管渠推進工法では, 内径3000mmを超える大口径管による施工実績が極めて少ない. これは, 工場で製作した推進管を工事現場まで運搬する際, 道路交通法施行令に基づく積載高さの規制を受けるからである.
一方, 推進工法は, 現行の積算基準によれば, 都市トンネル工法のなかでも経済性に優れている. このため, 運搬上の制約を技術的に克服し, 大口径に対する適用拡大を図れば, 建設コストの縮減に寄与できる.
本研究では, 2等分割半円形の管体を工場製作して運搬し, 現地でプレストレストコンクリート構造により一体化した後, 通常の推進管として使用する工法を開発する. 今回, 基本性能確認試験を通じて, 日本下水道協会が規定する標準管と同等以上の性能が確認されるとともに, 適用に際しての知見が得られた.
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