土木学会論文集
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2003 巻 , 723 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 藤井 聡, Tommy GÄRLING
    2003 年 2003 巻 723 号 p. 1-14
    発行日: 2003/01/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究は, 合理的選択理論の枠組みでSPデータと解釈されていたデータが社会心理学の態度理論の枠組みの中では行動意図データと解釈可能であることを指摘する. その上で, 行動意図が現実に実行される/されないを理論的に予測することを通じて, 行動意図データから交通需要予測を行う方法論を提案し, これを“行動意図法”(Behavioral Intention 法: BI法) と呼称した. 本稿では初期的な事例研究として行動意図法に基づいて新規地下鉄路線の供用前の行動意図から供用後の行動についての定性的予測を行い, その予測の妥当性を供用後の行動データを用いて検定した (n=903). その結果, その妥当性を支持する結果を得た.
  • 小倉 俊臣, 野田 宏治, 松本 幸正, 栗本 譲
    2003 年 2003 巻 723 号 p. 15-27
    発行日: 2003/01/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    微弱電波発信装置と市販の携帯ラジオで構成される視覚障害者歩行案内システムを用いて, 高齢者と視覚障害者を被験者とした歩行実験を平成12年7月26日・27日に愛知県豊田市の名古屋鉄道豊田市駅から豊田市役所間約550mで行った. 被験者には心拍計または脳波計を装着し, 移動途中の挙動を見るため8mmビデオカメラで被験者を撮影した.
    被験者に対して行った外出に関する意識調査データを数量化理論III類により分析し, それぞれの被験者を歩行能力により3つのグループに分類できた. また実験から高齢者・視覚障害者の歩行時の挙動が時間的変化量と客観的生理情報として計測でき, 提供した認知情報の有用性を評価することができた.
  • 伊東 大悟, 近藤 光男, 廣瀬 義伸
    2003 年 2003 巻 723 号 p. 29-40
    発行日: 2003/01/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    ヘドニック・アプローチをはじめとする地価分析においてはヘドニック関数についての理論的制約は設けられておらず, 分析に用いる関数の恣意性の問題やパラメータの時間的不安定性などの問題は常に存在している. 本研究では, 理論的背景のある地価形成モデルの構築に向けた基礎分析として, データの統計的性質に着目し, 対数正規分布に従う地価データの順位規模分布が指数関数で近似できる現象を理論的に明らかにした. 次に, 順位規模分布の曲線形状の時間的な変化が期待的な要因に伴う地価のバブル的な変動を比較的よく表していることを, 経済指標を用いた統計分析と収益還元地価のモデルを用いた検証から明らかにした. 分析から得られた知見をもとに汎用性のある地価モデル構築の可能性と方向性を考察した.
  • 松島 格也, 小林 潔司, 坂口 潤一
    2003 年 2003 巻 723 号 p. 41-53
    発行日: 2003/01/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    タクシースポット市場では市場規模が大きいほど効率的にサービス取引ができるという市場厚の経済性が働く. 一方, スポット市場に異質な客が混在すれば, ニーズが異なるタクシーと客がマッチングされるという外部不経済が発生する. タクシーや客の異質性に対応させてタクシースポット市場を差別化する政策は, タクシーと客の間に存在する情報の非対称性を部分的に解消し, タクシーと客のマッチングの効率性を増加させる. 本研究では, このような市場厚の経済性とミスマッチングの不経済を同時に考慮したスポット市場均衡モデルを定式化し, タクシーの運賃規制, 市場差別化政策が社会的厚生に及ぼす影響を分析する.
  • 角 知憲, 古川 準, 松永 千晶, 大枝 良直
    2003 年 2003 巻 723 号 p. 55-62
    発行日: 2003/01/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本稿は, 大規模震災による被災者を急速に救出するための技術的手段の効率を表すモデルを作成し, 救出活動に対する技術的な備えのありかたを考察したものである. 提案したモデルは, 救出活動の速度と被災者の発見確率という二つの要因のみを考慮した基礎的なものであるが, 阪神大震災における神戸市の消防緒隊の活動履歴に適用した結果, モデルがこの履歴をほぼ再現すること, 阪神大震災に際して見られた程度の勢力が集中されるならば, 捜索や救出の速度を向上することよりも被災者の発見確率を上げることの方が, 急速な救出に効果的である可能性を示した. このモデルは現時点で定量的な知見を引き出すには十分では無いが, 救出活動の技術的手段の整備のため, 一定の示唆を与えるものであるといえる.
  • 石田 眞二, 堀口 敬
    2003 年 2003 巻 723 号 p. 63-71
    発行日: 2003/01/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    景観を評価する手法については, アンケート等よる統計的処理を行った計量心理学的手法が多い. 本論文は, 人間の視覚的感覚情報の色彩と構図から公園景観の定量的評価を試みたものである. 色彩については, エントロピーの概念から冗長度を算出し, 構図についてはフラクタル解析により複雑さの定量化を行った. 結果, 多様化する公園景観において, 色彩は街区公園よりその他の基幹公園の方がまとまりがあることが判明した. また, 構図についても街区公園よりその他の基幹公園の方がフラクタル次元が1.5付近に集中し, 一般に美しいと評価される印象派絵画のフラクタル次元に近い値を示した. よって, 色彩の冗長度と構図のフラクタル次元が景観を定量的に評価する有効な一つの手法であることが示された.
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