街路景観のイメージの想起には,景観を構成する様々な要素が関係している。本研究は,街路景観のイメージ評価を行い,主成分分析,クラスター分析を用いて街路景観のイメージ評価構造と類型化を行った。また,いくつかの街路景観をもとにして景観構成要素を操作することにより,その効果を探った。さらに,街路景観構成要素を数量化し,数量化I類を用いて街路景観構成要素がイメージ評価にどのように影響を与えているかなどについて考察,検討した。その結果,街路景観のイメージ評価構造は,格調性,開放性,健康性により表され,伝統的,閉鎖的,調和,平凡,開放的,モダン,個性的の7タイプに分類できた、また,イメージ評価への影響については,街路景観構成要素の看板量,看板の統一性,建築壁面主要材料,街路樹などが大きく影響を与えていることが明らかになり,同時に,街路景観構成要素とイメージとの関係および街路景観の型との関係などが解明された。
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