軟弱粘性土地盤の圧密促進に用いるプラスチックボードドレーンは, 幅約10cm, 厚さ2~6mmのものが多く, 改良深度としてはその断面積が小さいことから適用限界が存在すると指摘され, 最大20m程度に抑えられてきた. しかし近年, 改良深度が増加するようになってきたため, 中~大深度の改良を目的とした大断面ドレーンを考案した. このドレーンは, フィルターとして高強度のポリエステル長繊維不織布を用い, 芯材は大深度の土圧に耐えうるよう硬質ポリ塩化ビニール製のエンボス構造とし, さらに成型形状を格子状にすることによって, 載荷荷重490kPaでもくびれが発生しない. また, 圧密試験結果から逆算される等価径は, 地盤の水平方向圧密係数をC
hv=100~150cm
2/day程度と仮定すれば, 圧密が進行しても4.0~6.0cmを確保できる.
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