土木学会論文集
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2001 巻, 678 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 松岡 譲, 原沢 英夫, 高橋 潔
    2001 年2001 巻678 号 p. 1-11
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
  • 尾崎 博明
    2001 年2001 巻678 号 p. 13-20
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
  • 村岡 浩爾, 山内 淳平, 石内 健太郎
    2001 年2001 巻678 号 p. 21-30
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    揮発性有機化合物 (volatile organic compounds: VOC) による土壌汚染対策として用いられる汚染ガス吸引技術の適用には, 不飽和土壌におけるVOCガスの挙動把握が必要である. すなわち, 不飽和帯における拡散方程式に含まれる遅延係数Rの適切な評価が必要である. 本論文では, VOCガスとしてトリクロロエチレンガス (以下TCEガス) を用い, モデル土壌を使用した実験を行っている. これにより, 遅延係数Rを算出する際に必要な係数を決定し, 土粒子が一般に団粒構造を持っていることから, この特性を考慮したRの定式化を確立している. その結果, 団粒構造を持つ土粒子の比表面積, 土壌含水比, 気-液, 気-固, 固-液界面での吸着特性値からVOCガス挙動をモデル化することができた.
  • 黒田 正和, 渡辺 智秀, 山田 智広
    2001 年2001 巻678 号 p. 31-36
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    道路改修工事は再生骨材 (廃コンクリート塊) を受け入れ, 再生資源利用率は向上しているが, 個々の工事においては大量の新材が投入され, また骨材や土を廃棄している. これは, 工事方法及びリサイクル計画とその実施方法に問題があるためであると考えられる. 本研究では, 道路改修工事において, 新材の投入量を抑え, 副産物の廃棄を減少させるため, 改修計画の設計時において, 工事時期の調整を行いながら, 地域全体で路盤等に必要な骨材量と改修工事で排出される骨材量について, 量的収支を図る再利用計画と路盤の骨材を回収して再利用する工事方法への変更を提案し, その妥当性と有用性の検討を行った.
  • 李 富生, 湯浅 晶, 松井 佳彦
    2001 年2001 巻678 号 p. 37-48
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    用廃水に普遍的に存在するフミン質のような組成未知の有機物群に対して有機物全体の回分吸着等温線と分子量分布クロマトグラムを測定し, 理想吸着溶液理論 (IAST) から誘導した競合吸着モデル (IAST-Freundlich モデル) を用いて解析することにより, 吸着強度と分子量の分布に基づいた組成分類と吸着特性を評価する方法を提案した. この解析評価方法は従来の評価手法に比べて解析作業が簡単化されており, 組成未知の混合有機物群の組成を定量的に把握し, 有機物群全体あるいはその分子量画分の平衡吸着容量特性を評価する上で有効であることを実証した. また, この解析評価方法を適用することにより, 凝集やオゾン酸化などの処理プロセスが有機物群の吸着特性に及ぼす影響を組成分布の変化に基づいて合理的に解釈できることを明らかにした.
  • 松藤 敏彦, 田中 信壽
    2001 年2001 巻678 号 p. 49-60
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    自治体が行う一般廃棄物処理は, 多様な選択肢を持つ複雑なシステムとなっている. 本論文ではよりよい一般廃棄物処理システム選択のため, ライフサイクルエネルギー消費量, 二酸化炭素排出量およびコストを指標とし, システムの評価手法を提案した. 手法の特徴としては1) 発生から各処理施設問のごみ流れ記述, 2) 分別方法, 処理方法の選択に対応した収集および処理施設の概略設計, 3) 情報を整理し, 最小限のユーザー入力での全体システム評価, を可能としたことにある. 本手法は将来の分別方法の変化, 新たな処理方法の追加に対する拡張性を持っている.
  • 具 仁秀, 宮原 高志, 野池 達也
    2001 年2001 巻678 号 p. 61-68
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    嫌気性消化槽の窒素除去機能を検討するために, 消化槽に硝酸性窒素を流入させた結果, メタン生成反応と脱窒反応が同時に観察された. 硝酸性窒素無添加の系では, CODの64.2%がメタンガスに転換されたが, COD/NO3-N=6では21.8%のみがメタンガスに転換された. COD/NO3-Nの低下に伴いアンモニア性窒素および亜硝酸性窒素へ変換されるCODの割合が増大した. COD/NO3-N=9の場合, 投入した硝酸性窒素を窒素ガスへ最も効率よく転換できた. Blank, COD/NO3-N=50, 30, 15, 9および6の場合, ORPは-376~-330mVと同様なレベルを示していたが, COD/NO3-N=3へ低下させるとORPは+68mVと高いレベルになり, これに伴ってメタン生成細菌数も急激な減少を示した.
  • 後藤 惠之輔, 山中 稔, 持下 輝雄
    2001 年2001 巻678 号 p. 69-79
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    空き缶の土木分野への適用, 特に軽量盛土材への有効利用を検討した. この有効利用に際し問題となる, 空き缶単体の圧縮強度を求めるとともに, 実利用を考えて空き缶数本から構成される空き缶ユニットを作成し, 空き缶ユニットの圧縮特性について実験を行った. さらに, 空き缶ユニットで製作した空き缶道路模型上を, 実際の車両である普通乗用車及びフォークリフトを徐行させる実荷重載荷実験を実施した. さらに, 長期的に放置した空き缶の圧縮強度試験より, 空き缶の腐食による強度低下について検討を行った. その結果, 空き缶の軽量盛土材料としての有用性を確認することができ, 空き缶からなる各種軽量盛土工法を新しく提案した.
  • 中村 圭吾, 三木 理, 島谷 幸宏
    2001 年2001 巻678 号 p. 81-92
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    渡良瀬遊水地内に設置した1系列当たり面積50m2の実験施設を用いて, 表面流方式, 浸透流方式 (ろ材: レキ) 及び浸透流方式 (ろ材: 人工メディア) の3種類の湿地浄化法を比較した. その結果, 浸透流方式の2系列は, 表面流方式の1/3~1/10の面積で同等の浄化効果を有することが明らかとなった. ただし, 2系列の浸透流方式においてろ材による浄化効果の差はあまり無かった. 浸透流方式は特に夏期の窒素除去が優れており, 水温が15℃以上, 溶存酸素が3mg・1-1以下の条件下で硝酸対窒素の除去率が66~77%であった. この硝酸対窒素の除去は脱窒によると推察された.
  • 尾崎 則篤, 福島 武彦, 原沢 英夫, 小尻 利治, 河嶋 克典
    2001 年2001 巻678 号 p. 93-103
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    気温, 降水量及び日射量が河川水質に及ぼす影響を知ることを目的として, 8年間の気象及び河川水温データを用いて統計解析を行った. 全国82箇所の河川水温および流域の気象に関する毎月データを用いた解析と, 全国の5つの河川の, 同様の毎日データを用いた解析を行った. 河川水温の, 気温に対する日スケールの変動は0.1~0.5 (℃/℃) で, 流域の規模が大きな影響を与えている. 年スケールの変動は0.5~1.5 (℃/℃) で, 夏は日射量の変動の影響で大きくなる. 日射量が一定とすると変動は0.5~0.85 (℃/℃) と考えられた. 長期的な変動は, 日射量の影響を除いた場合0.84~0.89 (℃/℃) 程度であると推測された.
  • 鄭 正朝, 西嶋 渉, 馬場 栄一, 岡田 光正
    2001 年2001 巻678 号 p. 105-110
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    瀬戸内海等の静穏な海域に存在する傾斜の緩やかな砂浜を対象とし, 漂着油の砂浜への土壌浸透とその漂着油が溶存態及び懸濁態物質の土壌中への浸透に及ぼす影響を明らかにすることを目的として, モデル砂浜を用いた実験を行った. 原油とC重油の浸透実験を行った結果, 浸透した原油の72%が, C重油の98%が土壌表面から2cmの部分に存在していることが確かめられた. この油の存在によって, 溶存態物質の浸透量が低下し, 懸濁態物質の浸透が阻害されることが確かめられた. 以上のことは, 砂浜の底生生物の生存に不可欠である溶存酸素, 栄養塩, 有機物のような溶存態物質と細菌, 植物プランクトン, シルトのような懸濁態物質の土壌中への浸透が油の漂着によって阻害され, 底生生物に多大な影響を及ぼすと推測された.
  • 本下 晶晴, 小松 登志子, 尾崎 則篤, 福島 武彦, Per MOLDRUP
    2001 年2001 巻678 号 p. 111-122
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    近年, コロイド粒子に吸着した汚染物質の土壌内移動が注目されるようになってきた. 本研究では汚染物質の運び手となる土壌コロイド粒子の降雨時における移動について, 不撹乱・撹乱土壌を用いたカラム実験により検討を行った. その結果, 撹乱土壌では不撹乱土壌に比べてコロイド粒子の流出量が多いことが分かった. また, 降雨強度が小さい場合, 雨水中にNa+を含む場合および雨水のイオン強度が小さい場合にはコロイド粒子の流出量が多くなること, 土壌中に macropore がある場合はない場合に比べ降雨初期にコロイドの流出量が多いが全流出量は少ないことが明らかになった. モデル解析の結果から, macropore がある場合はコロイド粒子の流出は拡散律速であることが示された.
  • Jugal BHURTEL, 樋口 隆哉, 久保田 彰子, 浮田 正夫
    2001 年2001 巻678 号 p. 123-132
    発行日: 2001/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    ポリ塩化ジベンゾーパラージオキシン (PCDDs) およびポリ塩化ジベンゾフラン (PCDFs) の生成に対するポリ塩化ビニル (PVC) および塩化ナトリウム (NaCl) の有機および無機塩素源としての寄与につして, 500℃で運転されるバッチ式焼却炉を想定した実験室スケールの簡易燃焼炉を用いて検討した. PVCおよびNaClと3種類の非塩素系プラスチックとを組み合わせて燃焼させた結果, PS, PE, PPとPVCとの組み合わせでは, NaClの場合よりもそれぞれ45, 43, 16倍のPCDD/Fsを生成した. PEの場合, PVCとの組み合わせではプラスチック1g当たり27ng-TEQの発生量であったが, NaClとの組み合わせでは1ng-TEQ/gであった. また, PVCだけを燃焼させた場合は13ng-TEQ/gであった.
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