土木学会論文集
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2004 巻, 773 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • Yu-Yuan LIN, Eduardo MIRANDA
    2004 年2004 巻773 号 p. 1-7
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    It is known that iterative procedures are always needed when the capacity spectrum methods based on the equivalent linear systems are employed to estimate the maximum deformation of existing structures. In addition to inefficiency, it has been shown that the existing method sometimes leads to the lack of convergence and accuracy. Besides, the problem of multiple solutions is encountered in many cases, and it is hard to decide which one is the best. To overcome these problems, this paper presents a non-iterative capacity spectrum method using a varied version of the equivalent linear methods for determining the maximum displacement demands of existing structures. A trustworthy single value will always be obtained by the procedure.
  • Ming-Hsiang SHIH, Wen-Pei SUNG
    2004 年2004 巻773 号 p. 9-17
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    The functionalities and energy dissipation capability of Displacement dependent semi-active hydraulic damper, DSHD are analyzed and discussed with complete experiment which involves the factors to affect time-delay of DSHD, and the reasons to cause sliding of the oil cylinder under the dynamic state. The test results show that 1) Time-delay occurs in unloading period because of the hysteresis phenomenon. Herein, Kelvin solid is approved to simulate this process and shows that stiffness of the brace and damping coefficient of oil will lead time-delay; 2) It's important to avoid sliding of the cylinder, caused by insufficient oil pressure and residual air in the oil cylinder and pipe, for achieving excellent performance of DSHD. These phenomena can be improved by applying appropriate pre-pressure to the oil tank.
  • Chawalit MACHIMDAMRONG, Eiichi WATANABE, Tomoaki UTSUNOMIYA
    2004 年2004 巻773 号 p. 19-30
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    An elastic beam bending theory for analysis of prestressed concrete girders with corrugated steel web is derived by the application of the variational principle. The theory is a shear deformable beam theory which is based on three displacement fields and is similar to the classical Timoshenko beam theory. A two-node linear finite element with full and reduced integration of the theory is provided. It is then used to analyze simply supported and continuous I- and box-girders. Their predicted results are found in good agreement with those by the 3D finite element analysis. A simplified theory which is similar to the proposed theory by Kato et al. (2002) is also discussed and included in appendix.
  • 山本 晃司, 北原 道弘
    2004 年2004 巻773 号 p. 31-46
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    Biot の飽和多孔質弾性体モデルに基づき, 無限媒質に散乱体が存在する場合の散乱問題に関して境積界分方程式を定式化した. 定式化の過程では, 固体変位の固定あるいは全応力に対するトラクシヨンが0の境界条件, 及び流体が浸透性あるいは非浸透性の境界条件を与之ることができるように表面力作用素を定義した. 境界要素法による数値計算により, 球形の散乱体に平面波を入射させた時の, 表面及び散乱体近傍の変位・圧力分布を求め, 媒質の多孔質弾性パラメータ, 及び表面の浸透性・非侵透性の条件が散乱特性に与える影響を調べた. その結果, 散乱体近傍の変位及び圧力の分布は弾性体と異なる挙動を示し, 散乱の波形と各波の波長を比較すると, 速い縦波の入射に対して遅い縦波が現れて, 間隙圧力に大きな影響な与えることが示された.
  • 阿部 雅人, 藤野 陽三, 吉田 純司, 朱 平
    2004 年2004 巻773 号 p. 47-61
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    1995年兵庫県南部地震では, 桁間の衝突が要因と考えられる被害により, 緊急時に車両の通行が著しく困難であったことが報告されている. 本研究では, 橋梁の精緻な3次元動的解析モデルを構築し, 桁間連結装置ならびに車両の通行性について解析的に検討することを目的とする. まず, 地震時における橋梁の動的挙動を精緻に再現する3次元モデルを構築する. 次いで3径間の高架橋を例として取り挙げ, 衝突現象が橋梁の挙動に及ぼす影響, ならびに変位制限装置と衝撃緩衝装置を併用した桁間連結装置の有効性について定量的に検討する. 最後に桁間の段差および遊間に対する通行可能速度を用いて車両の通行可能性を規定し, 地震応答解析結果に適用して震災後の車両の通行性について検討する.
  • 阿部 雅人, 吉田 純司, 藤野 陽三, 森重 行雄, 鵜野 禎史, 宇佐 美哲
    2004 年2004 巻773 号 p. 63-78
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    橋梁の重要な構造要素である支承部, 特に金属支承については地震時を想定した実験例が極めて少なく, その挙動が十分に解明されていない. 本研究では, ピン支承, BP-B支承および一本ローラー支承の耐力を対象に, 実物大実験を通じ耐力, 変形性能および終局挙動の特性を明らかにすることを目的とした. まず, 各支承を構成する一連の鋼材について材料試験を実施し, 材料の変形性能および破断特性を把握した. 次いで実地震時挙動に対応した2軸載荷方法を提案し, 橋軸方向, 橋軸直角方向への載荷実験から各支承が破壊に至る過程, および計算による耐力と実験結果との関係を明らかにした. 最後にピン支承およびBP-B支承について2次元の有限要素解析を行い, 解析により支承の挙動が最大耐力付近まで再現できることを示した.
  • 比江島 眞二, 熊尾 友憲
    2004 年2004 巻773 号 p. 79-88
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    フィードバック制御にもとづいた流速撹乱付加により円柱後流の周期渦を制御する手法について数値流体解析により検討した. 円柱後流の監視点流速に時間遅れと制御ゲインを与えて円柱表面上の撹乱点にフィードバックし, 円柱周辺の剥離流れに制御撹乱を付加した. その結果, 適切な時間遅れと制御ゲインの撹乱により周期渦をほぼ完全に制御できること, 時間によらず一定の時間遅れを撹乱に与えた場合や周期渦の巻き込み位置よりも下流に監視点を設けた場合には, 周期渦の抑制に伴う渦放出周期や渦列波長の変化に起因して後流振動と撹乱の位相差がずれるため, 高い制御効果が得られなくなることなどが明らかとなつた.
  • 大倉 一郎, 橋本 保則, 酒井 正和, 喜多 伸明, 小俣 富士夫
    2004 年2004 巻773 号 p. 89-98
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    近年, 高架の高速道路に設置されている門型標識柱の基部に疲労亀裂が発生していることが報告されている. この疲労亀裂は主に大型車の通行により生じる橋梁の振動を原因としている. 本研究では, 炭素繊維シートと無収縮モルタルで基部を補強した場合の疲労寿命の改善効果を明らかにするために実際の基部と同じ構造の試験体を用いて疲労試験を行なった. その結果, 炭素繊維シート補強はシートの下を疲労亀裂が伝播する寿命を改善する効果が大きいこと, 無収縮モルタル補強はリブ先端を亀裂が伝播する寿命を改善する効果が大きいことが明らかとなった.
  • 小林 裕介, 三木 千壽, 田辺 篤史
    2004 年2004 巻773 号 p. 99-111
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    鋼橋の主要な損傷の一つである疲労は, 交通荷重によるダメージの長期的な蓄積が原因である. このため, 効果的な維持管理には長期にわたって交通荷重をモニタリングすることが不可欠である. この交通荷重を測定する手法に Weigh-In-Motion がある, しかしながら, 従来の Weigh-In-Motion は一時的な交通荷重の測定に用いられるのみで, 長期間継続してモニタリングできるようなシステムとなってない. 本研究では, 全自動かつリアルタイムに車両重量を算出することによって, 長期にわたって継続的に交通荷重を遠隔モニタリングすることのできる全自動 Weigh-In-Motion システムを構築した. さらに, このシステムを一般国道の3橋梁に適用し, 長期間継続して交通荷重のモニタリングを行い, その特性について分析した.
  • 潤田 久也, 山崎 智之, 大島 俊之, 中村 昌弘
    2004 年2004 巻773 号 p. 113-123
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    高減衰ゴム支承材のせん断特性はゴムの温度によって変化することが知られており, ゴム支承材の内部温度と周囲気温の関係を知ることは支承材の設計に欠かせない重要な意味を持っている. 本文では, 実際に使用されるサイズ・構造のゴム支承材を使用し, 温度変化の影響が顕著に現れる低温下において, 周囲気温変動によるゴム支承材内部の温度変動を実測した結果を報告する. また, 実験結果と非定常熱伝導解析による結果との対比を行い, 解析手法が十分な精度をもって内部温度の推定が可能であることを確認した. 更に, これらの結果をより単純な定式化により温度応答を見積もることができることも示した.
  • 松浦 章夫, 内田 忠之, 福田 拓也
    2004 年2004 巻773 号 p. 125-135
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    レールの頭部に生じる波状摩耗は車両走行に伴って振動や騒音を引き起こすと言われ, その発生メカニズムの解明はこの分野の重要な研究課題とされている. 本研究では, 急曲線を走行する鉄道車両を対象として, 車輪と曲線内軌側のレール間に現れる動的現象を, 複雑な車両モデルによるシミュレーション法と簡便な車輪モデルによる解析法とを用いて調べた. その結果, 先頭車輪に生じるアタック角とレール頭頂面の微小な凹凸が原因となって, 車輪とレール間に粘着・すべりの周期的繰り返し運動が生じ, レールの小返り振動が増大する一方, 特定な波長を持った波状摩耗がレール頭頂面に成長することが明らかになった. また, 幾つかの代表的パラメータの組み合わせによる波状摩耗の成長条件と成長過程を大域的に示し, レールの波状摩耗発生メカニズムに関するいくつかの基礎的な知見を得た.
  • 田辺 篤史, 三木 千壽, 市川 篤司, 佐々木 栄一, 下里 哲弘
    2004 年2004 巻773 号 p. 137-148
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    都市内高速道路の鋼製ラーメン橋脚隅角部に疲労き裂が発見され, その早急な補修補強が必要とされている. 発生した疲労き裂の主要因の1つは, ラーメン橋脚隅角部の柱・梁フランジ交差部端部近傍に発生する高い応力集中であることが指摘されている. 本研究では, 鋼製ラーメン橋脚隅角部の疲労強度向上法として, 応力集中軽減を目的とした三角リブの隅角部への溶接による取付を考え, 解析および大型試験体を用いた疲労試験により検討を行った. その結果, 三角リブ取付により隅角部の疲労強度は大幅に向上することが確認され, その有効性が示された.
  • 舘石 和雄, 判治 剛, 南邦 明
    2004 年2004 巻773 号 p. 149-158
    発行日: 2004/10/21
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    変動振幅ひずみ下での鋼材の低サイクル疲労強度については, 従来より, Miner 則を用いることにより比較的精度よく予測できるといわれている. しかし, これは疲労寿命が数百回以上の領域での検討結果に基づいており, 極低サイクル疲労領域における寿命予測手法は確立されていないのが現状である. 本研究では新たに開発した低サイクル疲労試験システムを用い, 極低サイクル疲労領域における変動振幅ひずみによる低サイクル疲労試験を行った. その結果, 極低サイクル疲労領域では Miner 則は危険側の予測結果を与えることが明らかとなった, そこで極低サイクル疲労領域における新たな疲労寿命予測モデルを提案し, 試験結果と比較した結果, 提案モデルにより精度よく疲労寿命を推定できることが明らかとなった.
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