デザイン作業において, イマジネーションだけに頼って模様を考案することが多く, 作業効率が悪い。何らかのヒントが与えられれば, 作業効率が向上する可能性がある。本論文では, ハンカチなどの図案作業に役立てることを目指して, 線図形の自動生成法を提案している。関数と関数の組み合わせ方をそれぞれビット配列で定義しておき, これらのビット配列を組み合わせると, 多くの関数を生成することができる。線図形の形は, 隣接線分間の角度の分布で決まるので, 角度分布を表すための角度関数をこれらのビット配列を組み合わせて表現することにする。本論文では, 任意の形状の線図形を生成するためには, これらのビット配列をランダムに生成すれば良く, また, 目標の線図形の形に類似した線図形を集めるためには, 遺伝的アルゴリズムにおける適応度として, 目標とする線図形および生成された線図形に関するそれぞれの角度分布に関するスペクトルを用いることによって, ビット配列を生成すれば良いことを明らかにしている。
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