リニアモータは自動化や直角走行が容易である等の利点を有し, コンテナターミナルにおいてコンテナ搬送に活用された場合には, 荷役作業の効率化・省力化に貢献するものと考えられる. そこで, リニアモータを活用した荷役システムの試設計および評価を行った. 荷役方式としては, トランスファークレーン式, 立体倉庫式, リニア直入型の3方式とし, 以下の成果を得た. (1) リニアへの要求仕様 (速度7m/s, 加速度1.5m/s
2) を明らかにすることができた. (2) ランニングコストは高い順から並べると, リニア直入型, 立体倉庫式, トランスファークレーン式, 在来式の順であり, 従来と同等にするための荷役機械のコスト目標を定量的に示すことができた. (3) 3方式ともに本船荷役能率と搬出入荷役能率が向上することが分かった.
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