本研究の目的は, 発展途上国における首都を含む大都市圏を主な対象に, 土地利用, 交通そして環境にかかわる課題を新しい視点から整理し, さらに, それに基づいて, 今後の研究課題を明らかにすることである. まず, バンコクを例にその現状を再整理し, さらに, その計画および実施段階における問題を明らかにしている. そして, 他の東南アジア諸国の現状をも踏まえ,「土地利用と交通」,「計画と実施」のそれぞれの相互作用に着目した視点を提示し, それに基づいて課題を明確にしている. さらに, これらの課題を, 政策手段, 調査, 分析モデル, 土地制度, 組織, 財源, 教育に着目し, 今後の発展途上国関連の研究課題について提示している.
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