液化天然ガスLNG等を貯蔵する岩盤内水封式地下タンクの気密性保持のために要する地下永圧を評価する際に問題となる岩盤亀裂と気泡のスケールが大密性保持条件に及ぼす影響や気泡に働く抗力等については, 充分に解明されていないのが現状と考えられる. 本研究では, 岩盤亀裂を平行スリットよりモデル化した上で, 間隔δが100μm~900μmのスリット内の水流と気泡の挙動を実験と解析によって検討した. その結果, 気泡の浮上速度
vaと抗力をスリット間隙と気泡のスケールの関数として表す実験式を導いた. また, 気密性保持に要する条件は, 亀裂内水流のレイノルズ数
Reが5<
Re<100の領域では気泡と亀裂のスケールに依存するが,
Re<1のときには, これらのスケールに無関係となることを示した.
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