業種の工場が割合せまい地域に集つている.
    これらの工場は,手労働を主とした雑貨的商品が多く製晶ごとめ問屋的生産組織が無数の小営業者を統括しているのが特色である.
  • 町田 貞, 太田 陽子, 田中 真吾, 白井 哲之
    1962 年 35 巻 10 号 p. 505-524
    発行日: 1962/10/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    矢作川下流の西三河平野において地形面を分類し,それらの形成過程,発達史を考察し,周辺地域との対比をおこなつた.本地域の地形面を,高位から順に藤岡面 (200~70m)・三好面 (130~35m)・挙母面 (13O~20)・碧海面 (80~5m)・越戸面 (50~35m) の5面および沖積面に分類した(第2, 4・5図)・これらのうち,はじめの4面は矢作川右岸に広く,また藤岡面以外では古い面ほど縦断面勾配は急で,古い面の末端はその下の新しい面下に埋没し,後者は前者中に入りくんでいる.越戸面は矢作川ぞいに局部的に分布するにすぎない.
    各地形面の構成物質の調査からみると(第3~5図,第1表,写真1~7), 藤岡面は矢田川累層の堆積面であり,その中でもおもに礫からなるところでは平坦な背面を保持し,砂・シルトなどからなるところでは小起伏面をなしている.三好~碧海の3面は,古矢作川よつて堆積された三好層・挙母層・碧海層の堆積面である.そして,これらの堆積物は一般に上流では氾濫原ないし扇状地状堆積物として,下流では三角州ないし浅海性堆積物として形成された.この3面の形成時には海面は今よりも高く,三好面の場合には明らかでないが,挙母面では標高80m, 碧海面では20mの高さに当時の海面が推定される.越戸面は,下流部で沖積層下の礫層につづく河成段丘で,沖積層堆積前の低位海面に関係して形成された.以上の地形面を名古屋・東三河その他の地域と対比すると第2表のようになる.挙母面形成時までの地形形成過程は場所によつてかなり異なるが,碧海面の形成以後は,全地域がほとんど同様な発達過程をたどつたようである.
  • 1962 年 35 巻 10 号 p. 525-539_2
    発行日: 1962/10/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1962 年 35 巻 10 号 p. e1
    発行日: 1962年
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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