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水谷 敏則, 猪熊 明
1994 年1994 巻505 号 p.
1-9
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
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ハメチャン マシャラ, 岩尾 雄四郎
1994 年1994 巻505 号 p.
11-18
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
この論文では, 九州の有明海の北に広がる佐賀平野に分布する有明粘土層の地盤工学的特性が取り扱われている. 佐賀平野の110本のコアから得られたデータのうち, 深度20m以浅の有明粘土層の地盤工学的性質について論じている. いくつかの特性値の説明に回帰分析が行われ, 一軸圧縮強度, 圧縮指数, 圧縮比と先行荷重を説明するために重回帰分析が行われた. 求められた回帰式は統計的に分散分析で検討された.
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増田 達, アインシュタイン ヘルベルト, 三田地 利之
1994 年1994 巻505 号 p.
19-29
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
既設構造物等に近接した深い掘削において, 土留め壁の水平変位および周辺地盤における地表面沈下等がどの程度発生するかを影響解析するために土の構成則を考慮した数値解析などが行われるが, より簡便な手法による変位の概略値推定も望まれている。本論文では, 既往計測結果等をもとに地盤および施工条件を勘案した係数の相関から, 深い掘削における地下連続壁の最大水平変位を簡便に推定する手法を提案する.
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池川 洋二郎
1994 年1994 巻505 号 p.
31-38
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
ここでは不連続面の方向性など幾何情報を入力データとする岩盤の不連続面構造のコンピュータ処理手法の紹介を行う. 3次元空間に分布する多数の不連続面により分割される凹形状を含む3次元ブロックの自動認識さらに体積, 表面積などの計算を4面体への細分割を行わずに可能としている.
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金谷 守, 西 好一, 青山 瑞明, 大波 正行
1994 年1994 巻505 号 p.
39-48
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
海底の泥岩地盤上に軟着底方式の基礎構造物が建設される場合, 地震時滑動が重要となる. 本研究では, 模型振動実験を通じて滑動に伴う応答の変化, 滑動に影響を及ぼす因子の検討を行った. また, 泥岩とコンクリートの接触面に対する繰り返し直接せん断試験から摩擦特性を明らかにし, トライボロジーの概念を適用してその定式化を図ると共に, 模型振動実験のシミュレーションを実施して適用性を検討した.
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金谷 守, 西 好一, 当麻 純一, 大波 正行
1994 年1994 巻505 号 p.
49-58
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
地震時における地盤・構造物の残留変形を予測するため, 二相混合体理論から導かれる支配方程式に, 繰返しせん断時の土のダイレイタンシー挙動を表現しうる構成式を導入した有効応力に基づく二次元非線形解析手法を開発した. 本解析手法を用いた大型ブロックの繰返し載荷試験, 二次元模型振動実験の数値シミュレーションを通じて, 解析手法の適用性を検証した.
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佐々木 猛, 吉中 龍之進, 永井 文男
1994 年1994 巻505 号 p.
59-68
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
岩盤内には, 微小クラック, 節理などの潜在的および顕在的な不連続面が存在する. これらは岩盤構造物の掘削面周辺岩盤の局所的な変形と安定性に支配的な影響を与える. 本研究では, 岩盤の変形を微小クラックを含む母岩と特定の方向を持つ節理群によるものの和として表した. また降伏モードは, その応力状態が各要素の降伏条件に最も早く達したものとする複合降伏モデルを提案した. 以上の理論を地下空洞および斜面モデルへ適用し, その有用性を確認した.
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岡本 正広, 越智 健三
1994 年1994 巻505 号 p.
69-78
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本論文では, 砂礫あるいは粗粒材料を対象とした単純せん断強度を求めるために製作した大型直接単純せん断試験機の適用性について, せん断方式および比表面積比の異なる試供体の非排水繰返しせん断強度を比較することによって検討した. その結果, ロッキング防止構造を強固なものにすれば, 単純せん断変形条件の精度, 応力の非一様分布およびロッキング等の影響はあるものの, せん断応力比の小さな範囲ではその影響も少なく, 直接せん断方式でも実用上有効な単純せん断試験が可能であることが分かった.
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石黒 健, 飯島 健, 菅井 正澄, 嶋田 三朗
1994 年1994 巻505 号 p.
79-88
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
飽和砂の振動締固めに伴って発生する施工時過剰間隙水圧の除去効果を調べる目的で, 一連の模型土槽実験を実施した. 過剰間隙水圧の除去により締固め時の地盤の振動加速度が大きくなること, 締固め後の貫入抵抗値やその影響範囲が増大すること, そして締固め効果向上の原因が, 主として「砂の粒子構造の強化」にあることなどが明らかとなった. また, 過剰間隙水圧の除去が締固め地盤の耐震性能に及ぼす影響について定性的な検討を加えた.
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亀井 健史, 榎本 雅夫
1994 年1994 巻505 号 p.
89-96
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
不飽和シルト質土の水浸に伴う膨潤特性を定量的に把握するため, 異なる初期飽和度と初期乾燥密度を有する供試体に対して, 圧密試験装置を応用した膨潤試験を行った. その結果, 水浸に伴う飽和度, 膨潤量比および膨潤圧の経時変化を計測することにより, 吸水前の初期飽和度, 初期乾燥密度がシルト質土の膨潤特性 (膨潤量比・膨潤圧) に与える影響を明らかにしている.
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亀井 健史, 榎本 雅夫
1994 年1994 巻505 号 p.
97-103
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
締固めたシルト質土の吸水に伴うコラプス沈下挙動を支配する主要因を定量的に把握するため, 標準圧密試験装置を応用したコラプス沈下試験を行った. 供試体の内的条件としては種々の初期飽和度, 初期乾燥密度を対象とし, 外的条件としては種々の上載圧を各供試体に作用させた. その結果, 締固めたシルト質土の吸水に伴うコラプス沈下特性に影響を及ぼす主要因を定量的な観点から検討している.
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石黒 健, 飯島 健, 清水 英樹, 嶋田 三朗
1994 年1994 巻505 号 p.
105-114
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
飽和砂地盤の振動締固め施工に伴って発生する施工時過剰藺隙水圧を人為的に除去する工法の有効性を検証するために, 実施工機を用いた一連の原位置試験を実施した. この結果, 過剰間隙水圧の人為的な除去に伴う締固め時の地盤の振動加速度の増大と改良後強度の増加, およびその影響範囲の拡大が確認された. また, 締固め後の地盤の密度や粒子構造の違いを検討し, 改良効果の向上が主として砂の粒子構造の強化によってもたらされていることを明らかにするとともに, 締固め地盤に対する再加振実験を実施して, 過剰間隙水圧の除去効果を改良地盤の間隙水圧上昇特性の面からも検討した.
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呉 旭, 市川 康明, 京谷 孝史, 川本 〓万
1994 年1994 巻505 号 p.
115-122
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
コンプリメンタリエネルギー等価仮説に基づいて, 損傷力学理論による不連続性岩盤の弾性コンプライアンスを導く方法を提案する. 本手法の特徴は損傷による岩盤の側方変形特性への影響, いわゆる損傷のボアソン効果を従来の損傷モデルより効果的に表現できることにある. 提案方法を地下空洞の逐次掘削問題に適用し, 他の手法および実際計測データと比較し, その妥当性を検討した.
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楊 俊傑, 落合 英俊, 林 重徳
1994 年1994 巻505 号 p.
123-132
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
ジオグリッドを一層敷設した補強基礎地盤の支持力評価を検討した. ジオグリッドを基礎幅より浅く敷設した場合, 模型載荷試験により補強基礎地盤はジオグリッドを横切って無補強の場合に比べてより大きいすべり面が発生する形で破壊する. このような破壊メカニズムを用い, 速度場法の理論を援用し, 補強基礎地盤の支持力を, 破壊域拡大の効果とせん断抵抗の効果を考慮した評価方法を示し, 実験結果と比較した.
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桜井 春輔, 川嶋 幾夫, 皿海 章雄, 芥川 真一
1994 年1994 巻505 号 p.
133-140
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
トンネルなどの地盤構造物の施工においては, 情報化施工が取り入れられるようになってきたが, そこでは施工中におこなう現場計測の結果をいかに迅速にかつ的確に評価し設計, 施工にフィードバックさせるかが重要である. 計測結果を定量的に評価するには, 一般に逆解析の手法が用いられるが, 逆解析手法では順解析手法とは異なり, 地山材料の力学モデルの設定に注意しなければならない. そこで, 本論文は, トンネルの安定性がひずみによって評価しうることを前提にして, 非弾性ひずみを導入した逆解析法を提案する. この方法をトンネル現場計測結果の逆解析に適用し良好な結果を得た.
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松岡 元, 杉山 要一郎
1994 年1994 巻505 号 p.
141-149
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
2次元粒状体モデルとしての各種アルミ棒積層体に種々の補強を施して, 斜面を傾ける傾斜箱の模型実験を行い, 粒状体斜面の崩壊機構と効果的な補強方法について考察している. その結果, 斜面の表層粒子のころがりが斜面全体の崩壊の「引き金」になり, 最初にすべり線に沿って剛体的にすべるのではないこと, それゆえ表層粒子の動きを抑える補強方法が効果的であることが明らかにされた.
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石崎 仁
1994 年1994 巻505 号 p.
151-160
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
杭状改良地盤解析用の準三次元有限要素を数列束ねて, 単列の要素として解析する手法を提案し, その提案法を用いて, 砂杭で改良された粘土地盤の非排水載荷および圧密解析を行った. 側方流動が大きい地盤では, 全杭列の半分程度まで束ねても, 非排水時の降伏荷重や圧密沈下量などを妥当に解析でき, 一次元圧密変形が卓越する地盤では, さらに多くの杭列を束ねても, 精度良く計算できることを示した.
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中山 晴幸
1994 年1994 巻505 号 p.
161-170
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
粘土のせん断挙動を微視的構造の視点から明らかにするため, 構造決定条件のうち固相をカオリン粘土に固定し, 液相および応力条件を変えた過圧密試料を一面せん断により試験した. その結果, 微視的構造のあり方は, 固相が同一でも液相および応力条件により変化し, pedの最頻度配向方向とせん断方向を変化させた一面せん断試験では, せん断特性がせん断方向により規則的に変化する傾向を得た. また, せん断中に微視的構造が乱されるせん断ゾーンの幅が, せん断方向によって著しく異なることを確認した.
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出村 禧典, 太田 秀樹, 松尾 稔
1994 年1994 巻505 号 p.
171-180
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本論文は, 沈下の影響を受ける構造物について一つの最適化手順を提案している. 手順の特徴は, (1) 構造物を上部構造と下部構造から成る一体システムと考える, (2) 評価関数や制約条件はシステム全体を考慮して設定する, (3) 上・下部構造間の力学的相互作用も考慮する, (4) システムに障害を与えない沈下は許容する, などである. 本論文では, 提案した手順を海底を埋立てた軟弱地盤に適用し, 得られた最適化計算結果と実施設計案との比較も示している.
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板橋 一雄, 佐藤 健, 森 富雄, 和田 英孝
1994 年1994 巻505 号 p.
181-190
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
軟岩は自然の乾湿繰り返しによって細粒化するため, そうした材料を利用する場合には, 室内スレーキング試験が実施される. しかし, その試験方法や試験条件, 特に結果の評価方法が確立されておらず, 種々の提案がなされている. 本研究では, 軟岩のスレーキングに伴う細粒化の評価方法の適否を検討するために, 採取した瑞浪泥岩の室内スレーキング試験を実施するとともに, 文献調査によって得た結果を解析した. その結果, スレーキングに伴う沈下現象を確認し, 種々の粒子破砕指標の適否を明らかにした.
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安福 規之, 田中 邦博, 村田 秀一, 兵動 正幸
1994 年1994 巻505 号 p.
191-200
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究では, 圧縮性の異なる砂を対象に三軸圧縮試験と模型杭の載荷実験を行い, 地盤材料の圧縮性の違いが杭の先端支持力に及ぼす影響を実験的に検討した. 主要な結果をまとめると次のようになる. 1) カーボネイト系の砂やまさ土のような破砕性の大きな地盤材料は, シリカ系の砂に比べて圧縮性が大きく, せん断剛性も小さい. 2) 大きなせん断抵抗角を有していても, 圧縮性が大きければ先端支持力は小さくなり得る. また, 先端支持力の発現に圧縮性が大きく関わっていることを明確にした.
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松岡 元, 孫 徳安
1994 年1994 巻505 号 p.
201-210
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
粘着成分を考慮したある換算応力を導入することによって, 粒状材料に対する弾塑性モデルを粘着成分を有する摩擦性材料 (
c,φ材料) に対して拡張する. この拡張にあたっては,
c,φ材料の他端である金属材料に対する弾塑性構成式 (ミーゼス型の塑性論) も含むよう考慮した. この構成式を検討するために,
c,φ材料の1つであるセメント混合砂の実測値と本構成による解析値を比較した.
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岡田 勝也, 高木 憲治, 朝倉 俊弘, 藤林 征男
1994 年1994 巻505 号 p.
211-218
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
トンネルの断熱二重巻覆工工法は, 一次覆工と二次覆工の間に防水層と断熱層を介在させるものであり, 新設トンネル用のつらら・凍上防止工法として開発された. 当論文は, 長大トンネルにおける坑内気温の減衰特性に対応して, トンネル坑口から中心に行くにしたがって順次断熱材を逓減させるという, 合理的な断熱材厚さ設計法を提案したものである. さらに断熱二重巻覆工を施工した実物の長大トンネルの坑内気温と地山温度の挙動の実態を述べ. 提案した設計法の適用性について述べたものである.
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山本 修一, 松岡 元
1994 年1994 巻505 号 p.
219-228
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
初期粒子構造や粒子間摩擦角の異なる2次元粒状体の個別要素法 (DEM) による二軸圧縮試験シミュレーション解析を行い, 粒状体のせん断時の粒子構造の変化と応力~ひずみ関係との関わりについて考察するとともに, 粒子構造の変化の微視的メカニズムを調べた. そして, 粒子構造の変化を支配する粒子接点角の変化量とせん断ひずみの普遍的な関係を明らかにした.
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亀井 健史, 常田 亮
1994 年1994 巻505 号 p.
229-238
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究では, ベントナイトの非排水せん断挙動に及ぼす水素イオン濃度指数 (pH) の影響を調べるために, 人工的に調整した5種類の異なる水素イオン濃度指数を有するベントナイト試料に対して, 等方圧密非排水三軸圧縮試験を実施した. その結果, ベントナイトの工学的特性に及ぼす水素イオン濃度指数の影響を定量的に明らかにしている.
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岩崎 公俊, 亀井 健史
1994 年1994 巻505 号 p.
239-247
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
フラット・ダイラトメーター試験 (DMT) は, 簡便, 安価, 迅速で, 多くの土質定数が評価可能となるため, 欧米を中心に高く評価されている. この試験では, 土質定数推定の際に土質判別が非常に重要な要素となる. 本研究では, 国内の実測データに対してDMT結果に基づいた既往の土質分類方法を適用し, その信頼性を検討している. また, 新しい分類手法を提案し, その手法の妥当性に関しても考察している.
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久武 勝保, 村上 譲二, 土岐 晃生, 村上 敏夫
1994 年1994 巻505 号 p.
249-256
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
既設あるいは建設中のトンネル覆工に発生している応力, ひずみ, 変位をA計測変位から現場で直ちに求めて覆工の安定性を評価する簡易安定性評価法を提案した. 本手法では, 側壁の一点に単位の鉛直・水平の強制変位を与えた場合の覆工の応力等の基本解をあらかじめ求めておき, その結果に現場計測褒位を乗じて応力, ひずみ, 変位が算定される. 手法の精度・妥当性については模型実験により, また実際への適用性については現場計測により検討し, いずれも満足いく結果を得ている.
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梅崎 健夫, 落合 英俊, 林 重徳
1994 年1994 巻505 号 p.
257-265
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
K0圧密・平面ひずみ試験の応力状態は, 原位置において最も普通にみられる応力状態の一つであり, 例えば, 自然に堆積圧密された軟弱粘土地盤上に盛土が築造される場合に対応する. まず,
K0圧密・平面ひずみ三軸試験装置の開発について論じた. 次いで, 圧密時間の異なる一連の試験結果に基づいて, 一次圧密から二次圧密までの全ての圧密過程における非排水強度の増加特性について考察した. その結果, 圧密に伴う粘土の強度増加に関する既往の評価法の問題点を指摘する幾つかの知見が得られた.
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蛭子 清二, アイダン オメル, 河村 精一, 川本 〓万
1994 年1994 巻505 号 p.
267-276
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
ロックアンカーの設計・施工における定量的な岩盤評価を目的に, 原位置引抜き実験を行った岩盤を対象にして詳細な調査・試験を実施し, 調査・試験手法による結果の相違, 調査・試験結果間相互の関係を考察した. その結果から, ロックアンカーを対象構造物とした場合の岩盤の力学特性推定法として, 表面波探査とボーリング孔内載荷試験とを組み合わせた方法を提案し, その具体的な手順, 精度および適用性を示した.
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小池 武, 今井 俊雄, 中野 昭三郎
1994 年1994 巻505 号 p.
277-286
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究では, 国土数値情報を活用することで, 日本国内の任意地点での液状化危険度予測をボーリングデータを用いずに簡易的に実行できる手法を提示する. すなわち, 地盤液状化履歴図に示される液状化発生地点の微地形分類と, 対応する地震による当該地点の震度階を一組のデータとすることで, 対象とする広領域での各微地形分類ごとの液状化発生確率 (危険度) を定量的に推定する手法を開発した. そこでは, 地理情報システム (GIS) が基準地域メッシュを単位とする液状化危険度解析のデータ処理と結果の判定に有効であることを示す.
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森尾 敏, 日下部 伸, 安福 規之, 兵動 正幸
1994 年1994 巻505 号 p.
287-296
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究は, 一般応力空間での両極端の応力状態である三軸圧縮と伸張時の非排水挙動を統一的に表現する構成式について検討したものである. 本構成式では, 破壊時の内部摩擦角φと体積最大圧縮時の応力比
Mを定義する内部摩擦角φ
mの大小関係が重要である. ここでは,
Mのπ平面での形状を選定することで, 中間主応力に応じてφとφ
mの大小関係を変えた. この結果, 三軸圧縮と伸張時の非排水挙動の大きな違いをうまく表現することができた.
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長谷川 高士, 村上 章, 浜口 俊雄
1994 年1994 巻505 号 p.
297-305
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
地下ダムの設計に資料を提供するために, 地下ダムモデルを想定した仮想地盤に関する数値解析を行い, 拡張カルマンフィルタを用いたモデルパラメータ同定, 地下ダム締切工程の土流水位への影響, ならびに地下水揚水量算定についてそれぞれ検討した. まず, 透水係数のみならず涵養量をも対象とした同定を行った. 地下ダム運用予定の実地盤へ適用し, その有効欧を確認した. パラメーター同定ののち, 締切途上の地下ダム提体が土流水位へ及ぼす効果を考慮した締切過程を提示した. さらに, 地下ダム湖より所与の地下水需要量を揚水する場合, ダム湖への影響が最小となる揚水量決定法を示した.
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梅崎 健夫, 落合 英俊
1994 年1994 巻505 号 p.
307-317
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
一次圧密から二次圧密までの全ての圧密過程における飽和粘土の非排水強度を評価する手法を提案した. 提案した評価法は, 変形のひずみ速度依存性を考慮した一次元圧密理論と圧密過程における間隙比 (含水比) の減少量と非排水強度の増加量の一義性の経験則を結び付けたものであり, そのために二次圧密を含む全ての圧密過程を評価する応力として“換算圧密応力”を新たに定義した. 計算結果と既往の試験結果を含む各種の試験結果を比較することにより評価法の検証を行った.
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福島 伸二, 望月 美登志, 畑山 勝明, 青木 利昭
1994 年1994 巻505 号 p.
319-327
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本報告は泥岩と被圧水のある砂質土の互層からなる地山中に土被りの浅いトンネルをNATMで掘削する際に, 砂質地山の切羽崩壊を防止するために採用された薬液注入工法の地山強化と止水性の改良効果を確認するために実施した調査結果である. 調査は掘削中の切羽から不撹乱状態で採取した地山要素試料を用い, 止水性は透水試験により, また強度増加を三軸圧縮試験により確認することにより行った.
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中田 幸男, 山本 修三, 安福 規之, 村田 秀一, 兵動 正幸
1994 年1994 巻505 号 p.
329-332
発行日: 1994/12/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本報は, 複雑な制御を伴う実験や長期的な実験を可能にするために試作した, 自動制御・計測可能な中空ねじりせん断試験装置の特徴や制御・計測プログラムについて述べるものである. また, その装置の有用性や供試体にねじり変形を与えながら3つの応力を制御するひずみ制御試験への適用性について検討を行っている. その結果, 試作した試験システムは, 一般応力空間内において, 特に流動変形を伴うような非排水条件下での挙動を体系立てて検討できるという点で意義が大きいことを示した.
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1994 年1994 巻505 号 p.
e1
発行日: 1994年
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー