土木学会論文集
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2004 巻, 762 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • モデルによって環境を救うために
    福島 武彦, 大島 巌, 甲斐沼 美紀子, 梶原 成元, 関根 雅彦, 西村 修
    2004 年 2004 巻 762 号 p. 1-14
    発行日: 2004/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
  • 眞柄 泰基
    2004 年 2004 巻 762 号 p. 15-20
    発行日: 2004/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
  • 石垣 衛, 上嶋 英機, 上月 康則, 吉村 直孝, 宇都宮 隆司, 村上 仁士
    2004 年 2004 巻 762 号 p. 21-32
    発行日: 2004/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    大阪湾等の湾奥部域では埋立によって浅場が消滅し, 人工海岸で囲まれた閉鎖性水域が形成されることで水域環境が悪化している. この様な水域の環境修復には, 流動環境の改善と浅場の浄化機能を回復する技術を複合的に適用することが必要であり, 浅場 (干潟・藻場等) の造成効果については多くの成果が報告されている. 一方, 流動環境の改善技術は構築されつつあるものの, 技術目標である生態系の修復効果に関する研究は未だ緒についたばかりである.
    本研究では, 大阪湾奥を事例に, 透過型防波堤による流動場の改善効果を示すとともに, 緩傾斜護岸上の付着生物群集を指標に, 生態系修復の観点から当該技術の適用を評価した. その結果流動環境が改善する結果を水理実験から得るとともに, 流動場の変化によって生物の多様度が変化することを室内実験・現地調査結果から得た.
  • 石井 一英, 古市 徹
    2004 年 2004 巻 762 号 p. 33-47
    発行日: 2004/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究は, 不飽和・飽和多孔体中での残余NAPL量と揮発量を考慮に入れたNAPL原液の鉛直一次元浸透挙動数値モデルを提案し, その適用性を検討した. 数値モデルの比較検証のための実験値として, トリクロロエチレン (TCE) の移動速度, 水とTCEの鉛直分布, 総揮発量を用いた. その結果, 水とTCEの鉛直分布や揮発量を表現するためには, 間隙中に残存する残余TCE量を考慮する必要があり, その不飽和帯での残余TCE量は, 水飽和度が大きくなると増加する傾向にあった. そして, TCE先端部の移動速度についても, 残余TCE量を考慮することにより, 実験値と計算値が良く一致することを確かめた. さらに, 注入強度が小さい場合, 水がより多く排出されるため, TCE分布が下方に移動する現象も表現できることが分かった.
  • 藤原 拓, 北崎 祥子, 大年 邦雄, 西村 文武, 寺本 裕宣
    2004 年 2004 巻 762 号 p. 49-60
    発行日: 2004/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    連続曝気式高負荷型オキシデーションディッチ (OD) 法による下水からの窒素除去についてモデル実験により検討するとともに, その操作因子を理論的かつ実験的に検討した. その結果, 高負荷運転を行うことにより連続曝気式OD法でも10分以下という短い循環時間の条件下で80%以上の平均全窒素 (TN) 除去率を達成可能であることを実証した. 操作因子としては, 流入負荷およびMLVSS濃度に応じたDO循環速度 (RDO) の制御が重要であることを理論的に示すとともに, RDOの増大とともに脱窒が不充分となりTN除去率が減少することを実証した. また, 無曝気部へのDOの持ち込みを考慮した脱窒に係る正味のC/N比 (η値) を定義し, 無酸素ゾーンが必要量以上現出したRUNで脱窒が不十分であった理由が水素供与体の不足にあったことを示した.
  • 李 美京, 中島 典之, 古米 弘明
    2004 年 2004 巻 762 号 p. 61-68
    発行日: 2004/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    炭素源としてそれぞれ酢酸 (Run-A), 都市下水 (Run-S), 都市下水に下水由来の懸濁性有機物 (POM) (Run-SP) を投入してリン除去が安定した3つの系を構築し, PCR-DGGE法を用いてその微生物群集を解析した. Run-SPに投与したPOMは, 1μmナイロンシートを用いて, 下水処理場の最初沈殿池越流水から回収した. DGGEバンドパターンに基づいて微生物群集構造の違いを調べた結果, 3系列すべてに共通して存在するバンドが3本あり, Run-AおよびRun-SPのみの共通バンドが1本であった. Run-SおよびRun-SPのみの共通バンド11本を含めて, Run-SおよびRun-SPの共通バンドは14本であり, POM添加により微生物群集構造が大きく変化することは観察されなかった. バンドC1およびA/SPの塩基配列を解読した結果, Thiothrix 近縁種および Rhodocyclus 近縁種であった.
  • 藤縄 克之, 高橋 真
    2004 年 2004 巻 762 号 p. 69-81
    発行日: 2004/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    通気帯における石油系炭化水素の移動現象を明らかにするため, 豊浦標準砂を充填したアクリルおよびガラスカラムを用いて, 乾燥および水湿潤状態で, 3種類の石油-ガソリン, 灯油, 軽油-および水とエタノールの毛管上昇実験を行った. 本実験により水が残留飽和した状態では乾燥状態に対して石油の移動性が低下すること, 石油の中ではガソリン, 灯油, 軽油の順で移動性が高いことなどが明らかになった. さらに, 非平衡毛管上昇に対する Washbum 方程式から導いた解析解が別途 Green-Ampt の浸潤方程式から導いた解析解と符合すること, およびこれらの解析解が実験結果とよく適合すること示し, パウエルの共役傾斜法を適用して各液体の流動係数, 平衡毛管上昇高, 接触角, 等価毛管半径を計算した.
  • 吉田 佳子, 野池 達也
    2004 年 2004 巻 762 号 p. 83-90
    発行日: 2004/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    下水汚泥焼却灰 (以下,「焼却灰」とする.) は, 下水道の普及率の増加に伴い, 年々増加の傾向にある. リン鉱石は世界的に枯渇が懸念されている資源の一つであり, 焼却灰はその代替資源として非常に有望と考えられる. 本研究では, 温度が焼却灰のアルカリ溶出へ与える影響を検討するため粉末X線回折及び溶出実験を行った. その結果, 溶出時に40℃程度の温度を加えることで, 焼却灰から亜鉛等の両性元素を溶出させることなく, リンをアルカリ溶出できることが明らかとなった. また, 焼却灰から溶出する物質はリン酸アルミニウムであることが証明され, 焼却灰に含まれるリンの約50%はリン酸アルミニウムであることが判明した.
  • 平田 健正, 吉岡 昌徳, 江種 伸之, 中杉 修身
    2004 年 2004 巻 762 号 p. 91-99
    発行日: 2004/05/22
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本稿では10年以上の長期にわたって継続している地下水揚水法による土壌・地下水浄化対策の評価を行った. また, 汚染物質であるトリクロロエチレンの分解による自然減衰効果についても考察した. 現場では長期にわたる揚水処理を続けた結果, 汚染源及びその周辺の浅層地下水の浄化をほぼ完了した. その過程で汚染物質濃度が環境基準よりも高い時期には揚水量が増えると浄化率が上がり, 環境基準を下回り始めると浄化率の向上が顕著でなくなる傾向を示した. 一方, 自然減衰効果としては, 分解生成物のジクロロエチレン濃度がトリクロロエチレン濃度の約64%に保たれていること, および地下水濃度が環境基準値以下になるまでの修復期間が自然減衰効果により約2年は早まっていることが明らかになった.
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