本報は, 自動販売機の使い方のシンタックスに関するものである。操作の記号として, 金券, 個数情報, 商品情報のインプットの組み合わせによる, つながり方のパターンの仮説を立て, 実際にある自動販売機で, 存在を確認し, 以下の結論を得ている。第1に, それぞれのシンタックスは, この操作をしたら, 商品が出てきて, 後に戻ることはできない操作「トリガー」があり, 金券, 商品情報, 個数情報のインプットの各操作のいずれかが, 兼用している。順番によって, どちらの操作をしても「トリガー」になる入れ替わり「トリガー」もあるといえる。第2にほとんどの自動販売機は, 金券インプットの操作が「スタート操作」として, 一番最初であり, 商品情報のインプットが「トリガー」として, 最後であるが, 扱う商品の複雑化に伴い, 金券インプット操作が「トリガー」として, 最後の操作になる自動販売機が出現してきている。第3にシンタックスのデザインにおいては, ユーザーの学習の観点から, 統一をとることが重要であることがわかった。
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